フリーター問題
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フリーター問題

2014年01月26日(日)12:51 午後

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フリーターや若年無業者が問題となるのは、まず、若者個人にとっては、収入の低下や無収入となるためです。非正規雇用者の平均年収は、20代で100万円台半ばから200万円台前半と低く、正規雇用者と比較すると1.5倍前後の格差があります。また、無職の場合は、失業であればその間は失業保険がもらえますが、それ以外は通常無収入になります。こうした所得の状態では、一人で生活していくのがやっとか、親からの援助に頼るパラサイト生活をせざるを得ず、経済的自立は難しくなります。それでもまだ若いうちはなんとかなるかもしれませんが、将来のことを考えると決して楽観できません。正社員との所得格差は生涯にわたって継続する可能性が高く、また、所得以外にも医療保険や年金、休業等の社会保障の面でも差が生じてきます。こうした低収入や無収入の若者の増加は、個人の問題のみならず、社会経済的な問題となります。無職の若者が増加すれば、労働力の損失を通じて、経済成長の低下につながり、また、低収入・無収入の若者が増加すれば、税収。社会保険料収入の減少を通じて財政悪化を招きます。そして、経済的自立が困難であれば、結婚して世帯を持つことも容易ではなく、そうした若者が増加すれば少子化をさらに深刻化させる要因になります。さらに問題となるのが、フリーターや若年無業者の増加によって、所得格差の拡大をもたらしていることです。非正規化が進んだ90年代後半以降、若者雇用者の間で、ジニ係数が上昇しており、所得格差が拡大しています。フリーターや若年無業者が、若者自らが望んだ結果であるなら、こうした所得格差にも容認の余地があるかもしれませんが実際には、フリーターや若年無業者の増加には、産業構造調整による影響などが無視できず、その多くが自ら希望した結果とは考えられません。正社員としての就職機会が縮小する中で、どういう若者が安定した仕事に就くことができ、どういう若者がフリーターや無業者になるのか。この点については、社会階層化による影響も指摘されています。機会の平等が実質的に保障されていない中での経済的格差は、やはり見逃すことのできない問題です。

日本での90年代のフリーターと若年無業者の増加は、非正規雇用者、失業者の増加を主因とする。これらの増加には、90年代の急速な産業構造調整の影響が大きく、若者自身による選択の結果とは言い難いです。収入が低く(あるいは無収入)、生涯所得に大きく差がつくようなフリーター、無業者になることを、若者自身が本心で望むケースは少ないはずです。最近の景気回復に伴い、若者を取り巻く雇用情勢には改善の兆しが少し見られるものの、新卒採用が基本とされる中で、いったんフリーターや無業者となった若者が、安定性を求めて正社員を希望しても、それが容易ではないことが現実です。政府においても、近年、さまざまな若年者雇用対策が講じられていますが、その対策は、どちらかというと若者の意識啓発や情報提供に主眼が置かれており、職業的自立支援を促進する者が中心です。もちろん、これらの対策も重要ですが、フリーター、若年無業者を多く生み出す企業の人事戦略、雇用のミスマッチ、雇用のサービス化等の経済構造が問題なのであり、それを放置したままでは、フリーター、若年無業者の増加傾向を転化させることは難しいでしょう。機会の平等が感じられない中で経済格差が今後も拡大していけば、若者が就労意欲を喪失し、それがフリーターや無業者の増加につながって、社会経済的に大きな損失となる可能性も否定できません。働く目的は人それぞれであり、短時間労働などの雇用形態の多様化は一概に悪いとは言えませんが、少なくとも働き方の違いによって大きな経済的な損失や格差が生じない社会を目指していくことが必要だと思います。



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