いじめられ、おもちゃにされ(20歳女性のいじめ体験)
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いじめられ、おもちゃにされ(20歳女性のいじめ体験)

2016年09月28日(水)1:38 PM

「わたしの高校時代は、落ちこぼれの見本市のようなものでした」

 

 

 

 

高校は卒業したものの次のステップに躊躇し、「20代の平均的コースから外れ、友達ゼロを小学校以来、更新している」C子さん(20歳)は、やりきれない10代をひきずりながら相談室を訪ねてくれました。

 

 

 

 

「わたしは思い出すのもいやになるほど、宿題や持ち物を忘れてしまう子どもでした。

 

 

 

 

それが、だらしのない子として、いじめの標的にされました。小6くらいになると、また注意され怒られるかと思うとビクビクしてしまい、いつのまにか爪を噛む癖がついていました。

 

 

 

 

ひどいときは友達から言われて気がつくありさまでした。爪噛みが不潔な印象を与えたことと、いじめのことが気になり、身だしなみにかまわなくなったことで、わたしはバイ菌扱いされてしまいました。

 

 

 

 

わたしは好きで忘れてるわけではないので、からかわれたり冷やかされたりすると、どうしてわたしがここまでひどい目にあわなければならないの。

 

 

 

 

誰にも迷惑をかけていないのにと友達を呪い、何も気にしていないよ、と振る舞うわたしをいいことに笑い飛ばす先生を憎みました。

 

 

 

 

中学進学は、ひとりで中学生になったという感じでした。いじめていた友達が各々のクラスに散らばると、わたしはいじめの種がタンポポの花のように飛び散っていくように感じました。

 

 

 

 

いつもひとりなので勉強するしか退屈しのぎがありませんでした。

 

 

 

 

その結果、テストの成績があがるにつれて、周囲の目も変わってくるから不思議でした。

 

 

 

 

だからといって友人関係が豊かに深まっていくかというと違いました。人柄や性格が認められたわけではなく、勉強ができる、というただそれだけの魅力だったようです。

 

 

 

 

中2になると、生徒会の役員になりましたが、人づき合いが苦手になっていましたからとても苦痛でした。

 

 

 

 

楽しいはずの休み時間もひとり、窓の外を見たり、教科書をながめていました。

 

 

 

 

ほんとうは友人同士のおしゃべりの輪の中に入りたいのですが、いじめられることが怖くて、惨めな自分を悟られないように、これがわたしのスタイルなのと気張っていました。

 

 

 

 

わたしは、だらしないバイ菌娘から、成り上がりのエリートになったのですが、主体性がなかったので、結局は苦手な係りを押しつけられ、乗せられました。

 

 

 

 

それはまるで、おもちゃでした。高校進学には気が乗りませんでした。もう学校という場に尻込みしていたと思います。

 

 

 

 

また、いじめられ、乗せられ、おもちゃにされる自分しか浮かんできませんでした。

 

 

 

 

でもその一方で、わたしのことを理解してくれる親友を新しい環境の中でせめて一人くらいほしいという気持ちと、高卒というよりも、わたしも並に高校生生活を味わいたいという思いが強くありました」

 

 

 

 

わたしの中の何もかもが落ちこぼれ

 

 

 

 

「高校はいじめで男嫌いになっていたので、有名な進学校の女子高に入学しました。

 

 

 

 

でもここでは唯一のとりえの勉強も、まわりが優秀な人ばかりで刃がたたず錆びついてしまいました。

 

 

 

 

みんなが積極的で明るく主体的な生徒に見え、のろまなわたしは落ち込むばかりで心配のしどおしでした。

 

 

 

 

授業も行事もすべてレベルが高く、のろまでテンポの遅いわたしはみんなの足手まといでした。

 

 

 

 

先生のテンポにもわたしはついていけませんでした。そう思うと、わたしの中の何もかもが落ちこぼれでした。

 

 

 

 

スポーツはダメ、歌はオンチ、絵も字も下手、いじめられても反発できない、服装はセンスなし、ヘアスタイルはおかまいなし、約束は破る、気分が悪くなるとすぐ顔に出し文句を言う、ひどくやっかいな存在だったと思います。

 

 

 

 

 

わたしはこんな状態にとても耐えられなくなり、何でもめちゃくちゃになって取り組むようにしました。

 

 

 

 

格好などにとらわれず、とにかく一生懸命でした。普通の女子高校生らしい遊び、流行のファッションを探すこともなく放課後にファストフード店や喫茶店に行く、といったことは稀でした。

 

 

 

 

書店や図書館で過ごす時間が増えていくと、いつのまにか成績は伸びだし、まわりからも認められるようになりました。

 

 

 

 

