ひきこもりの客観と主観
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ひきこもりの客観と主観

2020年08月20日(木)11:10 PM

 

 

 

子供たちにとっては、学校が社会であり、そこで起きる人間関係を含めたものを「社会」として受け取っています。ですから、不登校の子供たちは、学校に行っていた時の苦しさ・つらさ・屈辱感・緊張・挫折感などによって、「社会」に対して否定的な感情を抱いています。

 

 

このような子供が、学校も含めた「社会」を受け入れられるようになるためには、母親のサポートが必要となってきます。

 

 

 

子供の「客観」と「主観」

 

 

 

私たちは、自分の世界としての感覚や感情・思考や思想など、独自の「主観」を持つことにより、そこからくる肯定感情に支えられて生きています。

 

 

またそれと同時に、誰もが認める規範や倫理観を矛盾なく受け止め、「客観」としてもってもいます。その客観を使い、独自の「主観」と認めざるを得ない「客観」とのせめぎあいのなかで「実存」しています。

 

 

対して、「ひきこもり」の子供たちは「主観」が強く、「客観」が衰退した状態にあります。それはなぜでしょうか。「ひきこもり」の子供たちは、人間関係の苦しさによって、「自我」がこれ以上壊れるのを防ぐために人間関係から「引いて」いる状態にあります。

 

 

そのため、心の中で作り上げた世界が強くなり、「自己完結」していきやすくなります。ひきこもりの生活の中で、自己を守り正当化するために「主観」が強くなり、他人との人間関係を取り結ぶ「客観」が衰退していく傾向にあります。

 

 

このため、社会生活が必然的にできなくなり、放っておくとひきこもりが長期化するという悪循環に陥ります。

 

 

 

試される母親の社会観

 

 

 

「ひきこもり」に対して、精神的自己免疫力とも言われるものとして、二つの基本的欲求があります。一つは人と交わりたいという「結合」、もう一つは一人になりたいという「分離」です。

 

 

「結合」という基本的欲求からくる「不安や寂しさ」によって、母を求めるという行動が表れるのが、「退行」です。これが「客観」の受け入れの第一歩です。

 

 

ここから、母子の共生関係から社会という外の世界への再出発が始まります。このときに試されるのが母親の「社会観」なのです。

 

 

 

縦型の競争社会VS横一列の社会

 

 

 

ここで求められている母親の社会観はどのようなものなのでしょうか。さまざまな競争に疲れてひきこもった子供にとって、「縦型の競争社会」のピラミッド構造の社会観は受け入れ難いものになっています。

 

 

ですから、母親のもつ社会観が「縦型の競争社会」だけだと、子供は母親の「社会観」を拒否してしまい、外の世界に目は向けても、再出発へ動き出す条件はなりません。

 

 

子供が最初に受け入れやすい外の社会は「横一列の社会」です。たとえば、ボランティア活動や町内会の仕事、PTA活動などの話、それも愚痴ではなく、面白くてしかも人間くさい話がよいでしょう。

 

 

子供が、社会もまんざら捨てたものではない、と感じられれば大成功です。母親が、楽しい豊かな人間関係の話をすることによって、子供は母親の人に対するやさしさ・愛情・ 柔軟さを発見します。

 

 

やがて子供は、固まってしまった人間関係に対する否定的な見方を、徐々に変えていきます。

 

 

 

 



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