家族関係とひきこもりについて
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家族関係とひきこもりについて

2016年05月30日(月)7:33 AM

〇 家族はひきこもりに限らず、誰かがストレスの強い状態にあれば、他の家族もストレスを強めるものです。ひとりだけストレスの強い状態にあって、他の家族は元気いっぱいという家族は考えにくいものです。したがって、親が強いストレスにあるのに、子供だけが元気になることはありえません。

 

 

 

 

〇 日本の夫は、妻に対して「メシ」「風呂」「寝る」の3つの言葉しか発しないという笑い話がありますが、実際、子供に対してだけでなはく、妻ともほとんど会話をしない父親はたくさんいます。子供がひきこもっているだけではなく、父親も家族に対して心を閉ざしていると言うべきかもしれません。

 

 

 

 

〇 ひきこもりの人は、否定的思考によって恐怖が主観のなかで強められ、どんどん拡大され、妄想化していくことがあります。そのため、客観的には危険でない状態まで危険と感じてしまいます。危険をキャッチする受信機が過敏になり、情報をゆがめてキャッチし、恐怖の感情を引き起こすのです。

 

 

 

 

〇 心に出る症状でひきこもりの人によく見られるのは、対人緊張、対人恐怖、外出恐怖のほかに、強迫症状、摂食障害、暴力依存などです。それ以外にも、不安神経症、パニック障害、心気神経症などがあります。

 

 

 

 

〇 ひきこもって行動できない状態になると行動の減少を埋めようとするかのように思考し続けます。特に嫌なことほどしつこく思い出して考えてしまうので否定的な気分を強化しさらに嫌な思い出をよみがえらせるという悪循環になります。そして「否定的思考・否定的感情」というひきこもりの特徴を形成します。

 

 

 

 

〇 ひきこもりにはプライドが高い人が少なくありません。プライドが高いということは、自分に対する評価の基準が高いということです。自分を評価するときも「よくやった」と認めにくく、「まだ足りない」と思いがちです。自分を評価する基準が高いので、低い自己評価になり、自信を失ってしまいがちです。

 

 

 

 

〇 親は、自分の接し方が子供にどう伝わっているかについて、とても無関心です。ひきこもりの人の子供の頃の話を、親と本人の双方から聞くと、親が思っていたのとはまったく違う受け止め方を子供がしていたということが、とてもよくあります。

 

 

 

 

〇 大学生のひきこもりには、合格したものの初めから登校できない場合や、1年か2年くらいは行きますがやがて行けなくなる場合、ずっと行っていたのに就職活動の頃から行けなくなる「就職拒否」の場合などがあります。さらに就職拒否には、就職活動自体ができない場合や、就職試験の面接に行けない場合、内定はもらったものの、職場に行けない場合などがあります。それをきっかけにひきこもったり、卒業はしたものの進路がなくそのままひきこもったりします。このような状態になる人のなかには、学校に行っていた時期でも、対人緊張のために食堂で食事をするのが怖く外食ができない人や、同じく対人緊張のため教室でノートもとれない人がかなり含まれています。その学校でひとりも友達ができなかった人もかなりいます。

 

 

 

 

〇 ひきこもる人は、ひきこもることのできる社会的・経済的環境にあるといえるでしょう。しかし、だからといって、ひきこもりの人が恵まれた環境に甘えて、怠けて生きているということではありません。本人にとっては、もっとも強いレベルの「否定的な生き方」をせざるをえない、たいへんつらい状態であることは間違いないのです。

 

 

 

 

〇 強いストレス状態が続くと、ホルモンや自律神経の働きに影響を与え、心身にさまざまな症状を引き起こします。そのとき、心の症状が人間関係を中心にした面に出ると、対人緊張や対人恐怖、外出恐怖が表れ、その恐怖を避けるためにひきこもります。

 

 

 

 

〇 主婦がひきこもり状態になったときに見られる主な問題は「家事拒否」です。育児期にあたる場合は「育児拒否」も生じます。家事拒否では、家事がしんどくなってしまい、食事を作ることもおっくうになります。買い物も配偶者が一緒だとなんとか行けますが、ひとりだけだと行けなくなります。これは外出恐怖が出ている証拠です。自分の子どもについても、かわいいはずなのに、「かわいい」とかんじられなくなります。「いい親にならなければいけない」となんとかがんばろうとするものの、自分のしんどさで精一杯ですから、子どもに手がかかると、「子供がわざとしているのではないか」と被害者意識を感じてしまい、子供が憎らしくなることがあります。それが子供に対する虐待にエスカレートすることもあります。この家事拒否も、それほど来者相談例が多いものではないのですが、特徴から考えるとやはりひきこもりの代表例のひとつといえると思います。家事拒否の問題でひきこもり自立支援センターに来所する人は、ほとんどの方が中年期まで思春期の問題を引きずっています。その場合、年齢は40代、50代の女性が多いのですが、思春期型ひきこもりになります。つまり、思春期にうまく親から自立ができず、親子問題を抱えているため常に人間関係全般のしんどさがあったのですが、そのまま結婚生活を続けてきて、さらにしんどくなって、ついに普通に過ごせなくなるというケースです。このケースにおける主なストレスは、夫婦間や家族・親族間の関係です。たとえば夫に不満を言いたいのですが、いえば衝突しそうなので、「自分さえ辛抱すればいい」と不満をため続けるなどです。あるいは嫁姑問題などもあります。主婦がひきこもりになると、通常、配偶者への依存性が強くなります。このとき配偶者の協力が得られる場合はよいのですが、配偶者のほうもしんどくなると夫婦間のストレスが強まります。そのため離婚問題に発展することも珍しくありません。



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