不登校の相談事例
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不登校の相談事例

2020年10月29日(木)1:39 PM

 

 

 

 

1.親や家族に暴力を振るうなどの問題行動にどう対処するか

 

 

 

相談

 

 

 

高校2年になって不登校になった息子がいます。学校に行くように説得しても「うるさいな!」と怒鳴るばかりか、家で暴れて家具や壁を壊すようになってしまいました。なんとか落ち着かせて、会話ができるようにしたいのですが、どうしたらいいのかまったくわかりません。

 

 

 

回答

 

 

 

自分の気持ちや状態をうまく表現できない子供が、言葉にならない言葉で表現するものとして、行動で訴える言葉というものもあります。親に反抗的な行動を見せたり、家庭内で暴力を振るったりするものです。このような場合、親が怖がって子供との接触を控えてしまうことも多いのですが、それでは逆効果です。ちょっとした機会に声をかけることを続けながら、子供の心を少しずつ開いていくようにしましょう。

 

 

 

 

暴力に走る子供の心を開かせるのは親の愛情~暴力も子供からのサイン~

 

 

 

不登校になった子供は、学校は休んでいても心は休んではいません。自分だけが学校に行けないという後ろめたさが自己否定の感情を大きく膨らませてしまい、そのストレスによって家で暴れたり、誰かに八つ当たりするという行動につながってしまいます。

 

 

親御さんも焦りと不安の気持ちでいっぱいになり、子どもへの関わり方について夫婦間に葛藤や争いが生じる場合も多々あります。こうした状況に、親御さんも精神的に参ってきてしまうことも多いものです。そんな時には、不登校と向き合う親の学習会などに参加して、辛い思いを聞いてもらったり、カウンセリングを受けたりして、ストレスを溜め込まないように心がけましょう。

 

 

大切なのは、家族関係がギクシャクしても、不登校を乗り越えるという共通の思いを家族で共有することです。子供の前で派手な夫婦喧嘩をすることがあっても、どこかで折り合いをつけるようにしましょう。子供はそんな親の姿を見て、折り合いをつけることの大切さを自然に学んでいきます。

 

 

 

子供に毎日はたらきかけることが大切

 

 

 

暴力を振るうという表現であっても、それは子供からの「苦しい」というSOSです。暴力に恐れず関わることは大切ですが、あまりにも手に負えない場合は、その場から避難するか、警察などの力を借りることも必要になります。家族がいない時に食事をとるようになって、顔を合わせない日々が続くこともあります。

 

 

そんな時、ある親御さんは、子供からの返信がなくても、「昼ご飯食べたか?」などのメールを送り続けたそうです。そのうち少しずつ返信が来るようになり、長い時間はかかったものの、親子で対話できるようになりました。

 

 

 

子供の気持ちを受け止める

 

 

 

子供が話をするようになると、「やりたいことがあったのに、親が反対して、思い通りにならなかった」とか、過去に親から受けた辛い思い出を取り上げて責めることもあります。それにショックを受け、子育てやしつけが否定されたような気持ちになる親御さんもいるでしょうが、ここは我慢のしどころです。

 

 

そんな話をするということは、子供が親に心を開いてきた証拠です。「辛い思いをさせて悪かったね。正直に話してくれてありがとう」などと返してあげてください。理詰めで反論せずに、子供の素直な気持ちを受け止めることが大切です。そのうち閉じこもっていた自分の部屋から出てきて、声も表情も明るくなってくるかもしれません。

 

 

 

ポイント

 

 

 

不登校の子供が家庭内で暴力を振るうのは、親へのSOSです。子供を否定せずに、時間をかけてはたらきかけることで、子供の心を開き、親子の対話ができるようにしましょう。

 

 

 

 

2.教師の目線の先にいる不登校の子供たち

 

 

 

 

相談

 

 

 

小学校に通う娘が、5年生になってクラス替えがあり、担任の先生が変わりました。4年生までの先生とは仲が良かったのですが、新しい先生とはウマが合わないらしく、学校に行くのが楽しそうではありません。このままでは不登校になるのではととても心配しています。

 

 

 

回答

 

 

 

