ストレスと統合失調症
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ストレスと統合失調症

2016年01月06日(水)12:07 PM

ストレスとはかなりあいまいな言葉で、実際は何がその人にとってストレスの元になっているのかは千差万別です。

 

 

 

 

しかし、統合失調症の再発といった現象に「ストレスが高い」と呼ばれる状態がかなり影響を与えていることもまた事実です。

 

 

 

 

そこでストレスに対する傾向と対策を考えるために、ここではどんなことがらがストレスとなりうるかといったことを考えてみたいと思います。

 

 

 

 

まず、たいへん大雑把ですが、ストレスを2通りにわけて考えてみましょう。

 

 

 

 

そうしますと、ひとつには環境の急な変化によってもたらされるストレスがあります。

 

 

 

 

たとえば、「急に仕事量が増えた」とか「突然引っ越すことが決まった」とか「思わぬことで人に避難された」などがこの例です。

 

 

 

 

一般にハプニングとか不意打ちは人のこころを揺さぶります。急な出来事でせっぱつまった気持ちやどうしていいかわからないといった心境に追い込まれることが、人の心のエネルギーを消耗させるのでしょう。

 

 

 

 

とくに統合失調症にかかって精神が「脆弱」な状態に陥っているときは、小さなハプニングでも心にとっては大きな揺さぶりとなるようです。

 

 

 

 

このような揺さぶりは体も巻き込み、たとえば眠れなくなったり、食欲が減ったり、頭痛や吐き気などの症状を呈することもあります。

 

 

 

 

このような場合の対策としては、次のようなことがあげられます。まず、復職や復学などハプニングが生じやすい時期には、前もって心の準備に時間をかけることが大切です。

 

 

 

 

「だめでもともと、まずいと思ったらすぐに戻ってくる」ぐらいの気持ちではじめたほうが、足をすくわれることも少ないようです。

 

 

 

 

また、不意打ちに出会っても、あわてふためいてすぐ次の行動には出ずに、一呼吸、様子をうかがう時間を作ることも、ストレスを軽くするひとつのコツです。

 

 

 

 

「急いては事を仕損ずる」というわけです。ただ、こういうコツはすぐには身につかないので、少しずつ練習をするつもりで生活を送るとよいでしょう。

 

 

 

 

くわえて、友人、主治医、保健師さんなど、迷ったときはすぐに相談できる相手を何人か確保しておくことが、結構約に立つものです。

 

 

 

 

自分ですべて決めてしまわないで、人にも聞いてみる習慣があることは、いざというときに役にたちます。

 

 

 

 

それから、頭痛や倦怠感など体に出た症状を軽視しないで大切にすることにも意味があります。

 

 

 

 

なぜなら、体が症状を出すときは、何かバランスの崩れがあるわけで、これらの症状は「危険!引き返せ」という信号ともいえるからです。

 

 

 

 

症状が出たらそれを無視して前へすすむのではなく、休息をとってストレスによる疲れがとれるようにするのがよいのです。

 

 

 

 

もう一つのストレスはいわば慢性のストレスです。たとえば、常に家族や職場の人々がイライラして患者さんに対してとげとげしい雰囲気であるというのは、その一例です。

 

 

 

 

あるいは身近に患者さんのことを心配しすぎている人がいて、たえず干渉したりそばを離れないというのも、ストレスになります。

 

 

 

 

これらのストレスの特徴は、それが患者さんにとってストレスであるだけではなく、たいてい周囲の方にとってもストレスであるということです。

 

 

 

 

ひとりのイライラや心配しすぎは決してひとりだけのことではなく、お互いの会話のなかで人に伝染していき、その場にいる人みんなに影響を与えるわけです。

 

 

 

 

そもそもひとがイライラしたり、心配しすぎになるときというのはどういうときでしょうか。

 

 

 

 

むろん患者さんが働かなかったり、症状が不安定であることがイライラのたねになることもあるでしょう。

 

 

 

 

病気について専門家からくわしくしらされていないことが心配のもとだったりもします。

 

 

 

 

看病のために自分の時間をもてないことや、経済的に苦しくなっていたりすることが、気持ちを不安定にしている場合もあるでしょう。

 

 

 

 

つまり、イライラや心配のしすぎのたねは、患者さんの状態のほかに、なかりの部分、家族自身が自分らしく、のびのびと生活できなくなっていることにあるわけです。

 

 

 

 

自分の生活を省みて、「満たされていない」とか「「割りに合わない苦労をしている」など、不満や苦痛を感じているからイライラしてしまうとか、抱えている困難に対して、「どう対処したらよいかわからない」「誰に相談したらよいかわからない」などと感じているときにイライラが募ったり気持ちが心配しすぎに傾くものなのです。

 

 

 

 

ですから、ご家族に自分が満たされていない、犠牲になっている、困難ばかりで苦しくなってきた、などの気持ちがつのっている場合は、この気持ちをやわらげるように工夫することが、患者さんの慢性のストレスをひとつ減らすことにもなります。

 

 

 

 

家族自身のストレスを和らげることを考えてよいのです。この場合、ご家族が着道を和らげるコツは、「こんなふうに考える自分は情けない」とか「患者さんのためにわたしはイライラをなんとか抑えよう」とはけっして考えないことです。

 

 

 

 

むしろ、「このイライラや心配しすぎを和らげるために、わたしは友達とどういう時間がもてたらよいのだろう」とか「たまには心配を和らげるためにできるわたしの楽しみはどんなことだろう」と考えることをおすすめします。

 

 

 

 

患者さんの療養の援助をしている皆さんこそ、自分たちの生活を楽しむ権利もあるわけですし、第一、ご家族のほうが、生き生きしていることが患者さんにもよい影響を与えるということは断言してもよいでしょう。

 

 

 

 

昔から続けている習い事はやめないで続ける、友人とのおつきあいも続ける、など日々続けてきた、自分のための時間はどうぞ大切になさってください。

 

 

 

 

友人や家族会などグループの力を利用して、カラオケに行ったり、スポーツを楽しんだりすることもとてもよいことです。

 

 

 

 

たまには、家をあけての旅行もお互いの気分転換になるはずです。「なるべくいままでどおりの生活を続けること」を心がけていただければと思います。



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