ひきこもりと受身の思考
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ひきこもりと受身の思考

2016年03月25日(金)10:05 AM

中学を卒業してから何年もひきこもり、自宅で通信教育を受ける生活を続けながら心理治療に通い、何年かたった雄介さんに、あるときわたしは次のような、にべもない助言をしたことがありました。

 

 

 

 

「あなたはずっと、親や他人が自分にひどいことをした、彼らのせいでこうなったといい続けています。

 

 

 

 

そしてわたしはこれまで、ずっとその話を聞いてきました。聞くことがまずは必要だと思ったからです。

 

 

 

 

でも、それをずっと続けていくと、いつかあなたの心の傷が癒されて、立ち直っていけるのでしょうか。

 

 

 

 

人の自分への対応の仕方のすべてを悪いほうにばかりひきつけて考え、自分で自分の傷口を広げ、そこに塩をぬって痛いと叫んでいる、ちょうどそんな気がしてくるのです」

 

 

 

 

「・・・・・」

 

 

 

 

 

「わたしは今、どれだけ自分がひどいことを言っているにか、その自覚はあります」

 

 

 

 

「いえ、先生。その通りです。自分でもわかっているんです。でも、これまで誰も、そこまではっきりとは言ってくれませんでした」

 

 

 

 

それを聞きながら、わたしは複雑な心境になりました。我ながらなんと辛らつで、むごいことを言っているのだろう、という気持ちはもちろんありました。

 

 

 

 

でも、そのときのわたしには、ウンザリ感からくる「いい加減にしたら」というような感情や非難、あるいは怒りのような感覚はあまりありませんでした。

 

 

 

 

むしろ怖いくらいに自然に、自分の口から先の言葉がすべりだしていったのです。

 

 

 

 

いつか誰かがこの言葉をいわなければ、彼は一生、この状態から抜け出すことができないのではないか、という危惧の念をしばらく前から持っていたことも関係していたのかもしれません。

 

 

 

 

この話題を機に彼は、親や他人のせいにばかりするのではなく、自分の側に視点を移し、自分もまた変わろう、そこから抜け出していこうとしていくように変わっていきました。

 

 

 

 

それはいうならば、これまでのされたことをうらみ続ける「受身モード」から、自分の置かれている事態を何とか切り抜けていこうとする「積極モード」への切り替えが起こったのでした。



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