学校生活では、子供の学校や担任の先生との相性も重要になってきます。子供たちの心に寄り添って学級運営をする先生もいれば、先生が理想とするクラスのイメージがあり、そこからはみ出した子をクラスという枠に戻す指導を重視する先生もいます。先生との相性が良くないために、不登校になる子供もいます。この場合、再登校することが子供にとって一番良いことなのかどうか考える必要があるでしょう。

 

 

 

先生との人間関係で不登校になったら?~担任との相性も大切~

 

 

 

学校での人間関係によって子供が不登校になる場合には、友達との関係だけでなく、担任をはじめとする先生との人間関係が原因になることもよくあります。担任の先生が理想とするクラスのイメージがあり、それを実現するための学級運営を心がけていても、そこからはみ出す子供が必ず出てきます。

 

 

先生の理想にとっては扱いにくい存在かもしれませんが、教育者としては、そんな子供でもクラスに馴染めるように指導していきます。このような学級運営のあり方も、子供の成長の役に立つものです。社会人になると、企業などで働くことになるので、組織の中で折り合いながら人間関係を作っていく能力が必要になるのです。

 

 

しかし、担任の先生が言葉には出さなくても、クラスの枠からはみ出した存在であるとみられていることを、当事者の子供は敏感に感じ取っています。特に不登校になるような子供は感受性が強く、先生に存在を否定されたと感じた子供は、「自分なんて必要ない」といった自己否定の思いを強めることになります。

 

 

 

疎外感を感じないような環境づくり

 

 

 

このような場合、学校に再登校できるようにすることを目標に取り組んでいくことが、本当に子供の幸せにつながるのかどうか考える必要があるでしょう。再登校を目標にするのであれば、親御さんと学校が緊密に協力しながら、子供がクラスで疎外感を感じないように環境を整えていくことになります。

 

 

もし、学校と親御さんが対立して膠着状態になってしまっても、専門家であるスクールカウンセラーが仲介・調整することで、円満な解決に至ったケースが少なくありません。

 

 

 

新しい環境を選ぶことも

 

 

 

しかし、元のクラスに復帰することが、子供にとって必ずしも良い環境であるとは限りません。学校と十分に話し合って解決することもありますが、必要であれば他の学校に転校するという選択もあります。大切なのは、固定観念にとらわれずに、子供にとって何が一番良いことかを考えながら、進む方向を選んでいくことです。

 

 

新しいクラスや学校で仲の良い友達ができたり、好きになれる先生と出会うことができるかもしれません。もちろん、そうではない場合もあります。それでも環境が変わることで、子供自身が興味を持てる新しい何かと出会うことができるかもしれません。様々な選択をしながら子供の人生も進んでいきます。

 

 

 

ポイント

 

 

 

担任の先生との相性が良くなくて不登校になった場合には、思い切って環境を変えてみる方法もあります。新しい友達や好きになれる先生に出会うことで、子供は安定します。

 

 

 

 

3.学校や先生との良い関係を築く努力を!

 

 

 

 

相談

 

 

 

子供の不登校がもうひと月以上になり、夫婦でいろいろ話し合ってもいますが、どうしてよいのかわかりません。先日、担任の先生とお会いし、学校の様子などをお聞きしましたが、特にいじめなど思い当たることもないとのことで、先生もお困りの様子でしたが・・・・・・。

 

 

 

回答

 

 

 

親御さんの困り果てた様子がうかがえるのと同時に、担任の先生も真剣に考えてくださっているようですね。そんな担任の先生と親御さんとは、良好な関係が築けているでしょうか?親御さんと担任の先生との良好な関係、これはとても重要なことです。子供のために密に連絡を取り合い、協力し合う必要があるからです。これまで、そうした関係ができているかどうか、まず親御さんも先生も確認する必要があると思います。

 

 

 

 

子供の不安を取り除く親と先生との連携~子供は1日休むだけで不安~

 

 

 

 

不登校になった子供を立ち直らせるためには、どうしても担任の先生や学校側との連携が必要になります。子供は風邪をひくなどして学校を1日休むだけでも、次の日、学校に行くことに不安を感じてしまうものです。「熱が下がって良かったわね」と送り出す親、「早く良くなって良かったね」と受け入れる担任の先生、そうした周囲の笑顔に支えられ、子供はまた学校に通い始めることができるのです。

 

 

 

 

先生との良好な関係とは?

