学歴にこだわり続ける親たち
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学歴にこだわり続ける親たち

2016年05月01日(日)4:04 PM

神奈川県川崎市の新興住宅地に住む、高校1年生の息子を持つ母親が、関東自立就労支援センターのカウンセリングに来られました。

 

 

 

 

息子が中学2年の5月からネットゲームにはまり込み、生活は乱れ、朝、起きられずに学校を休み始めました。

 

 

 

 

父親はネットゲームが原因だからといって、最初はゲーム機を取り上げました。息子は自分のこづかいをためて買ったのだから返せと言い、大喧嘩になりました。

 

 

 

 

そこで、母親は息子の家庭内暴力が続くので、スクールカウンセラーに相談しました。

 

 

 

 

「ゲームはそのうちあきるから大丈夫です」とカウンセラーが言うので、ゲーム機を息子に返しました。

 

 

 

 

しかし、息子は飽きることなくネットゲームをやり続けました。焦った父親は、年末になってカウンセラーのところにふたたび相談に行きました。

 

 

 

 

「お父さん、どうしてそんなに焦るのですか?」とカウンセラーが質問するので、「このままでは高校にいけなくなります。神奈川県は2年生の内申も入試の合否に影響するので焦っているのです」と父親は答えました。

 

 

 

 

「このまま不登校を続けても、今は高校に行ける時代ですよ」とカウンセラーは答えました。

 

 

 

 

「それは通信制高校でしょう。制服を着て毎日行ける高校はないでしょう」

 

 

 

 

「ありますよ。願書を出して、面接に行けば大丈夫ですよ」

 

 

 

 

「でも大学には行けないでしょう?」

 

 

 

 

「ほとんどの子どもが進学する時代ですから、先のことをそんなにご心配なさらなくてもよいのではないでしょうか」とカウンセラーは答えました。

 

 

 

 

それ以来、父親は息子が一日中、ネットゲームをやり続けても、何も言わなくなりました。

 

 

 

 

息子はカウンセラーと担任の進路指導にしたがって、中3の10月にはサポート校の入学を決めて、連携先の私立単位制高校の通信科に進学しました。

 

 

 

 

中学には卒業式だけ出席して、4月からサポート校に毎日行くのかと母親は思っていたのですが、息子は始めの2週間だけ登校して、その後は通信制のスクーリングとテストのある日だけ登校しました。

 

 

 

 

見かねた母親は我慢できなくなって、「あなたが行っている学校の授業料は予備校並みに高いのだから学校に行ってしっかり勉強しなさいよ」と言いました。

 

 

 

 

「高いだけあって、サービスがいいよ。レポートは教師がやってくれるし、テストも答えを教えてくれるし、言うことないよ。最高の選択だったよ。

 

 

 

 

普通の高校なんか行って、部活でも入ってみろよ。部活でしごかれ、同時に勉強しろ、なんてめちゃくちゃだよ。好きなこともなにひとつできないよ。

 

 

 

 

その点、あの高校は卒業すれば、提携大学があるから推薦で入れるらいしよ。7年間はいただきよ。正解、正解だよ」

 

 

 

 

と言ってネットゲームをやり続けます。母親は息子のそんな態度に腹を立てて、スクーリングのある日に起こさないでいたら、逆に父親に怒られて「スクーリングのある日は、お前が学校まで車で送り迎えしなさい」と言われてしまいました。

 

 

 

 

わたしはこれでいいのか、こんなことをしていたら、息子は本当に駄目になってしまうと思います。

 

 

 

 

「父親は高校の単位を取って、大学を卒業すればそれでよいと言うのですが、どうしたらいいのでしょうか?」

 

 

 

 

このケースは学歴にこだわる大人社会に対しての子どもの適応の一つのあり方であるといえなくもありません。

 

 

 

 

なんとか学歴社会の流れに子どもを乗せようとすることで、事態が余計にいびつになっているように感じるのはわたしだけでしょうか。

 

 

 

 

企業社会はその子どもの歩んできたプロセスよりも、学歴という履歴だけで判断するものなのかと考えてしまう事例が、最近も依然として多いです。

 

 

 

 

しかし、いつまでも学歴だけに引きずられてよいのでしょうか。子育てにしても、学歴だけにこだわっていても意味はないはずです。



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団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
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住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援