精神障害を抱えるひきこもり関連の事件
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精神障害を抱えるひきこもり関連の事件

2015年12月09日(水)3:26 PM

精神障害を抱え、ひきこもりの生活を送っている人はたくさんいます。

 

 

関東自立就労支援センターにもそのような方から数多くの相談を受けています。

 

 

今回、考えさせられるような事件がありますのでここで紹介してみたいと思います。

 

 

今年2月14日、和歌山市内の自宅で精神障害のあった長女(41)を殺害し、7月に懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を受けたAさん(81)。

 長女は20歳ころから引きこもるようになり、家庭内暴力を繰り返すように。そして2001年、長女は自己中心的で暴言や暴力行為など他罰的症状を伴う「強迫性神経症」と診断された。

 入院させられた娘は日記に《生きていることがつらい。誰も私の心をわかってくれない。弱い所をみせられるのは家族だけです》と書いた。

 退院後はまた暴れだし、入退院を繰り返した。明確に精神病とされないケースがいちばん難しい。長女は自分の「異常性」を認識しており、病気を治そうと専門書を何冊も買い込んでいたという。

「暴力から逃れるため車で寝泊まりしました。ワンルームの部屋を借りて妻を避難させたこともあります。長女は車に飛び込もうとしたり、部屋で首つり自殺を図りました。娘の首に巻きついていたベルトを必死にはずしました」

 家じゅうの壁は穴だらけ。長女は「暴力が悪いのはわかっている。朝、目が覚めるのが怖い」と言った。

 暴力はさらにエスカレートした。包丁の先を丸くし、危ないものは隠した。間質性肺炎を患う妻は怖がって布団から出られなくなった。長女にひとり暮らしをさせてもアパートを壊して帰ってくる。Aさんは「ついに終着が来ました」と、ひと息おいた。

「その夜、長女は“早く新しい部屋を借りろ!”と布団にくるまる妻を激しく叩きました。私は、妻のこたつの修繕のために買った電気コードで後ろから首を絞めました」

 心の中で「ごめん」と叫んだ。小柄な長女の背中が丸くなり動きが止まる。妻が息子に連絡し、重体で病院に運ばれた長女は翌日、死亡した。

「駆けつけた長男は最初“世間に顔向けできない”となじりましたが、すぐ“親父、よく我慢してきたな”と言い、みんな泣きました。拘置所で同房だった男に“殺人は許せん”と言われてつらかった」

 長女は優しい子だった。

「音楽が好きで私の耳にイヤホンを差し“いっぺん聴いてみて。きれいな曲やろ”とリチャード・クレーマン(クレイダーマン)のピアノ曲を聴かせてくれました」

 石油会社を定年まで勤め上げたAさんに弁当を作ってくれた。「お父ちゃん、肩たたいてやろうか」といたわってくれることもあった。淡々と話すAさんが嗚咽したのは次の言葉を発した時だ。

「娘は妻に似て、色白のきれいな肌でした。事件直前、“お母ちゃんからもらった肌を大事にせんとあかん”と娘のほおを撫でました。その感触は今も残っています」

 落ち着いていた娘が豹変し、事件に至ったのは、その数時間後だった。

「検察官は妻に“いちばん苦しんでいたのは娘さん自身じゃないですか”と言った。やれることはやったと思っていましたが、足りなかったと感じました。天国で娘が“お父ちゃん、私、生きたかった”と言っているんです。いちばん苦しんでいたのは自分やない。殺してしまった娘やった。何が足りなかったのか」

 Aさんは、こう話した。

「残された人生を同じような悩みを持つ家族のために捧げたい」



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団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援