ひきこもり・ニート・不登校と親の養育態度
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ひきこもり・ニート・不登校と親の養育態度

2015年11月02日(月)7:00 PM

親の養育態度でもっとも気になるのは、「拒否」です。拒否とは、単に「だめ」と制止するという意味ではありません。

 

 

 

 

だめというとき、その親のこころには、はっきりとした敵意があります。また、敵意をもって無視します。

 

 

 

 

これは身体的、心理的暴力とならぶ虐待のひとつのかたちです。

 

 

 

 

虐待というと通常は、殴ったりぶったりするような体への暴力を思い浮かべるでしょう。あるいは「おまえなんか生まれなければよかったのに」といった言葉の暴力も、虐待です。

 

 

 

 

それと同じくらい、子どもの心を痛めつける虐待が、「拒否」です。通常、親から愛されて育った子どもは、一歳半から二歳頃までに、親とこころのきずながしっかり結ばれています。

 

 

 

 

泣けば抱き上げてもらえる。笑いかければ笑顔が返ってくるといった親とのやりとりがあってこそ、周囲への信頼感が育つのです。

 

 

 

 

これが心理学者のエリクソンがいう「基本的な信頼感」です。エリクソンがいうには、「基本的な信頼感」がなければ、やがて子どもが大人になり社会に出て行くときに、人と信頼関係を築くことができなくなります。

 

 

 

 

親から拒否されて育ったこどもは、泣いてもだきあげてもらえずただ泣いているだけ、笑いかけても親はこちらを見てもくれない。

 

 

 

 

いかに愛情をほしがっていたか、想像するだけでも、つらくなります。こうした愛情飢餓とでもいうべき状態に陥っていては、「基本的な信頼感」は当然そだっていません。

 

 

 

 

そのため、幼児期から思春期になって、人と接するときにまず不信感や不安感を強く抱くようになっているのです。

 

 

 

 

ボーダーラインチャイルドは「わたしなんか・・・・」といった自己否定の気持ちが強かったり、「どうせ無視されるのだろう」といったあきらめがこころの底にあります。

 

 

 

 

そうした子どもは、なぜか、なれなれしい態度をとるのが特徴的です。親としっかりきずなを結ぶことができた子どもは、生後七、八ヶ月になると、親ではない人に対して人見知りをするようになります。

 

 

 

 

人見知りをするのは、親が自分にとって特別な存在であることを確認しているからです。しかし、親との絆がしっかり結ばれていない子どもは、親にたいしても、見知らぬ人に対しても、同じように反応するので、「なれなれしい」と見えるのです。

 

 

 

 

また、子どもは非常に知恵があるので、驚くほど小さいうちから、自分がどのようにふるまえばよく思われるかが直感的にわかっています。

 

 

 

 

女の子などは二歳頃になると、しなをつくり人の気をひこうとするように、拒否された子どもも、自分が人に対して不信感をあらわにすれば、人からどう思われるかということを知っているように思われます。

 

 

 

 

親に拒否されたのだから、本来ならばすねたり、反抗的な行動をとっても当然なのに、なれなれしい態度をとるのは、悲しい反応といえるかもしれません。

 

 

 

 

 

では、どうして子どもを拒否してしまうのでしょう。親自身がなにか悩みをかかえていて子どもに目を向けられない場合もあるでしょうが、親自身が意識していない問題をもっている場合もけっしてすくなくありません。 

 

 

 

まず、親自身が社会的に自立していない場合です。年齢的に未熟であったり、精神的、あるいは経済的に自立していなければ、子どもの面倒はみられないでしょう。

 

 

 

 

性格的に未熟である親も自立していない親です。子どもの世話より、夜遊びが好きだというのがよい例です。

 

 

 

 

夜、子どもにコンビニのおにぎりを与えておいて、遊びに出てしまうような親もいます。子どもは、冷たいおにぎりでおなかがいっぱいになっても、こころは愛情飢餓状態になってしまいます。

 

 

 

 

両親のあいだに不和があるとき、父親と母親が相手の非ばかりあげつらっていたり、それぞれが家によりつかず外で勝手なことをしていれば、当然、子どもに目は向きません。

 

 

 

 

母親のほうが父親に不満をもっている時も同じです。だいいち、家庭が温かい場所ではなく、子どもの居場所がない、冷たい家庭環境になっているはずです。

 

 

 

 

常識程度の医学的な知識が乏しい場合は、子どもにきちんと食べさせたり、着替えさせたりすることができません。

 

 

 

 

けがをしても手当をするわけでもなく、ちょっとした風邪ぎみ程度ならもちろん、医者にてれていかなければならないような病気のときでも、ほったらかしにしている結果になります。

 

 

 

 

強制された結婚をしたときも、子どもを愛することができなくなります。今ではあまり例がなくなったとはいえ、同じような心理状態に陥ることはあるでしょう。

 

 

 

 

こうした親のありかたを批判するのは簡単でしょうが、問題はそう簡単ではありません。多くの場合、拒否する親もまた同じように育ってきたという現実があります。

 

 

 

 

一般に、親に虐待された子どもは、かなり早いうちに性的な経験をしたり、結婚、出産をするという傾向があります。

 

 

 

 

こころの不安を埋めようとして、人とのかかわりを求めるためでしょうか。しかし、若すぎる結婚や出産は、経済的にも身体的にも生理的にもきちんと準備ができていないことが多く、結果的に子どもを拒否する親になりがちです。

 

 

 

 

親から子へとうけつがれていくことを世代間伝達といいますが、拒否という養育態度は、悪循環になっている世代間伝達です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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