引きこもりやニートが職場不適応を起こす原因(1)
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引きこもりやニートが職場不適応を起こす原因(1)

2014年02月12日(水)3:50 AM

引きこもりやニートが職場不適応を起こす原因(1)

 

 

職場不適応に起因する引きこもりに関しては、平成19年の東京都の調査で、「最終学校を卒業した後、就職はしたものの短期に離職している者が多い」と指摘され、20年度の調査では「早期退職し求職中の者の31%が(引きこもり)親和群である)と指摘されるなど、学校卒業後の初職への不適応と引きこもりの間に一定の関連性があることが示されてきました。

 

 

 

 

 

学校卒業後の初職への不適応が問題となる例として、ここでもニートと引きこもりには類似性が見られます。

 

 

 

 

 

たとえば、ニートも一般的にかんがえられているよりは、正規就労の経験がある者が多いのです。

 

 

 

 

 

大卒若年就労者の8336人の調査によれば、現在の就労状況を「無職で何もしていない」と回答した若者の約半数(50.9%)は正規就労の経験があります。

 

 

 

 

 

引きこもりもニートも共に、学校卒業後に直接、無業の状態になるというよりは、むしろ、一定の就労経験を経て無業に至る場合が多いです。

 

 

 

 

 

すなわち、何らかの意味で職場不適応を生じることによって無業に至っている場合が多いのです。そして、その無業の様態が世間的には「引きこもり」に見られたり、「ニート」に見られたりするものと考えられます。

 

 

 

 

 

ただし、職場不適応に起因する引きこもりについては、これまで十分にその実態が明らかにされることが多くなく、やはり、ここでもニートに関するいくつかの調査結果が参考になります。

 

 

 

 

 

そこで、これまでさまざまな調査結果でニートに関して言われてきた事柄をもとに、引きこもりのきっかけとして指摘されている、就職した先における職場不適応の原因について考えられる点を3点に整理して述べていきたいと思います。

 

 

 

 

 

(1)  仕事に対する不適合感

 

 

 

 

第一に、就職後の職場不適合の原因の一つとして、仕事に対する不適合感があります。これは、若者が職場を離れる際の二大要因として、人間関係の不調とともによく知られています。

 

 

 

 

 

若者が職場に入って、仕事に対して不適合感を感じる場合のいくつかの例として、まず、そもそも十分な予備知識がないままに就職をしてしまうという場合があります。

 

 

 

 

 

仕事内容をよく知らないままに就職してしまったために、その仕事内容に興味や関心がもてずに不適合を感じるという場合があります。

 

 

 

 

 

ただし、こうした仕事内容をめぐる不適合は、現在、それほど深刻な問題となっているのかは不明です。

 

 

 

 

 

むしろ、若者が自分と仕事との不適合を訴える場合、それは仕事内容というよりは働き方に関する考え方の相違にあると考えられます。若者が学校時代に経験した時間感覚に比べて職場の拘束時間は圧倒的に長く、またその密度も濃いです。

 

 

 

 

 

職場では学校時代に比べて、始業は早く終業は遅く、基本的には自由な休憩は許されません。こうした時間感覚や拘束時間が仕事に対する不適合の感覚として、よりいっそう若者をとらえています。

 

 

 

 

 

こうした職場における働き方になじめない場合、若者は仕事への不適合を感じることになり、就職後の職場不適合を生じさせることになります。

 

 

 

 

 

(2)  人間関係の不調

 

 

 

 

第二に、上述したとおり、若者が職場を離れる際の二大要因の一つである人間関係の不調も職場不適応の原因の一つとなります。

 

 

 

 

 

学校を卒業して、就職した後に、身近の職場の人間とうまくコミュニケーションを取ることができず、人間関係をうまく取り結べない場合には、そのまま職場不適応につながりやすいです。結果的に初職での人間関係の不信・挫折が、働くこと全体への不信感・挫折感に波及し、結果的に若者を次に就労から遠ざける結果となることは多々あります。

 

 

 

 

 

先に先述したとおり、ニートの若者は、正社員・非正社員・失業者・主婦などの同年代の若者と比べて、上司との人間関係に苦手意識を抱えている可能性が推測されます。

 

 

 

 

 

このような異年齢間の人間関係は、昔に比べて、特に現在、若者の職場不適応に強い影響を与えています。

 

 

 

 

 

その背景の一つとして、少子化が進んだため、現在の若者は、子ども時代から兄弟姉妹およびその友人を含めた地域の異年齢の子どもと交流してきた経験が少なくなっている可能性が高いです。

 

 

 

 

 

それに加えて、90年代以降の日本の低成長期に新入社員の厳選採用を続けた企業は多く、結果的に若手社員が相対的に少ない職場は多いです。

 

 

 

 

 

以前であれば、先輩社員は数年上の年齢の近い先輩であったが、現在は職場によってはすぐ上の先輩社員が何年も前に採用されたずっと年上の先輩であることも多いと考えられます。

 

 

 

 

 

結果的に、少子化の進行に伴って以前に比べて子ども時代に十分な他人との交流を持ってこなかった若者が、年齢の離れた先輩しかいないような職場でコミュニケーションをとらなければならないという状況が生じています。

 

 

 

 

 

職場のコミュニケーションおよび人間関係は、昔に比べてハードルの高いものとなっており、このことが就職後の職場不適応に直接結びついていることが考えられます。



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