 

 

 

 

ポツポツと欠席が増える、いわば不登校の前兆期とも言うべきこの時期は、親御さんも何とか学校へ行かせようと必死です。「先生、どうしたらいいのでしょうか?」とすがる思いで一番身近な担任の教師に相談を持ちかけたりすることになります。担任からは、親の不安な気持ちを受け止め、その不安を和らげるようなアドバイスが得られるかもしれません。

 

 

また、学校以外にも、公立の教育支援センターなど、いろいろな相談機関もありますので、子供との相性を考えながら相談先を選べばよいでしょう。教師もまた不安や焦りの気持ちがあるかと思いますが、ここはまず、不安でいっぱいの親の気持ちを和らげる工夫が必要となるでしょう。教師の立場としては、学校へ来てもらう、あるいは家庭訪問をするなどの方法があります。

 

 

親と密接な関係をつくって、子供や家庭を孤立させない必要があり、そうしたフォローをしながら子供の現状把握と対応に努めましょう。担任が家庭訪問を行う場合、子供が先生に会いたくないという場合もよくあります。そんな時は、子供には無理をさせず親だけに対応してもらい、最近の様子などを聞くにとどめましょう。

 

 

子供にとっては先生=学校と映ってしまい、大きなストレスとなってしまうことがあるからです。それでも先生が来てくれたということで、子供は学校から見放されているわけではないということを感じられるはずです。

 

 

 

 

保健室登校で慣らす

 

 

 

 

いきなり教室に入って、みんなと一緒の生活に戻すことに不安があれば、保健室登校など、別室登校という方法もあります。ただし、この場合は、学校の温かい配慮が必要であり、担任の先生や保健室の先生などの支援が重要になってきます。いっそう先生の支援が必要になりますから、預けっぱなしではなく、親と学校との密な連携が大切になります。

 

 

 

 

ポイント

 

 

 

 

親同様、教師もまた子供のことを第一に考えています。両者がしっかりと連携することで、不登校にならずに済む場合もあります。不登校への最も良い対策は未然に防ぐということです。

 

 

 

 

4.どんな状況になろうとも子供を守るのは親!

 

 

 

 

相談

 

 

 

 

小学5年生になる息子が、不登校になってしまいました。夫は、「学校へ行かれないなんてそんなのは甘えているだけだ。それはサボり病だ!」と厳しく接しています。私も夫の方針に従っていますが、「もはや人生の負け組!」とまで言い切る夫に、このままで良いのかどうかとても悩んでいます。

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

実際に不登校の子供を持つ親のなかには、子供を厳しくしつけようとするあまり、「甘え病・さぼり病」と決めつけてしまう人も少なくありません。しかし、行きたくても登校できずに苦しんでいる子どもにとって、不登校と向き合うためには、教師など、大人の大きな手助けが必要です。その大人の代表が、無償の愛で子供を支える親なのです。子供にとって自分を守ってくれる味方は、友達や先生の場合もありますが、最終的には間違いなく親なのだと思います。

 

 

 

 

子供にとって最後の砦になれるのは親!~理解不能とあきらめないで!~

 

 

 

 

不登校の子供の中には、「学校に行きたくないわけじゃない。むしろ行きたいけど行けない」と訴える子供が少なくありません。しかし、親にとってはこのあたりも不可解なところのようです。そこで、「甘えているだけ」「怠けているだけ」などという考えに至ってしまいます。

 

 

何を考えているのかまったくわからない、理解不能などと突き放さずに、親はあくまで子どもに寄り添い、一緒になって考えるような接し方をしてほしいと思います。子供は、今一人きりで現在の状況と戦っています。そんな時、子供を支え、応援してあげられるのは親なのです。それでも、親だけではどうしても支えきれない時には、担任の先生や、教育支援センターなどの相談機関に相談してみることをお勧めします。

 

 

 

 

家庭内に問題があるとエネルギーをなくしてしまう

 

 

 

 

不登校の子供の特徴のひとつに、対人関係をうまく築けないということが挙げられます。しかし、不登校の子供たちの多くは、誰かをモデルにして対人関係の方法を学ぶことが苦手なようです。親自身に対人関係の苦手意識があるとか、家族関係において緊張や葛藤、争い、揉め事がある場合などはなおさらでしょう。そうした環境の中では、子供は不登校をはじめ、さまざまな問題を乗り越えていくエネルギーを補給するどころか、奪われてしまうことになります。

 

 

 

 

夫婦関係は大丈夫ですか?

