キレる子供の家庭内暴力
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キレる子供の家庭内暴力

2020年08月09日(日)11:49 AM

 

 

 

いわゆるキレる家庭内暴力をふるった子供たちの言い分は、「自分が親に殺されるような気がした」から包丁を使ったと言います。このようなキレるタイプの家庭内暴力の子供の多くは、ゲームやテレビやマンガに熱中している子供に多く見られます。

 

 

ゲーム、テレビ、マンガは、言語的なコミュニケーションよりははるかに多くの情報を子供に与えます。子供の脳のオペレーションシステムは常に情報過多状態で、生活に必要な言語情報や感情情報を適切に受け止めたり受け入れたりする余裕を失ってしまいます。

 

 

言語情報(コミュニケーション)にかかわっていると、論理的な思考をしなければならないから「めんどうくさい」し、視覚としては見えない「イライラする」情報なのです。

 

 

つまり、イメージ世代の子供にとって、言語情報をもってかかわってくる親世代は、ストレスの対象以外の何者でもないのです。言語情報に慣れていないイメージ世代の子供の思考には、衝動性がついてまわります。

 

 

論理ではなくて、気分によって行動が支配されやすいのです。論理的な思考からは道徳観や現実感が成長してきますが、イメージ的思考からは幻想や超越的な世界観が生まれてきます。これらの違いによって、親たちとのコミュニケーションレベルが極端に異なって、その差が広がってしまいます。

 

 

この映像世代の陥りやすい危機はVDT障害です。先に述べた衝動性や倦怠感やさまざまな非日常的な特質がこの障害によって起きる可能性があります。

 

 

対人関係としてかかわる作業

 

 

子供のキレる状態を批判しても、子供の心の状態は改善されません。むしろ、映像文化から派生するイメージのよさを理解し、映像文化と言語文字文化の論理性との統合をはかっていくことが大切です。

 

 

特に不登校の子供の多くは、長い時間の思考がほとんどできない場合があります。何かを考えているうちに不安に襲われ、考えがまとまらなくなってしまうからです。

 

 

学習が手につかない状態が起こりますが、映像や感覚の世界では、論理的な思考を要求されませんから没頭できます。このような状態の子供に、イメージの世界を活用してかかわることはかなり有効です。

 

 

わたしはイメージの世界で「なんとなくわかった感じ」がする子供に対して「言語化」し、現実に結びつけていきます。たとえばアニマルセラピーで、「なぜだかわからないけれど、この猫はかわいい」という子に、動物である猫を擬人化して「この子が好きなんだね。君がお母さんを好きなように・・・・・」といった具合に現実と結びつけていきます。

 

 

また、「なんとなくゲームにはまっているんですよ」という子供に「それはやりたいことがあるということだよね。君の意欲がはっきり見えるよ」と伝えて、「なんとなく」というイメージとしての言葉を現実の言葉に代えていく作業を行います。

 

 

間違っているとか、失敗だとか、挫折だといった、絶望につながる決めつけはしません。どんな場合にも、かかわり続ける態度をとります。それは、かかわり続けることで、間違いや失敗や挫折はよりよい方向への出発点であり、成功のもとであり、希望のもとであることを伝えるためです。

 

 

かかわり続けることで、現実的な対応ができるように、子供が成長していくからです。キレるほどの家庭内暴力をふるう子供にも感情は当然あります。本来の感情が閉じ込められ、ゆがんだ感情(否定感情)が露出しているだけです。その状態を黙って見ていたのでは、「無視」していることになります。

 

 

わたしは子供が正義感と安全感と満足感を獲得できるようなかかわりが必要であると常々考えています。正義感と完全感と満足感が満たされる条件のもとで、子供は自立の方向へ向けて、自分で生きる力を獲得していきます。

 

 

黙って見ていたり放っておいたらダメなのです。子供とかかわっていく生活が必要なのです。家庭内暴力をふるっていた子供の多くは、成人してからかなり豊かに社会適応しています。

 

 

ありあまる心のエネルギーを持て余していた思春期が過ぎると、遅咲きの花が開花するのが家庭内暴力の子供の特徴です。



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