悪態は、不安を伝えようとする子どもの行き詰まった表現方法
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悪態は、不安を伝えようとする子どもの行き詰まった表現方法

2016年09月19日(月)1:41 PM

C789_enoshimanohuyunoumi_TP_V1自分が背負わなくてはいけない不安とは思っても、ひとりでは背負いきれない現実の厳しさがあります。

 

 

 

 

そこでその不安を抱え込んでいける日まで、しばらく自分のよき理解者に、その不安の責任の所在を預かってほしいという願いが生まれます。

 

 

 

 

その理解者とは、「どんなことがあっても、見捨てないで守ってくれる人」です。

 

 

 

 

多くの場合、親であり先生となってきます。そして両者にその不安を「おまえの責任だ」とぶつけることで、追い詰められている心理状態を回避し、気を紛らわすことができます。

 

 

 

 

したがってこれは本意ではないだけに、切ない気持ちで悪態をついていることが多いのです。

 

 

 

 

ずいぶんと甘えた話だといえば、そうかもしれません。しかし見方によれば、それほどまでに心に余裕のない限界状況に置かれているのです。

 

 

 

 

もちこたえきれない不安です。そこでの怒りは、憎しみやくやしさではなく、むしろこういう「表現」でしか不安を伝えられない自分自身に対するいらだちであり、無念さです。

 

 

 

 

だから誤解を恐れずに言えば、そのような怒りは聞き流してほしいということです。

 

 

 

 

願っているのは、不安、そして怒りに対して何かをしてほしいということではなく、「ただ、そばにいてほしい」ということです。

 

 

 

 

「お前があの塾に入れたからこうなったんだ」「学歴主義を両親そろって強要したから遊ぶこともできず、結局友達のできない人間になったんだ。俺の子ども時代を返せ」

 

 

 

 

「学校に行けばいじめられるので家にいると、今度は不登校になってと母親に泣きつかれてしまう。だから部屋に鍵をかけてひきこもるしかなかったんだ。

 

 

 

 

そして気がついたらもう20歳だ。どうしてくれるんだ、俺の十代を」と自分があきるまで言わせてほしいのです。

 

 

 

 

そのことで親や先生から各々「俺のことを考えてくれている」という安心感を得ようとしているのです。

 

 

 

 

だから「ごめんね、お母さんが悪かった」「どこを変えればいいの」「どうすれば納得してくれるの」と問い詰められると反対に困ってしまうのです。

 

 

 

 

そんなことを期待して怒りの表現を出しているわけではないからです。母親に泣かれてそう言われると、「テメエで考えろ」と吐き捨てるのもそんな複雑な思いからです。

 

 

 

 

困らせて、かかわらせて、安心できる、というわけです。ある少女が手紙でショックを訴えてきました。

 

 

 

 

母親が「あなたが高校中退したのはお母さんのせいだね、ごめんね。こんなつらく悲しい思いをさせてしまって・・・・。

 

 

 

 

でも弟がいるから死ねないの」と言ったというのです。彼女はそのとき、自分が本当に情けない人間に思えてきたと言います。

 

 

 

 

それは自分のせいで母親の心が病んでしまったと思えたのです。やっぱり不安は自分ひとりで抱え、他人に迷惑をかけてはいけないんだ、と思うと怒りをあらわすことはできなくなったと言います。

 

 

 

 

怒りは、見捨てられ不安を伝えようとする子どもの行き詰まった表現方法なのです。

 

 

 

 

悪態を平気でついている子はひとりもいません。



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