ひきこもりと異性
ホーム > ひきこもりと異性

ひきこもりと異性

2016年06月26日(日)7:26 AM

 

 

 

 

ひきこもり中に異性との交際・交流ができなかった

 

 

 

 

思春期は姿勢を意識しはじめる時期であり、それ以前より異性が気になるようになります。

 

 

 

 

社会不安障害では他人に見られる状況に弱いために、異性に噂されていないか気になったり、通りすがりの異性の視線が気になったりします。

 

 

 

 

ある体臭恐怖の男性は「女子高生とすれ違うことが怖かった」と述べました。

 

 

 

 

口臭を気にして、マスクやタオルを使用するケースも見受けられます。

 

 

 

 

社会不安障害の定義は、「恥をかきそうな場面を回避してしまい、学業、仕事、家庭生活などがうまくいかなくなる」ことですが、ことさらに異性を意識してしまい、避けてしまうことが多いのです。

 

 

 

 

異性との友人関係はいうまでもなく、交際や恋愛、結婚なども回避されてしまいます。

 

 

 

 

ひきこもりは、社会不安障害の症状が悪化した状態といえます。

 

 

 

 

異性との交流になれる上で、居場所の役割は大きいといえます。

 

 

 

 

外来は1対1の関係からスタートしますが、「同性なら何とか大丈夫」であることを尊重して、居場所では同性の仲間と交流することから開始します。

 

 

 

 

そして、スタッフの声掛けに慣れていく中で、少しずつ勇気を出して、異性との会話を試みるのです。

 

 

 

 

当初は、何を話してよいかわからない、話題が続かない、などという悩みが多いのですが、これは「なれ」の問題にすぎません。

 

 

 

 

場面から逃げないで参加し続けているうちに、異性と自然な会話が出来るようになります。

 

 

 

 

9年ひきこもった社会不安障害の20代の男性は、メール交換したことや、2人であったことを報告してくれました。

 

 

 

 

また3年ひきこもった男性は、自動車の免許を取り、バイトを開始する中で、ついに異性との交際も出来るようになりました。

 

 

 

 

社会不安障害から不登校・中退を繰り返した20代前半の女性は、自分から外来を訪れ、居場所に参加していましたが、1年も立たないうちに一般会社員と交際・結婚して、一児の母親になりました。

 

 

 

 

回避症状から異性を避けていた場合にも、このように結婚まで可能となること、母親になった女性がいることなどは、当事者や親たちに限りない希望を与えてくれます。

 

 

 

 

異性には勇気を出して話しかけることにした

 

 

 

 

異性には、少しずつ勇気を出して話しかけるようにします。

 

 

 

 

異性は社会の半数を占める存在なので、異性との会話ができることには大きな意義があります。

 

 

 

 

好きな異性ができると心がときめきます。

 

 

 

 

人生が薔薇色に見えたり、相手のちょっとした動きが気になって、胸がいっぱいになったりします。

 

 

 

 

これは、ひきこもっている間にはなかった体験であり、初めての体験であったりします。

 

 

 

 

異性の存在が気になる体験は、人間が人間であることを示す自然な体験ですから、気持ちを押し殺してしまう必要はありません。

 

 

 

 

社会の半数は異性によって構成されていますから、気になった異性はその代表といえるのです。

 

 

 

 

そしてあなたは、男性(女性)の代表なのです。

 

 

 

 

一人の異性と会話や交流ができることは、異性全体と交流できることになります。

 

 

 

 

ですから、まず勇気を出して、ときめく心でおしゃべりなどを続けることです。

 

 

 

 

相手の気持ちを引きつけるためには、気持ちを表現できることが必要になりますが、居場所などでの経験を重ねていると、その訓練は知らず知らず行われているといえます。

 

 

 

 

異性にアピールするためには、前向きに生きていることを感じさせる必要があります。

 

 

 

 

ともすれば陥りがちなマイナス思考や完全主義を少しずつ軽くしておくと良いでしょう。

 

 

 

 

男性が居場所などで好意を抱いた女性にアピールするためには、就労セミナーや就労訓練に参加する姿勢が必要になるといえます。

 

 

 

 

また、バイトなどの就労に慣れていくことは、異性を振り向かせる条件の一つになります。

 

 

 

 

そのためには、最小限の体力、筋力が必要になってきます。

 

 

 

 

親世代のように「男性に収入があること」を絶対条件にすることは誤りですが、少なくとも就労の可能性を示すことは有利な条件といえます。

 

 

 

 

恋愛を切っかけに、相互が就労などの社会参加を試みる勇気を得ることは素晴らしいことです。

 

 

 

 

女性の場合は、結婚や出産、子育てがきわめて大切な社会参加となります。

 

 

 

 

「女のために生きる」と明言して、恋愛をバネに必死に働き出した元当事者も少なくありません。

 

 

 

 

労働が3Kであろうが、レジ仕事であろうが、働くことの価値に変わりはありません。

 

 

 

 

「好きな異性や家族の生活を守る」ために必死になって働くことが、古今東西を問わず、多くの人の生きがい、張り合いだったのです。

 

 

 

 

振られた痛みは嘆く必要が無いことを知る

 

 

 

 

異性との交流は、必ずしもうまくいくとは限りません。

 

 

 

 

むしろ、うまくいかないほうがはるかに多いのが現実です。

 

 

 

 

メールで告白して「付き合っている人がいますから」と呈よく断られることもあるでしょう。

 

