関東自立就労支援センターの個別相談の様子
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関東自立就労支援センターの個別相談の様子

2015年10月02日(金)10:54 AM

 

elly20160701005919_TP_V1先日、あるお母さんが相談にこられました。子どもは20代後半で、ひきこもり状態です。

 

 

 

 

相談の途中、ふと母親を見ますと、あふれてくる涙を拭いていました。その20代の子どもの話をひととおり聞き、どう話を続けようかを考えながら「すばらしいですね」とひと言感想を口にしたときでした。

 

 

 

 

このケースに限らず、相談の中でたいがい子どものよい部分・すばらしい点はみえてくるものです。

 

 

 

 

親が困った事情として話したことであっても、「子どもさんにはすばらしいものがあります。それを伸ばそう、発揮させようとしてきましたが、それができないでもやもやしているのですか」とわたしは言いました。

 

 

 

 

「わたしもそう思います。でもわたしが・・・・」と母親は後のことばが出てきません。

 

 

 

 

「その後のことを、わたしなりのことばでいいましょうか・・・・」ことばをここで切って、わたしはその後のことをどうはなし始めるか、考えました。

 

 

 

 

母親の涙は止まりません。たぶん何かわかっているのでしょう。おだやかなことばよりも、明確なことばで、そのわかっているものの正体を浮かび上がらせたほうがいいように思いました。

 

 

 

 

「強く言えば虐待だったと思います・・・・」わたしは口にしました。

 

 

 

 

「他人様に迷惑をかけない子どもにするために、しつけすぎたのかもしれません。自然に成長する野生的な植物ではなくて、親の思いのまま、造花のようにきれいな植物にしようとしていたのかもしれません。美しく整っているけれども、生きてはいないですね。でも、まだこれからです。ここから出発しましょう」

 

 

 

 

とうとう母親は嗚咽してしまいました。とても話を続けられる状態ではありません。わたしは相談役としては稚拙なのかもしれません。

 

 

 

 

その一方で、ここではこれ以上聞かなくてもいいかもしれないとも思いました。

 

 

 

 

もしかしたら、母親が心の奥で感じていたことを心の表に引き出した、それだけで今回は十分だったのではないか、と。

 

 

 

 

親子関係が子どものひきこもりの背景にあると推測される場合、親を責め立てることは逆効果だと思います。

 

 

 

 

意識的か無意識かにかかわらず、親にはそうえざるをえなかった事情があります。その事情を親の側から話せる機会があること、それを受け止められ、支えられる機会があること、それが親への支援になるように思います。

 

 

 

 

いま、さまざまな状態、気持ちから子育てへの不安が広がっています。自分の子どもがいじめや犯罪の加害者になるかもしれない、そうしないようにどうすればいいのか、というのもそのひとつです。

 

 

 

 

理詰めで親の子育て、親子関係の経過の「失敗や誤り」を追求することは、親へのサポートにならないばかりではなく、ひきこもりへの対応としてもうまくいかないと思います。

 

 

 

 

この相談に訪れた母親は、いま自分でその地点に到達したのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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