引きこもりへの家族の対応
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引きこもりへの家族の対応

2020年09月10日(木)7:23 PM

 

 

 

引きこもりの我が子を持つ家族が一番理解したいことは、引きこもりの我が子との向き合い方であり、その対応の方法です。家族が口を揃えて述べることが多い「なかなか引きこもりの我が子とコミュニケーションが取りにくい」「会話をしようとして声かけはするが返答がない。うるさいとしか返ってこない」「外出するにも声かけをするにも、この働きかけでいいのか」と気を使ってしまうことがあります。

 

 

血縁の家族であるがゆえに、こうした物事を率直に伝えることができない状況が見られます。一昔であれば、こうした家族関係が行き詰まった時、地域にはちゃんとおせっかいな大人たちが身辺におり、家族に成り代わって「お前のお父さんとお母さんはね、実はお前のことを心配しているんだよ」とサポートする役割が存在していました。

 

 

それを失った現代社会のなかにあっては、人為的にそうした関係性を地域に作り出していくことが必要となっています。引きこもりの家族会は、ある意味そのような役割が期待されているといえます。

 

 

実親子関係ではうまくいかない事柄でも、同様に引きこもりのことで悩む他の家族との関係性を通してうまくいかない苦手な会話や対応の仕方など、血縁を超えた相互扶助の関係性のなかで学ぼうとしています。

 

 

例えば、ある地域のひきこもりの家族会では、同じ引きこもりに悩む家庭に訪問する取り組みを始めています。外出困難な我が子と四六時中向き合う家庭が煮詰まらないように、他の家族が訪問することで少しでも楽になってもらおうというのがその主な狙いです。

 

 

また別の地域では、引きこもりの人や家族が制作した絵手紙を引きこもりの人のいる家庭に送り続ける取り組みをしています。片想いではありますが、そっと送り続ける手のぬくもりと優しさが溢れた絵手紙からは、見るだけで気持ちが和らぎ、いつしか会ってみようという気持ちを抱かせます。

 

 

そうした緩やかなアウトリーチ支援が、煮詰まった家族の心の扉をゆっくりと開かせていくことがあります。その意味で、引きこもりの家族会とは実に不思議な力をもっています。

 

 

実親子関係がうまくいかなくても、他人の親子では会話も関係性もうまくいくことがあります。赤の他人だから無責任になれるくらいの気持ちのゆとりがそうさせるのでしょうか。

 

 

そうではないと思います。引きこもりの家族会もまた血縁を超えた一つの家庭を築いているといえないでしょうか。引きこもりの家族会では、参加する親たちの我が子と噛み合わない苦悩が語られるなかで、それに応えるかのように同様に参加する引きこもりの経験者から本人の気持ちが素直に伝えられていきます。

 

 

そこには血縁を超えた親と子の関係性の、つむぎ直しが行われているといえるでしょう。家族支援に必要とされているのは、こうした縦でも横でもない「斜めの関係性」であるともいえるのではないでしょうか。

 

 

こうした「斜めの関係性」に立つことができる人は、社会的地位がある人というよりは、あまり社会的に成功していない人、無用者のような人です。なぜそうした人たちがいいかというと、そういう人たちは、まっすぐに歩いてきた人たちには見られない豊かな人生観があるからであり、引きこもりの人より先じて無理な支援をしないからです。

 

 

この視点は、心に留めておく必要があると思います。



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