 

 

 

 

子供が不登校になったら、まず親は念のために夫婦関係についての見直しをしてみましょう。夫婦仲が悪く喧嘩が絶えない家庭では、それが不登校の大きな要因になっていることもあります。激しく言い争う両親の姿に子供の心はとても痛みます。その原因の一つが自分の不登校だとしたらなおさらのことです。

 

 

家庭が健全でないことが、不登校やひきこもりの原因になりかねないということです。子供は、これほどまでに神経が細やかで、周囲の大人、特に親の影響を受けやすい存在なのです。一般的に、夫婦仲が良くて、親御さんが子供としっかり向き合っている家庭では、不登校が起こりにくいと言われます。

 

 

もちろん、夫婦仲が良くても不登校になる子供もたくさんいます。しかし、子供の学校での過ごしかたや日々の精神状態などに、いつもアンテナを張っておくことが大切です。ですから、両親の仲が良くて、家庭が穏やかであること、これが不登校やひきこもりなどの一番有効な予防環境といえそうです。

 

 

 

 

ポイント

 

 

 

 

たとえ不登校でもひきこもりでも、どんな子供であっても、親は子供を最後までかばい、子供の味方をすることです。子供には、家庭内でいつも守られているという安心感が強いエネルギーになります。

 

 

 

 

5.学校・教育委員会・関係機関に相談する

 

 

 

 

相談

 

 

 

 

子供が不登校になり、家庭内に大きな問題を抱えることになりました。以来、どうしても家庭内での夫婦の会話がギスギスしたり、精神的な動揺もあってか、親子関係も不安定になったりします。主人と二人で一生懸命頑張っているつもりなのですが良い結果になかなか結びつきません。

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

こうした場合、何とかしようと親が必死に頑張ってもどうしても限界があります。そんな時には、学校に直接出向き、担任の先生に相談したり、教育委員会やその他の関係相談機関などに頼ってみたりするのもいいでしょう。例えば、公立の教育支援センターや民間のフリースクールなどで元気をもらって、不登校を乗り越えられたと言う親子はたくさんいます。不登校と向き合う親の学習会に参加したり、専門家のカウンセリングを受けたりして、特にお母さんがストレスを蓄積しないようにしましょう。

 

 

 

 

いろいろな関係機関を頼ってみましょう~学校へのアプローチ~

 

 

 

 

夫婦で話し合っても答えは出ず、多くの場合、母親が子供を甘やかしすぎたから、父親が厳しくしすぎたからこうなったなどと、お互いに責めあってしまうと家庭内に安らぎの場がなくなってしまいます。それでも、誰にも相談できないなどとあきらめないことです。

 

 

不登校になりそう、あるいは不登校になったという時、多くの場合、まずは学校、身近なところでは、担任の先生に相談することになります。子供の不登校について、どうしたらいいか教えてもらったり、あるいは親が考えている対応について聞いてもらったりしましょう。親が直接学校へ相談に行ったり、場合によっては先生に家庭訪問をしていただくこともできます。担任の先生が忙しすぎる場合は、日程を調整してもらうとか、学校のスクールカウンセラーを紹介してもらうこともできます。

 

 

 

 

教育支援センターへのアプローチ

 

 

 

 

教育支援センター(適応指導教室)は、各教育委員会が整備にあたり、基本的には義務教育の不登校の児童生徒の支援を行う機関です。指導員や相談員が、適応指導や学習支援などにあたります。不登校に関する教育相談や進路相談はもちろんのこと、他の教育機関や児童相談所、病院、ハローワークなどの関係機関との連携を図り、地域ぐるみのサポートネットワークづくりに努めています。

 

 

再び登校できるようになることを目指して、子供が通う学校と連携を取りながら、個別のカウンセリングや指導、小集団での活動、教科指導などを計画的に行ったりして、子供たちが学校に復帰するための支援をしています。地域の教育支援センターに相談してみましょう。

