ひきこもりと対人恐怖症
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ひきこもりと対人恐怖症

2016年04月16日(土)8:03 PM

わが国で最初にひきこもりをメインテーマにした病態として、森田正馬氏の記述した対人恐怖があげられます。

 

 

 

 

森田氏は、「自分を常に、虚弱・異常・病的と考えて気に病む」神経過敏傾向をヒポコンドリー性基調と呼びました。

 

 

 

 

そして、些細な心身の変化が気になり、気にしないようにすればするほど注意が集中してしまい、感覚が鋭敏になって、他のことが考えられなくなり、種しゅの症状に「とらわれ」てしまう神経症を「神経質」と呼びました。

 

 

 

 

「神経質」は、「強迫観念症」「普通神経質」「発作性神経症」の3つに分けられ、「強迫観念症」の中に「対人恐怖症」が分類され、その特徴が記述されています。

 

 

 

 

森田氏は、「対人恐怖は恥ずかしがることを持って自らふがいないことと考え、恥ずかしがらないようにと苦心する「負け惜しみ」の意地っ張り根性である」と述べ、そのために退学・退職するに至る臨床例をあげています

 

 

 

 

これらの古典的対人恐怖症と、現代のひきこもりの共通点が2つあげられます。

 

 

 

 

ひとつは、周囲が不快に思うと感じられる感覚を異常と見立てて症状化してしまうこと、他のひとつは、周囲に対する緊張、あるいは症状へのこだわりから社会的活動から撤退し家にひきこもりやすいことです。

 

 

 

 

そして、対人恐怖症とひきこもりの相違点について、次のように述べています。ひとつは、古典的対人恐怖症では、明確な自我理想とみずからの抱く自己像との落差による葛藤状況があり、何とかこの自我理想に近づこうとしては失敗するという構造が見受けられました。

 

 

 

 

しかし、現代のひきこもり者には、はっきりとした自我理想は見出しにくく、自己同一性の障害に通じる自己感覚のあいまいさ・自己像の形成のあいまいさがあり、そのため悩みそのものも漠然としています。

 

 

 

 

たとえば、対人関係において、前者は自分の納得のいく他者の反応が見出せない、あるいは実現できないという幻想を中心とした苦しみであるのに対して、後者は、見知らぬ他者や群れに対する子どもが抱くようなおびえや戸惑いです。

 

 

 

 

つまり、前者は「硬い自己像・自我理想」が、後者は「自己像やライフスタイルの形成不全」が根本的問題となっているのです。



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