パーソナリティ障害型ひきこもりの対処法
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パーソナリティ障害型ひきこもりの対処法

2020年10月12日(月)10:59 AM

 

 

 

パーソナリティ障害の特徴として、年齢相応の人格が形成されていないこと、人として未成熟であることが挙げられ、それを原因とする多くの問題行動が出現します。

 

 

家庭内暴力や暴言、自殺企図、薬物乱用など、本人はもちろんですがその家族も疲労困憊し、どう対処したらよいか分からずに、ひきこもりを放任してしまうようなことも多く見られます。

 

 

特に、ひきこもり本人が家族を激しい暴力でコントロールしているような場合、家族は抵抗もできず、奴隷のように服従してなされるがままになっているケースもあります。パーソナリティ障害の対処法におけるもっとも大きな問題は、精神科の医療機関が、「パーソナリティ障害は病気ではないため治療できない」というわ理由で治療を放棄してしまうことです。

 

 

医療機関側に「パーソナリティ障害」という名前に対するアレルギーがあり、パーソナリティ障害というだけで門前払いをされることも少なくありません。このような現状が、パーソナリティ障害型のひきこもりを助長しているともいえ、その当事者をいわゆる健常者と、内因性精神疾患者との間に隠してしまっているのです。

 

 

しかし、実際にはパーソナリティー障害型のひきこもりの人に対しても、カウンセリングが効果的であったり、抑うつ感や不安感などの症状には薬が有効であったりするのです。最近ではこのような現状をふまえてか、パーソナリティ障害の治療に前向きな医療機関も散見されるようになりました。

 

 

障害そのものが完治できるかどうかは議論の分かれるところでしょうが、問題を緩和することができるのは確かなようです。パーソナリティ障害型ひきこもりへの薬物治療についてですが、自己愛性パーソナリティ障害にはこの薬が効き、分裂病質パーソナリティ障害にはこの薬が効くというような、個々のパーソナリティ障害ごとに有効な向精神薬が存在するわけではありません。

 

 

どのようなパーソナリティ障害であろうと、「抑うつ感がある」「漠然とした不安感がある」などの症状に目を向け、その症状を緩和する働きのある薬を処方してもらうのがよいでしょう。また、パーソナリティ障害型などに見られるような家庭内暴力が激しい場合には、クロルプロマジン系の薬剤が有効な場合があります。

 

 

クロルプロマジン系の薬剤には、衝動性を抑える働きがあり、結果的に暴力行動が減少します。境界性パーソナリティ障害の人は、よく自分がうつ病だと信じている場合が多いのですが、抗うつ薬ではあまり改善することがなく、むしろ処方された薬を過剰に飲む(オーバードーズ)などの自己破壊行為(そぶりや脅しを含む)の手段として使用することがあるので、使用者側も注意しなければなりません。

 

 

実際に、パーソナリティ障害型のひきこもりのケースを扱った治療例を紹介してみたいと思います。

 

 

 

タダヒコさん(仮名・二十四歳・男性)のケース

 

 

 

ひきこもり歴二年になるタダヒコさんは、「自分の人生がうまくいかないのはすべて親のせいだ」と主張して、両親との間に口論が絶えず、家庭内での問題行動(暴言、暴力など)があまりにひどいということで、精神科に入院しました。

 

 

タダヒコさんの診断名はパーソナリティ障害でした。入院した当初のタダヒコさんは、病院職員に「自分はもうだめだ」「生きている価値がない」などの弱音ばかりを吐き、途方にくれた様子でした。結果的に彼の入院期間は一年にも及んだのですが、この間、SSRIなどの抗うつ剤、抗不安薬(マイナー・トランキライザー)などが処方されました。

 

 

パーソナリティ障害の場合、向精神薬は効かないという関係者も多いのですが、かなりの問題行動を軽減できるものです。タダヒコさんの場合もその入院期間中に薬の力を借りながら、苦悩から自立への道のりを着実に前進していったのです。

 

 

親から物理的に距離を置いたこと、主治医や心理士の熱心な関わりなどを通して、タダヒコさんは一年後には無事に退院することができました。そして驚いたことに、彼はそのまま離れ島に向かったのだそうです。

 

 

数年に及ぶ島の生活を経て、彼はたくましくなって両親の元に帰ってきました。現在彼は昼間に肉体労働をし、夜はバーテンダーをして活躍しているといいます。

 

 

 



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