ひきこもりの変化
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ひきこもりの変化

2016年04月17日(日)10:10 AM

ひきこもりに関する最近の変化について、わたしが特に感じている点を指摘してみたいと思います。

 

 

 

 

まず、ひきこもりはわが国から発信して世界に影響を与えている流行現象のひとつになっています。

 

 

 

 

よく耳にするのは韓国でもひきこもりが増えているという情報です。これは同じ儒教文化圏であり、政治的社会的緊張度がより高く、徴兵制がしかれている国での出来事であるゆえに、逆にわが国における有事立法、徴兵制の復活策動がひきこもり解消につながらないという傍証になりそうです。

 

 

 

 

また、NHKが2002年から実施した「ひきこもりサポートキャンペーン」プロジェクトでのインターネット・メール相談の分析により、いくつか新たな知見が得られています。

 

 

 

 

第一に、以前は圧倒的に男性に多いとされてきたひきこもりの男女差があまりみられなくなりました。

 

 

 

 

性差があるとすれば、女性の回復率の高さでしょう。第二に、30代以降のひきこもりが多くなってきた、つまり長期化と高年齢化の問題が起きています。

 

 

 

 

これは遷延化した不登校、後年発症タイプ、あるいは出勤拒否からの移行タイプなど、いろいろなタイプが考えられますが、年老いた親の経済的負担や本人の社会参加(就労)困難をともなうので大変な問題です。

 

 

 

 

第三にひきこもりの数が明らかになってきました。ひきこもり自立支援センターは、全国の保健所・精神保健福祉センターに相談したひきこもりの数を、少なくとも人口1万人に1人くらいと推測しました。

 

 

 

 

これにNHKのプロジェクトでわかった相談機関別の受療率を加味すると、ひきこもりの数はせいぜい人口一千人に一人程度とみなされます。

 

 

 

 

さらに地域精神保健の観点から行政がひきこもり対策に乗り出してきたのは特筆すべき変化です。

 

 

 

 

「ひきこもりへの対応ガイドライン」が作成され、ひきこもり本人や家族への支援のありかたが具体的に提案されており、ともすれば先進的な民間団体主導であったこの分野に、官民上げて社会のニーズにこたえていこうという機運が芽生えてきたことは力強い前進といえます。

 

 

 

 

以上、思いつくままにひきこもりの「歴史的展望」を試みました。ひきこもりは、その対応ひとつとっても多職種・多施設間の協力体制を組んで臨まなければならないほど、従来のやり方が通用しない難題です。

 

 

 

 

わが国の将来を考えるとき、生産年齢人口に属する若者のひきこもりに対してしかるべき対処をしていかなければ、後々大きな禍根を残すのではと危惧しているのは、わたしだけではないでしょう。



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