抑圧的な親の子育て
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抑圧的な親の子育て

2020年07月28日(火)11:17 午後

 

 

抑圧型の親は、「自分の思い通りに子どもを育てたい」「親が敷いたレールの上を歩かせたい」と知らず知らずのうちに考え、行動してしまっている傾向があります。例えるならば、子どもの歩くその先につまずきそうな石があれば、それを拾うような親のことです。少々極端に言うならば、子どもが運転する車の助手席に親が座り、ハンドルを親のほうが握っている状態です。

 

 

あるいは、子どもが自転車で転ばないように、補助輪をいくつもつけてやって安心している親と言ってもいいでしょう。たくさん補助輪をつけると、子どもは右にも左にも曲がれず動けなくなりますが、その一つの表れが不登校です。こうした親には、「自慢できる子どもでいてほしい」という気持ちがあるかもしれません。

 

 

心のどこかで、「あの家の子どもはいい子で、いい学校に入学し、いい会社に入ったと見られたい」と思っているかもしれません。親の七光りではなく、子どもの七光りを受けて親が輝くことを期待している親は、「抑圧的」になりやすいといえます。指示・命令とは何を指すのでしょうか。「早く寝なさい」「早く食べなさい」「歯を磨きなさい」「お風呂に入りなさい」これらはすべて指示・命令です。

 

 

もしかしたら、朝から晩まで言っているかもしれません。子どもは指示・命令を一番嫌がります。親の思い通り、願ったとおりにレールの上を歩かされることになるからです。抑圧的な親は、不登校の子どもが泣いて嫌がっているのに、無理やり学校に連れて行こうとする場合があります。

 

 

不登校の子どもに対し、「ああしなさい、こうしなさい」という指示・命令をやめると、子どもは確かにわがままになります。ダラダラと昼間に寝ていたり、好きなようにテレビを見たり、ゲームをしたりします。でも、この時点ではのんびりやりたいことをさせるのがいいのです。親からすればイライラしてしまいますが、「子どもの生活のリズムでいいんだ」と自分を納得させないといけません。

 

 

そのうち気にならなくなるものです。親からの指示・命令がなくなると、子どもは安心します。よっくりできる時間、精神的なエネルギーを補充する時間が与えられるからです。子ども自身も学校に行けないことについて自分を責めているものなので、安心して休めます。そして、「お母さん、ちょっと変わってきたな」と思うようになるでしょう。

 

 

不登校の子どもは、親に暴言を浴びせたり、暴力を振るったりします。親にしてみれば「どうしてそんなひどいことをするのか」と思いますが、これは親が指示・命令ばかりすることに対する復讐です。ですから、親の指示・命令がなくなってくると、子どもは落ち着き、暴言や暴力がなくなっていきます。わたしの友人の息子さんは、中学生のときに不登校になりました。

 

 

彼は毎日、家でネットやマンガを見たり、ゲームをしたりしていました。それに飽きると、お酒を飲むようになりました。大人のやけ酒と同じです。ワインを1日1本空け、親に「買って来い」と言って、壁をガンガンとたたいて脅しました。友人はいつも恐怖に怯えていました。不登校が解決してからその息子さんに聞いてみると、「怯えている顔を見るのがうれしかった」と言っていました。まさに親の指示・命令に対する子どもの復讐だったのです。

 

 

ちなみに息子さんが当時飲んでいたお酒は「ぜんぜんおいしくなかった」そうです。親が子どもに提案するのは悪いことではないように思うかもしれませんが、提案するときにはタイミングが大切です。子どもが自分でいろんな選択肢を考えていないときの提案は、親の考えた人生のレールの上を歩かせようとすることであり、実質的に指示・命令と変わりません。

 

 

親の思ったように誘導しようとしているのです。子どもが「今度学校に行く」とか「勉強する」と言うだけで、何も行動しようとしないことがよくあります。それは、子どもが「そう言っておかないと、親が心配するんじゃないか」と思っているからです。そういうときに、親がいつもの調子で提案をすると、不登校の安定期から混乱期に逆戻りするケースも多々あります。

 

 

子どもは親のほうから「こうしたらいいんじゃない」と提案しないと、何もやろうとしないと思うかもしれませんが、自分のゆっくりしたペースでやらせればいいんです。子どもが自分なりに考え始めたときに、「こういう選択肢もあるよ」と提案するのはいいことだと思います。学校のパンフレットやアルバイトの情報等、そっとテーブルの上に置いておくぐらいがちょうどいいやり方です。

 

 

注意というのは、「〇〇してはダメ」「〇〇してはいけない」などの言葉です。これは、指示・命令に次いで子どもが嫌がる親の言動です。不登校になった子どもは一日中ゲームをやっていることがあります。親はそれを見てイライラし、「学校の授業をやっている時間帯は、ゲームをしてはだめ」と言ってしまうことがあります。

 

 

これは特に不登校の混乱期においては言わないほうがいいでしょう。自由にやらせておけばいいのです。「それでは子どもがどんどん悪い方向にいってしまう」と不安になると思いますが、逆に「悪くなっても構わない」と開き直ったほうが、いい方向に向かいます。なぜならば、抑圧的な親はこれまでさんざん指示・命令や注意を繰り返してきたために子どもが不登校になっていて、その逆のことをやれば改善に向かうからです。不登校の子どもは、何もしていなくても精神的なエネルギーを消耗しています。親が注意をやめれば、子どもは自分の居場所を発見し、枯れていたエネルギーが再びたまってきます。



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