ところが今度は大学受験になって、ただがむしゃらに模試を受けたり、予備校の講座に通ったりしていましたが、どこの大学に行きたいとか、何を目指すのかといったビジョンがまったくありませんでした。

 

 

 

 

非常に安易でした。ポリシーがないのです。わたしは自分に主体性をもたせたくてアルバイトをすることで、この悩みを解決しようとしたのです。

 

 

 

 

気疲れはたまる一方で、給料をもらってもどうしたらいいのかわからず、とまどってばかりいました。とうとう勉強する気力を失い、友人と話す努力さえしなくなりました。

 

 

 

 

いやになってきたと言ったほうが正しいかもしれません。そうすると、進学のことしか話題のない先生やクラスメイトの考えについていけない気分になりました。

 

 

 

 

孤立の選択ですね。受験への疑問が増すと、周囲の人たちとあまり顔を合わせることがなくなり、いやになってきました。

 

 

 

 

この時期、わたしは先生に大きな期待を寄せていました。可もなく不可もない平凡な普通の生徒とはいえ、このギャップはあきらかで、先生のほうから声をかけてもらい、整理できず混乱してしまった心を聞いてほしかったのです。

 

 

 

 

個人面談を重ねていくことで相互の信頼を厚くしたいと思っていたのです。そのことで再度この新しい状況から一歩踏み出すエネルギーがほしかったのです。

 

 

 

 

わたしは中学時代から、まじめで、コツコツとものごとをこなすタイプでした。でもそれは他人のつくったイメージで動いていたのかもしれません。

 

 

 

 

わたしの本意ではなかったのです。優等生になりきることは相当に神経をつかうことでした。だから、いったん切れると、その無理している気持ちを抑えきれず暴れだすのでは、と自分でも不安でした。

 

 

 

 

それは渦巻く思いをもてあます毎日でした。とにかくわたしは主体性のない女性だったと思います。いざというところで、躊躇することが多く、それは精神的もろさでもありました。

 

 

 

 

また自分の考えを相手に上手に伝えられない、強引さに翻弄され、依頼心も人一倍強かったようです。これだけわかっていても、直していく心意気がおきませんでした。

 

 

 

 

それは、ひとりだからです。どのように直していったらいいのかモデル(友人)が見つからなかったのです。甘ったれなのです」

 

 

 

 

アイデンティティを持ちたい

 

 

 

「大学受験は合格圏内にいたのですが、取りやめました。無理して決めたはじめての主体的判断でした。わたしは人生の選択という大きな判断を自らの意思で決められれば、人間的にも大きく成長できると信じていたのです。

 

 

 

 

ところが、高校を卒業しても行き先を決めていなかったわたしは、同世代に取り残されてしまいました。もともと友達のいなかったわたしは、同世代を見る機会さえ失っていました。

 

 

 

 

それからはテレビでしか同世代に会えず、そのチャラチャラした立ち振る舞いは、まるで宇宙人のようでした。

 

 

 

 

誰かに今のわたしの気持ちを打ち明けよう、そしてこの状態がわたしの責任だけではないことを認めてほしい、そう思いながらも、どうしたらいいのか、皆目見当がつかず、いまも家にひきこもっているのです。

 

 

 

 

わたしは自分のアイデンティティを持ちたいのです。もう他人の操り人形にはなりたくないのです。このところ、求人案内を見て面接に行くのですが、採用されません。

 

 

 

 

それはたぶん、落ちこぼれの見本市を話してしまうからだと思います。それにふれずに面接を受けたら・・・・とも思うのですが、やっぱりいまのわたしを認めてもらうには過去を語るしかないのです。

 

 

 

 

最近、どうせわたしはこの世の中に必要のない人間なんだと言い、落ち込んでしまう理由がわかりかけてきました。

 

 

 

 

それは自分の心の中身が貧弱だったからです。いま思えば、いじめた側よりも弱々しかったわたし自身に問題があったと気づきました。

 

 

 

 

冗談と本気の区別がうまくつけられないので、自分の感情だけで勝手に判断して、すぐいらだっていました。

 

 

 

 

わたし、人づき合いになれていなかったので、とげとげしい言い方もしていたかもしれません。

 

 

 

 

まわりのことを見ていないで、自分の好きなことばかりに熱中して殻に閉じこもっていました。

 

 

 

 

それに落ち込むと立ち直れず、ぐずぐずしているんです。わたし、自分の悪い面ばかり見て、わたし、何もできない落ちこぼれなんだと勝手に決め付けていたんですね。

 

 

 

 

もう一度学校に戻って、友達を取り戻したい、いまそんな気持ちになってきましたが、現実は・・・・」

 

 

 

 

C子さんの話に耳を傾けて、ただ「つらかったろう」とうなずくしかありませんでした。

 

 

 

 

ですが、彼女の傷ついたその心は、そのことで癒されていくようでした。

 

 



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