 

 

 

 

教育委員会へのアプローチ

 

 

 

 

教育委員会などでは、不登校を「心の問題」のみならず、「進路の問題」としてもとらえ、学校はもちろん、家庭、地域などが連携協力して、不登校の子供たちがどのような支援を求めているかなどに関して、真剣に相談にのってくれます。

 

 

その上で、自助グループなど、民間も含めた適切な機関による支援やさまざまな学習の機会を子供たちに提供しています。教育委員会は敷居が高いように思われますが、相談してみる価値は十分にあります。家族だけで抱え込むとなかなか前へ進めないものですが、適切なアドバイスが得られる教育委員会を訪ねたり、子供にあった相談機関や支援機関を探したりするのも、前に進むための有効な打開策の一つです。

 

 

 

 

ポイント

 

 

 

 

家庭で子供が親と一緒に努力することでクリアできる問題もありますが、家族だけで抱え込んでストレスを溜めないためにも、親子でさまざまな関係機関の利用を考えましょう。

 

 

 

 

6.不登校への対応に親や教師の発疹はないか?

 

 

 

 

相談

 

 

 

 

子供が不登校になり、途方に暮れています。一体何が悪かったのかと原因を考えても、私には思い当たることがあまりなく、それでも主人は、「お前が甘やかして育てたことが原因だ」と言って私を責めます。特に甘やかして育てたつもりはないのですが・・・・・・・。

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

子供が不登校になり、困り果てた親は、家庭内や夫婦間で犯人探しをし始めることがしばしばあります。それは「自己保身」のためだったりするわけで、そこが大きな落とし穴になりがちです。この場合の自己保身は、「私は悪くない」という責任回避のものというよりは、「自分には重すぎて抱えきれない」という意識によるものかもしれません。「自己保身」というよりは「自己逃避」と言ってもいいでしょう。現実を直視して、「今、改善できること、今、すべきこと」を検討することが重要です。

 

 

 

 

この場合の「保身」とは?~「今、すべきこと」を検討する~

 

 

 

 

この相談をしてきたお母さんは続けて言います。「私に言わせれば、何かにつけて厳しく叱るだけで、普段の子育てで何のフォローもしてくれない父親の態度こそ原因なのでは?と思ってしまいます」

 

 

パニックに陥っているこの時点での親は、現実を直視できなくなっている、無意識に現実から逃避しようとしている、と考えた方がよさそうです。もう一度目の前の問題を見つめ直して、「誰が悪い」のかを探すよりも、「今、改善できること、今、すべきこと」を検討するほうが、実りのあるアプローチができると考えるべきでしょう。大切なのは、再び学校に行くことができるようになること、さらには、自分で進みたい道を見つけ、前向きに進んでいけるようになることです。

 

 

 

 

あくまで子供に寄り添う意識を

 

 

 

 

「不登校になり始めの頃は、無理をしても頑張って学校へ行きなさいと言っていましたが、本人にとってどうするのが一番いいのかを考え、今は私も主人も、何が何でも行きなさいという考えから変わってきました。ただ、担任の先生は連日の電話で、とにかく学校によこしてくれ」と言ってきます。まだ本人がそういう気持ちになれないようでとお伝えしていますが、こうした親の接し方にも不満があるようで」と、こんなことをおっしゃるお母さんもいます。

 

 

この場合の先生には、「組織の中での自己保身」があるのかもしれません。もちろん、このままにしておくと、不登校が長期化するのではないかという焦りや不安から登校を促す場合もあります。一概に自己保身とは言えないかもしれませんが、自分のクラスに不登校の子供を出したくないという意識がはたらいている場合もあるかもしれません。こんな時は、担任批判にならないように気をつけながら、担任の思いを直接聞いてみたり、教頭先生や校長先生に相談してみたりするのもいいでしょう。

 

 

 

 

あくまでも子供を第一に考える

 

 

 

 

このような状況になった時に最重要視しなければならないことは、親や学校の立場を守ろうとする意識がはたらきすぎて、肝心の子供の気持ちが置き去りになっていないかということです。あくまでも子供を中心に捉えて、「子供の自立」を考えることです。学校も家庭も自己保身に陥ったり、腹の探り合いをしたりするのではなく、冷静に話し合うことが大切です。それでも前進しない場合は、学校以外の相談機関に相談してみるという方法もあります。

