「人間関係がつらい」という子どもたち
ホーム > 「人間関係がつらい」という子どもたち

「人間関係がつらい」という子どもたち

2016年06月20日(月)3:28 PM

 

 

 

 

不登校、高校中退、就職拒否をして、あるいは就職しても数か月で会社を退職してしまって、そのまま自室に閉じこもりつづけてしまう子供や若者がいます。

 

 

 

 

いくら声をかけても、まともに返事もしてくれない。

 

 

 

 

医療の援助を積極的に受ける段階とも思えないし、怠けているわけでもありません。

 

 

 

 

彼らが一様に言うことは、「人間関係がつらい」。

 

 

 

 

心の底では人を求め、ふれあいたいのに、ふれあい方がわからないのです。

 

 

 

 

その結果、人と人の関係の取り結び方に混乱し、自己防衛のために、意に反して「社会からの孤立」を選択したものの、それが長くなると、何年も家族とさえ対話せず、自閉的生活を余儀なくされている場合もあります。

 

 

 

 

そして人間関係を強いられると、「うっとうしい」「めんどくさい」「つらい」と言って、しだいに言葉にすることさえなくなってしまいます。

 

 

 

 

私が、このように人間関係をうまく結ぶことができず、コミュニケーション不全に陥り、社会参加したくてもできない子供や若者の現象を「引きこもり」とくくって最初に取りあげたのは、いまから十年前でした。

 

 

 

 

その後、全国各地から多くの家族や本人たちが相談室を訪れました。

 

 

 

 

こうした引きこもりの傾向は、世代的に言うと、1965年(昭和40年)以降に生まれた子供たちに顕著にあらわれていました。

 

 

 

 

その両親は、いわゆる「段階の世代」に相当します。

 

 

 

 

そして、とくにこの世代のサラリーマンの父親たちが、引きこもる若者たちから激しい暴力を受け、のたうちまわっていました。

 

 

 

 

また、その暴力も見方をを変えれば、親に甘えたいと訴える「駄々っ子」のようでした。

 

 

 

 

こうした若者たちがコミュニケーションを求めているのは、母親よりもむしろ父親であります。

 

 

 

 

では、彼らは、年長化すればするほど父親に何を願っていたのでしょうか。

 

 

 

 

昔からよく、「喧嘩するほど仲がいい」と言う。私のところに相談にきたある母親は、「喧嘩できる夫婦がうらやましい」と言っていました。

 

 

 

 

たいていの人は、相手にならない人に対しては、品よく過ぎ去っていくだけです。

 

 

 

 

人から弱音やグチ、あるときは悪態をつかれているということは、あてにされている証拠でもあります。

 

 

 

 

さらに言えば、それは「つながりたい」という、向き合う相手からのメッセージであります。

 

 

 

 

わかりあいたいから喧嘩する意欲も出たりするのです。

 

 

 

 

「この人に言ったって、どうせ否定してかかるだろう。私をバカにするだけだ」と思う相手なら、品よく過ぎ去ったほうがましだったりします。

 

 

 

 

「この人なら、少しは私の気持ちをわかってくれるかな」と思うから、人はその人にエネルギーを向けていきます。

 

 

 

 

でも、不安があるから、ちょっといじわるを言ってみたり、弱音をはいてみたり、グチを言ってみたりします。

 

 

 

 

だから人から弱音をはいてもらえるということは、信頼されている証なのです。

 

 

 

そう思うと相談活動にたずさわっている人が、相談に訪れた人から弱音もグチも言ってもらえないようなら、考えものです。

 

 

 

 

あきらめられている可能性もあります。

 

 

 

 

そして、この弱音やグチをいちばん拒絶したのが家族の中で父親でありました。

 

 

 

 

とくに団塊の世代は高度経済成長を、はきたい弱音を抑え込んで支えてきたのです。

 

 

 

 

実は、引きこもる子どもたちは弱音をはく(甘える)コミュニケーションを学んでいないために、つらいときに人を頼る術を身につけていないのです。

 

 

 

 

それはまた「喧嘩して仲直り」するコミュニケーションがわからないということでもあります。

 

 

 

 

絡み合って仲直りする営みが希薄になる時代に育ったのが引きこもる子どもたちです。

 

 

 

 

彼らは父親に「上手な甘え方のコミュニケーションを教えろ」と訴えているのです。



メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援