不登校・ひきこもり~親や家族への対応~
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不登校・ひきこもり~親や家族への対応~

2020年08月23日(日)2:46 AM

 

 

 

親や家族への対応

 

 

 

不登校やひきこもりの問題を考えるとき、親や家族への対応を抜きにすることはできません。つまり、対象となる子供や青年は親や家族と暮らしているのであって、社会の中に孤立して存在しているのではないからです。

 

 

場合によっては、親や家族からも孤立して、自宅の中の自室にひきこもっているケースもあります。しかし、そうしたケースにおいても、親や家族の殻に包まれて社会の中に存在しているのであって、親や家族を無視して考えるわけにはいきません。

 

 

カウンセラーや精神科医などによる、具体的な親や家族への対応としては、親や家族との個別面接、グループ面接、グループカウンセリング、家族療法、親の会、家族会などの自助グループの活用など、さまざまな方法と展開が考えられます。

 

 

わたしの体験では、不登校をしている本人が登校できず本人との面接ができなくても、継続的に親や家族と面接を続けていくことで、家庭の風土を変化させることができた例があります。

 

 

親が変わり、家族の様子が変化すると、家庭内の空気が変容し、本人の気持ちが安定してきます。いずれにしても、さまざまな働きかけによって親や家族が安定して望ましい状態になると、その後本人への直接対応が有効となりますし、親や家族を通じての間接的な働きかけも効いてくるのです。

 

 

 

相談機関の活用

 

 

 

対象の年齢や就学状況によっても異なってきますが、各種の相談機関が活用可能です。たとえば、児童相談所、教育相談所、教育センター、精神保健福祉センター、保健所、市役所や区役所の市民相談窓口、警察の少年相談窓口などが、問題の状況や内容に応じて対応可能です。

 

 

さらには、いのちの電話などの電話相談を活用することもできます。親や家族から、どこへ相談したらいいのかわかりにくいという声を聞くことがあります。

 

 

確かに不登校の相談窓口が、一本化されているわけではありません。そうした状況の中でひとつの道筋としては、学校内における人材の活用です。

 

 

スクールカウンセラーや心の教室相談員などが配置されている学校では、それらの専門職に相談することが最も有効でしょう。また、それらの専門家と接触しにくい場合は、保健室の養護教諭が役に立つ情報をもっていることも少なくありません。

 

 

窓口が一本化されていない状況ではありますが、逆に考えれば身のまわりのいたるところに相談できる場所があるともいえます。

 

 

ただ、相談を持ち込んだ際の対応が適切である場合も不適切である場合もあったりして、いくつもの窓口を渡り歩かなければならないという現実もあります。

 

 

そうしたプロセスで問題を抱えている家族は消耗してしまったり、専門家への信頼感を失ってしまう場合も少なくありません。今後の大きな課題のひとつだと思います。

 

 

 

医療機関の活用

 

 

 

不登校にしてもひきこもりの場合も、二次的にさまざまな心身の症状がみられることが少なくありません。身体的な不調がみられるときには、医療機関の受診も比較的スムーズに運ぶことが多いです。

 

 

ただ、精神的な問題症状としてあらわれた場合、本人の受診動機が希薄で医療にのることに手間取ることになります。内科、心療内科、小児科、精神科など、なるべく本人の抵抗感の少ない診療科を窓口として、医療の力を早く導入することが望まれる場合が少なくありません。

 

 

また、時として親や家族に医療への抵抗感が強く存在することがあります。そうした場合、親や加速の意識の転換がまず必要となります。

 

 

体の病気と同じように、心の病気も珍しいことではなく、誰でもが風邪をひくように、心も具合の悪くなることもあるのだということです。

 

 

子供の不登校や若者のひきこもりだけでなく、中年期のうつ病や老年期の痴呆など、これからは心の病気についての広い知識と理解が必要不可欠なものとなっています。

 

 

 

その他の活用

 

 

 

フリースペースなど民間の相談機関、施設、団体のさまざまな機能を活用することが、有効な場合があります。ただ、そうした機関や施設・団体などは、さまざまなレベルと力のものが混在して玉石混交の状態というのが現実なので、その機能を見極めて利用することが肝要です。

 

 

そのためにも、学校内や医療機関、相談機関などの専門家の助言を受けつつ、その子に適切な対応が期待できる場所を選ぶことです。

 

 

また、状況によっては警察などの力を有効に利用することも必要となってきます。親や家族には、抵抗感の強い場合もありますが、第三者の介入が暴力やその他の非行の抑止に機能することも少なくありません。

 

 

 

学校や社会などの受け入れ側との橋渡し

 

 

 

以上のようなさまざまな機能の活用や働きかけが功を奏した後には、学校や社会への復帰の問題が残っています。概してさまざまな専門機関や施設などの側では、家庭での安定した生活が送れるようになった後の対応について不十分な場合が多いのです。

 

 

そこで必要となるのは、家庭と受け入れ側となる学校や社会との橋渡しの役割です。そうした役割を担うのが、カウンセラーやソーシャルワーカーです。

 

 

スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーあるいは、地域に拠点を置いて活動するカウンセラーやソーシャルワーカーなどの働きが期待されます。

 

 

現実的には、スクールカウンセラーの配置が進み、スクールカウンセラーのソーシャルワーク的な働きつまりリエゾン機能の向上が急がれるべきでしょう。

 

 

スクールカウンセラーは、カウンセリング室での個人面談に終始することなく、学校内の教職員との情報交換や連携を行いつつ、外部の諸機関や専門職と必要に応じて連携をとることが重要です。

 

 

 

今後の課題

 

 

 

不登校とひきこもりには、共通点も多いのですが、相違点も少なくありません。それらの考察から、その理解や対応について互いに参考にすべき点も多いです。

 

 

しかし一方、不登校からひきこもりへの移行など、因果関係については検討すべき問題が多いようです。ややもすると、不登校はひきこもりの予備軍のように言われることもあります。

 

 

しかし、実際にはそうした結論に至る証拠はありません。この点については、不登校者の追跡調査などが行われなければなりません。

 

 

また、学齢期の間の不登校については、少なくとも学校側からのアプローチが期待できるのに対して、その以後の年齢では社会の側からの接近がなくなる場合が多いので、その点についての具体策の検討が早急に求められているのです。



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