 

 

 

 

ポイント

 

 

 

 

子供の不登校という非常事態に、親も学校(担任)も、冷静に対応できなくなってしまうと、子供の気持ちや将来など、最も大切なことから周囲の目が離れてしまいがちです。そのことが子供をさらに孤立させてしまいます。

 

 

 

 

7.体調不良は子供が発する無言の訴え

 

 

 

 

相談

 

 

 

 

子供が最近学校を休みがちです。理由はいろいろあって、「お腹が痛い」と言うこともあれば「頭痛」を訴えることもあります。具合が悪いのでは仕方がありません。とりあえず学校に連絡して休ませ、心配ではあるものの、仕事があるので出かけることになります。毎日この繰り返しです。

 

 

 

 

回答

 

 

 

 

「今日はお腹が痛いから学校を休みたい」などと子供はしばしば言います。症状はいろいろ、「お腹が痛い」「頭が痛い」「なんだかフラフラする。熱があるみたい」・・・・・親御さん、特にお母さんは朝からテンテコ舞い、特に仕事をなさっている場合は余計にです。「仮病では?」と思ってしまう親御さんも少なくないようですが、実は子供が発する無言の訴えなのです。言葉の力が足りないため、子供は身体で訴えるしかないのです。

 

 

 

 

子供が無言で訴えているのは?~子供は救いを求めている~

 

 

 

 

学校に行きたい、あるいは学校へ行った方がいいんだろうな、と思っていても行けない子供の頭の中は、混乱して疲れきっています。親御さんも、不登校の子供とどう向き合っていいのかわからずにいるかもしれませんが、子供も同じです。そして、当然ですが、子供は大人より弱くデリケートです。

 

 

心配はするものの、子供と向き合うと不愉快になるので逃げるお父さん、疲れてしまっていて、子供のほうを見ないお母さんもいます。それでも川で溺れている子供を、自分の手や服を濡らさずに助けることはできません。子供がもがき苦しんでいるこの時に、子供と真剣に向き合わなければ、さらに深刻な事態になることも考えられます。溺れて助けを必要としている子供が、今、川の中から手を必死に伸ばしているのです。

 

 

 

 

子供の訴えの表し方

 

 

 

 

子供は訴えたいことがあっても、まだ言葉の力が足りないために、自分が今思っていること、どんなふうに辛い状況なのかを、親や教師など周囲の大人に上手に伝えられなかったりします。そんな時、子供は癇癪を起こして暴れたり、泣き叫んだりします。そんなふうにしか訴えを表現しない子供は、いろいろな思いが内にこもってしまい、不登校などの行動に表れます。爪を噛む、髪を引き抜く、さらにもっと極端な自傷行為をとる場合もあります。それらは、まだ上手に言葉を駆使できない子供の精一杯の訴えなのです。

 

 

 

 

親は重圧をかけすぎていないか?

 

 

 

 

日本では、親の重圧が子供の不登校やひきこもりを起こす大きな要因の一つになっているとも言われています。子供は親の大きな期待に応えようと精一杯頑張ります。そうした親の期待に応えられる子供、また自ら高い志を持って努力できる子供は、将来その人生に花を咲かせることができるでしょう。

 

 

しかし、親の期待に応えられない子供、親の背負わせた重圧に耐えられない子供もたくさんいます。そうした子供は、不登校やひきこもりになってしまったり、うつ病や自傷・自殺に至ってしまったりすることもあります。不登校が自殺に至る道の途中であることもあるわけです。親がどの程度の期待をかけているのか、子供がそれをどの程度の重圧に感じているかについて、子供の日々の様子や体調から感じ取ることができれば、今よりもっと良い関係が生まれるでしょう。

 

 

 

 

ポイント

 

 

 

 

大きすぎる重圧から来るストレスに押しつぶされたりすると、無言の訴えとしてさまざまな体調不良が出てきます。学校の成績など、過度の重圧を子供にかけない親の姿勢が体調不良を回避します。

 

 

 

 

 

 

 

 



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TEL
042-424-7855
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活動内容
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