引きこもりの段階を知る
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引きこもりの段階を知る

2014年01月31日(金)11:04 AM

引きこもりの段階を知る

 

 

引きこもりの当事者が現在どの段階にいるのかを判断することは、周囲の大人が心得ておくべき留意点や支援法の選択などに大きな影響を与える大切な要因です。

 

 

 

 

 

「準備段階」は、ひきこもり当事者の内面では葛藤がありますが、症状はあったとしても身体症状、不安、緊張の高まり、抑うつ気分などの一般的な症状です。

 

 

 

 

 

もちろん、この時期の当事者は就学ないし就労を続けていますから、周囲からは引きこもりの経過が始まっているとはわかりにくい段階です。

 

 

 

 

 

このまま適切な支援を受けるなどの理由で引きこもりに至ることなく終わる子どもや若者は多いので、なおさらこの準備段階で引きこもりを想定することは難しいでしょう。

 

 

 

 

 

しかし、引きこもり事例をたどりなおすと、たとえ短期間でもこの時期を経ないという引きこもりはありえません。

 

 

 

 

 

さまざまな一般症状を含めた当事者の変化を見逃さない適度な敏感さを、子どもや若者の支援にあたる親や支援者は求められているといえます。

 

 

 

 

 

「開始段階」はいよいよひきこもり状態が始まった直後からその後しばらくの期間を含めた時期です。

 

 

 

 

 

引きこもりの発現にともなってしばしば激しい葛藤が顕在化し、愚案や焦りをともなう情緒的動揺や気分の落ち込みが目立つ時期です。

 

 

 

 

 

それに重なるようにして、幼児のように親にしがみつくかと思うと、手のひらを返すように暴力的な言動を示すような不安定さと両価性の目立つ時期が続くことがあります。

 

 

 

 

 

このような状態は小中学生の引きこもりでは普通に見られるものですが、青年や成人のそれでは目立たない場合のほうが多いと思われます。

 

 

 

 

 

しかし青年の引きこもりでも、その内面では似たような葛藤が刺激されている可能性があることを承知しておくべきです。

 

 

 

 

 

この時期は、それまで属していた学校や職場に対する拒否感を、休んでいることへの罪悪感だけでは説明できないくらい強く表現します。

 

 

 

 

 

これは引きこもりに対する家族や社会からの怒りや罰を過大評価した不合理な恐れであり、引きこもりが始まると急速に進行する幼児期心性の再現(退行といいます)によるものと理解できます。

 

 

 

 

 

「引きこもり段階」は、開始期の不安定さがひとまず収まっていき、当事者も家族も引きこもりという状況にいくぶん腹を据えたように見える時期と言えるでしょう。

 

 

 

 

 

外界での社会的活動に対する強い恐れと回避は著しく、家庭外での社会的活動に引き出そうとする介入には強い拒否を示すことは開始段階と違いはありません。

 

 

 

 

 

しかし、そうした介入がない状況では、多くの事例で開始段階ほどの不安定さは目立たなくなり、比較的おだやかな日常が過ぎていきます。

 

 

 

 

 

この時期は軽度の退行が生じているのが普通であり、ふとした拍子に言動の幼さが目立ち、周囲の大人を困惑させることがよくあります。

 

 

 

 

 

ゲームやインターネットへの長時間の没頭もこの時期に目立つ事例が少なくありません。

 

 

 

 

 

この時期に入りしばらくすると、夜間にコンビニへ一人で買い物に行く、母親の運転する車で本屋へなら出かけるなどのごく浅い社会との接触は再開することがあります。

 

 

 

 

 

一方、開始段階以来の著しい退行が持続し、幼児のように親(主に母親)にしがみつき、過大な要求をしたり、それが拒まれると暴力的になったり、不安、抑うつ、強迫、解離などの精神症状が出現したりという混乱した状況が続く事例もまれならず存在します。

 

 

 

 

 

いずれにしてもこの時期は、引きこもりの背景にある精神障害や強い葛藤などからの回復に取り組んでいる時間と理解すべきです。

 

 

 

 

 

実際、引きこもり段階のいずれかの時点から、多くの事例は漠然とした社会情勢や具体的な社会活動への関心を徐々に示し始めます。

 

 

 

 

 

そうした関心がある程度大きくなり、実際の模索をはじめようとする気配が濃厚となったある時点から次の時期である社会との再会段階」へ入っていきます。

 

 

 

 

 

「社会との再会段階」にはいると多くの事例は、実際の戻っていく社会生活と引きこもり状況との間に存在し、両者を橋渡しする機能を持つ「中間的・過渡的な時間と場」を利用する機会を求めるようになります。

 

 

 

 

 

この時期は、そのような場での十分かつデリケートに配慮された支援が必要な段階ととらえておくべきです。

 

 

 

 

 

この段階を経て当事者は実際の社会活動へと復帰するか、あるいは新たな場への挑戦に向かっていきます。

 

 

 

 

 

しかしながら、すべての事例がこの経過をたどるわけではありません。開始段階から多くの日数を経ることなく社会との再会段階の活動に入っていく事例もあれば、ひきこもり段階に長くとどまり続ける事例も少なからず存在しています。

 

 

 

 

 

また、社会との再会段階に長くとどまる事例もありますし、そこから引きこもり段階に逆戻りしてしまう事例もあります。



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