日本社会の崩壊とひきこもり
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日本社会の崩壊とひきこもり

2020年07月05日(日)1:30 AM

 

 

私は、1991年にソビエト連邦が崩壊したように、日本社会もやがて崩壊すると考えています。ソ連の崩壊は経済の崩壊でしたが、日本は文化の崩壊です。ひきこもりの増加はその文化崩壊の一部ではないでしょうか。物が豊かになり、日本人が昔から持っていたコミュニケーションの病理、親子関係の弱さ、家や組織が個人の感情を抑圧する文化的問題がかたちとなって表れてきています。

 

日本社会は今後、ひきこもり、恋愛能力のない若者の増加、子どもを育てられない若い親の増加によって「人口の減少」というかたちで急激に衰退していくと思います。何年か前に、ある女性のひきこもりの相談者がひきこもりによって日本の人口は減ると予言しました。最初は彼女を信じなかったのですが、しかし、他の相談者たちからも同じような「日本人淘汰論」を聞くようになりました。

 

彼らの意見では、「自然淘汰」を通して日本社会が浄化され、健康な日本人だけが生き残るそうです。そのひきこもりの女性の言葉をここに記載してみます。

 

感情のない親が多いからひきこもりはもっと増えると思う。ひきこもりは結婚できないし、結婚しても子どもを育てられません。また感情のない子どもを作るだけだと思います。・・・・・ひきこもりは自分の問題に気づかない人が多いから、自分が破綻するのも気づかないし、見ようともしない。

 

その日を過ごせればいいと思っている。・・・・・こんな人たちが日本にはたくさんいます。誰もわたしのことなんか信じないと思うけれど、日本人は自分の問題を見ないで消える人がいると思う。でも、そのほうがいいんじゃないかな。・・・・・もう苦しむ人はいらないから。(24歳・女性)

 

こうした人口の減少に加えて、経済、教育、政治、社会システムの崩壊が続きます。この崩壊の原因になるのが「システムを変えられない日本」を作る「和の文化」です。

 

和の精神を重んじる日本社会は「自分からは方向を変えられない」という致命的な欠陥を持ち、そのために社会崩壊が進んでいきます。しかも、その問題を見ない「臭いものにはフタをする習慣」が問題を悪化させています。

 

日本人はハンドルが壊れた車の中で目をつぶりながら突っ走っているのです。これは日本が戦争で国を破壊したのと同じ歴史です。和の精神を重んじる日本人は軍部の暴走を止められず、国が焦土と化すまで闘いました。

 

しかし、戦争に負けた日本は急激に方向転換し、民主国家として戦後の経済を復興させました。それから約70年、方向を変えられない日本はまた同じ自己破壊を繰り返しています。

 

日本人は、今度は子どもの感情を抑圧する日本的しつけと教育を変えられずに、子どもを心の病に追い込んでいます。しかし、現在の日本社会の生き詰まり、不登校、引きこもり、若者の社会参加の拒否、教育の崩壊、経済破綻、政治の腐敗、犯罪の増加はすべて生みの苦しみと言えるでしょう。

 

明治維新と戦後の改革は、古い社会システムが崩壊して、新しい社会システムが生まれる歴史でした。そして今、戦後のシステムが崩壊して、第三の新しい社会システムの誕生、平成維新が始まろうとしています。

 

わたしは、日本は新しく立ち直れると考えています。未来はけっして暗いばかりではありません。しかしながら、今回の社会崩壊の場合、経済や社会システムは立て直せますが、人間への被害は後遺症として何年も残るでしょう。

 

日本社会が子どもの人権を踏みにじったツケがまわってきています。自らのしつけと教育で子どもを病気にして人口が減るのは、歴史上日本が最初の国になります。子どもを大切にしない国は、自然淘汰される運命にあるのです。

 

近代日本は、明治期に富国強兵、戦争中は大東亜共栄圏の確立、戦後は経済発展を国策としました。日本人はいつの時代でも、カルト集団のように、「上から与えられた使命」を実行してきました。この背後には家のために結婚し、家のために子どもを産み、世間体のために生きる日本人がいました。

 

しかし、こうした間違った自己犠牲は日本人の個人的感情を抑圧して、多くの人を不幸にするだけでした。数万人にも及ぶ日本の年間自殺者数は先進国ではトップクラスです。

 

インターネットで若者が集まって集団自殺するのは、外国メディアが報道するほどの日本的な事件です。会社員の過労死という悲惨な死に方も日本特有の現象です。

 

人間を不幸にする日本という社会システムは崩壊する運命にあるのかもしれません。この文化崩壊を乗り越えるには、新しい価値体系が必要ではないでしょうか。

 

敗戦国である日本は数ヶ月のうちに軍国主義から民主主義に変わり、今日の繁栄を短期間で築きました。こうしたすばらしい能力を持つ日本人は、今ここで新しい価値体系を獲得できれば、新しい方向に進めると思います。

 

しかし、今度の新しい価値体系は個人を大切にするものでなければなりません。国家や会社や世間や家よりも、個人を大切にする考え方、人種や国籍を超えて、すべての人間を大切にする価値体系、また世間体の呪縛から解放してくれる権威ある思想です。

 

こうした価値体系は宗教や思想の分野にあると思います。そんな心の拠り心が見つかれば、日本人は文化的破壊から抜け出し、新しい人間らしい生活ができるのではないかと思います。



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