 

 

そして、それを何回も経験することになります。

 

 

 

振られて心に痛手を受けたダメージを「トラウマだ」などと嘆く必要はありません。

 

 

 

 

「甘い痛み」として受け入れることです。

 

 

 

 

決して諦める必要はありません。

 

 

 

 

別の新しい人を探すようにすればいいのです。

 

 

 

 

なにしろ、人類の半分は「異性」なのですから、あせる必要などないのです。

 

 

 

 

だいたい、「俺はモテる」と他人に吹聴している人ほど、モテないものです。

 

 

 

 

モテないから、吹聴するのです。

 

 

 

 

だから安心してください。

 

 

 

 

「もう少し力をつけること」 「もう少しうまくやる必要があったこと」を振り返り、「うまくいかなかった場合には自らの勇気をたたえて」 「うまくいかなかったら教訓を得て」、次回に繋げるようにしましょう。

 

 

 

 

異性のために奮起する、あるいは異性を意識するようになった時点で、リバウンドを克服した段階に達しているのです。

 

 

 

 

人類の歴史は、最初に「男と女ありき」

 

 

 

 

人間は、なぜ特定の異性と繋がり、特定の異性と家庭を作るのでしょうか。

 

 

 

 

ある学者は、人の心が発達するにつれて、特定の男性と女性の気持ちが離れなくなり、同じ場所に住むようになったと記述しています。

 

 

 

 

特定の異性同士が「好き」になることは、人類史そのものといえるほどに長い歴史があるのです。

 

 

 

 

太古の昔から、異性の存在に心をときめかすことが、人生を生き生きとさせてきたのです。

 

 

 

 

人類の歴史は、古今東西を問わず、「最初に男と女ありき」だったのです。

 

 

 

 

現実には、男と女の関係は、必ずしも幸福ばかりとは限りません。

 

 

 

 

女性を男性の所有物のようにみなす男尊女卑の時代もありました。

 

 

 

現代社会にもそうした思想は一部に残存しています。

 

 

 

 

父親がそうした考えを強く持っている場合に、ひきこもりが長引くケースもあります。

 

 

 

 

男は会社、女は家庭、といった男女分業論の到達点は、「会社人間の父親は家庭に不在。母親と子供の結びつきが強まり母性過剰」となります。

 

 

 

 

これは子供が社会に出にくい(社会化されにくい)条件のひとつなのです。

 

 

 

 

不登校やひきこもりから薬物依存症、摂食障害、パーソナリティ障害に至るまで、現代の若者の病理の背後には、こうした家族状況が見受けられます。

 

 

 

 

ひきこもり家族の場合に、当事者と母親の「共依存」的な愛着表現が強まるとともに、父親との距離が開きすぎて、ときに生理的な憎しみの対象になるのは、このような背景があるからです。

 

 

 

 

これはひきこもりが長引く原因となります。

 

 

 

 

逆に、我が子のひきこもり故に、母親の気持ちが離れることが出来なかったということもあります。

 

 

 

 

「出たいが出られない」当事者。

 

 

 

 

「出て欲しいが、生活の面倒を見ざるを得ない」親。

 

 

 

 

両者は、痛みを自覚しながらも、その痛み故に離れられない共存の関係にあるのです。

 

 

 

 

共依存では、愛情が憎しみに変わることが往々にして起きます。

 

 

 

 

親から子への憎しみ、子から親への憎しみ。

 

 

 

 

憎しみは敵意へと変わり、家族故の「甘えの感情」が、憎しみを思わぬ事件、事故、悲劇に発展させてしまうことがあります。

 

 

 

 

こうならないように警戒する必要があるのです。

 

 

 

 

例えば当事者が、子供の甘えの気持ちで親に暴力を振るった場合です。

 

 

 

 

当事者はすでに大人の男です。

 

 

 

 

拳固で殴ったら親はケガをします。

 

 

 

 

カッとなってバットを振ったら親は死にます。

 

 

 

 

軽い気持ちの行為から、取り返しのつかない惨事になってしまう、こんな悲しい事態は避けなければなりません。

 

 

 

 

共依存の強い男性が、異性との付き合いを始める場合にも注意が必要です。

 

 

 

 

今まで親に向けていた共依存の感情と暴力が、異性に向かうこともあるからです。

 

 

 

 

ところで、現代の若者にとって「家庭をつくる」ことは困難な状況にあるといえます。

 

 

 

 

会社は人員削減を勧め、正社員よりもパートを雇用したがります。

 

 

 

 

そのために、特に20代半ばから40代までの非正規社員やフリーターが激増しています。

 

 

 

 

また収入の少ない「ワーキングプア」(年収200万円以下)は、特に若者世代に多いのが実情です。

 

 

 

 

これで、「家庭をつくれ」というのは、どう考えても酷な話なのです。

 

 

 

 

結婚相手も、その親も「こんな収入では結婚は無理」と判断して、縁談を断るでしょう。自らの家庭をつくれない若者たちは、親と同居することとなります。

 

 

 

 

これがいわゆる「パラサイト」であり、その数は1000万人を超えるといわれています。

 

 

 

 

この数字の中には、ひきこもりの当事者も含まれています。

 

 

 

 

これは、ある意味で、ひきこもり当事者にとっては救いにもなります。

 

 

 

 

というのは、この事態は、新たに異性関係に入るとしても、同世代と比較して大きな遅れではないといえるからです。

 



メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援