不登校とひきこもり
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不登校とひきこもり

2016年04月17日(日)8:42 AM

現在、もっともひきこもりとの関連性が示唆されている概念が「不登校」です。

 

 

 

 

この概念は、当初は「学校恐怖症」と呼ばれ、精神医学の立場から、母子分離不安として把握され、母親の問題として過保護、愛情と敵意や愛情と罪業感の両価性が、父親の問題として心理的な父親不在が指摘されました。

 

 

 

 

高木隆郎氏は「登校拒否の理解」という本の中で、学校恐怖症の発展を報告しました。

 

 

 

 

第一期は「心気症的時期」で、登校に際して、頭痛、腹痛、気分の悪さなどを訴えて登校をためらいます。

 

 

 

 

第二期は、「攻撃的時期」で、親の登校への圧力に対して子どもが抵抗し、些細なことで腹を立てて、暴力に訴え親に立ち向かいます。

 

 

 

 

第三期は「自閉的時期」で、親が機会があれば登校させようと執拗に考えるとき、それに抵抗して子どもは自宅にひきこもり、家族の誰とも口をきかなくなります。

 

 

 

 

高木氏は、この第三期の状態が現代の「ひきこもり」に通じると述べています。

 

 

 

 

1960年代に入ると、「学校恐怖症」という概念は、より広い家族関係、社会的要因、「能力主義」教育をはじめとした学校教育の問題、また子ども自身の自我の未成熟さなどの問題が関連しあい、相互作用しあった複雑な背景をもつものとしてより広く理解されるようになり、「登校拒否」と呼ばれました。

 

 

 

 

また、臨床心理学、発達心理学あるいは生徒指導論の立場から、子どもが大人へと成長する過程のなかで、自我同一性を確立すべく模索している大切な時期としてとらえようとする考えが提起されました。

 

 

 

 

そして1970年代後半から、「登校拒否」は、競争主義・管理主義、体罰やいじめ、差別的な扱いや侮蔑、裏切りなどのはびこる学校状況に対する自己防衛的な回避反応である、という考え方が優勢になってきました。

 

 

 

 

高垣忠一郎氏は、独特の「感受性」を持ち、自己受容や自己肯定感が揺らいでいる子どもは、学校の「体質」から漂い出る「雰囲気」に対して、「なんとなく学校へ行くのが怖い」「集団が怖い」といい、「自分がそこにいてはいけないような圧迫感、負い目」を感じ、行けなくなると述べています。

 

 

 

 

この特徴は、ひきこもり者の特徴としてあげた見知らぬ他者や群れに対する子どもが抱くような漠然としたおびえや戸惑いに通じるところがあります。

 

 

 

 

こうした「対人恐怖症」から「登校拒否・不登校」概念の変遷の過程で、しだいにあるべき自分の姿を求めようとしてもがく姿勢が弱体化し、症状が不明瞭にもかかわらず、容易に他者とのかかわりを絶って、ひきこもり状態にいたる子どもが増えており、同様の現象が大人にも見られます。

 

 

 

 

そして、ひきこもりの多くは不登校を経験しています。ひきこもり自立支援センターの調査では、ひきこもりのうち33、5%に小・中学校いずれかでの不登校経験があり、高・短大・大学も含めると61,4%に不登校経験があったという結果が出ています。

 

 

 

 

このように不登校経験者においてひきこもり状態に陥る割合が高いことが報告され、その類似性が推測されていますが、いまだ定説はなく、今後の検討が求められています。



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