不登校・ひきこもり~子どもを責めないほうが結果がいいことが多い~
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不登校・ひきこもり~子どもを責めないほうが結果がいいことが多い~

2020年07月03日(金)3:30 PM

 

 

自分の子どもが不登校やひきこもりになってしまったことを「ひどく心外だ」という態度をとる親は少なくありません。信念を持って子育てしてきた親ほど、自分の子どもの突然の変化についていけないようです。そういう親たちは多くの場合、母親は困惑し、父親は立腹します。「あんなに素直だったうちの子がまさか・・・・信じられません」「何一つ不自由させてないのに、いったい何が不満なんだ!」親としては「一つも悪くない」と思っているのです。

 

そして不登校やひきこもりになった原因を外に求めようとします。「学校で何かあったに違いない」親の自信たっぷりなところが実は最大の問題であることに、この種の親たちは気づいていません。うまくいっているとき、人は自分の力を過信しやすいものです。社会的に高く評価されている親にも同じことが言えます。過信すると、他人のおかげをこうむっていることを忘れてしまいます。

 

子どもは親のおかげで育ちますが、親も子どものおかげを受けています。「われわれは他人を幸福にしてやるのに正比例して、それだけ自分の幸福も増すものである」イギリスの哲学者のJ・ベンサムの言葉です。親は子どもに恩恵を施すことで、自分も喜びを得ているはずなのです。子どもに恩恵をたっぷり施しながら、不登校、ひきこもり、その他の非行が生じたなら、自分たちのやり方に「何か問題があった」という見方をしてみるべきです。「あなた方の生き方、子育ては間違っていますよ」子どもは体を張って、そのことを親に告げているかもしれないのです。

 

 

不登校やひきこもりは「人生の浪人」と考えてみる

 

 

ここ15年ほど、不登校やひきこもりの人たちと関わってきて、わたしがこれまで得たことと言えば、この問題は当人を「変えよう」とか「改めさせる」というのではなく、親がまず変わり、、それによって当人が変わるだけのエネルギーを持てるような状況を作ることが大切だということでした。生きるエネルギーが高まってくれば、周りがあれこれ言わなくても、自然に変わってきます。ただ、焦ってはいけません。わたしは不登校でもひきこもりでも、数年くらいの期間をかける覚悟をもって取り組んだほうが後々のためにはよいと思っています。

 

現代はなんでもスピードが尊ばれ、早期の解決を望まれる方が非常に多いです。一年は長いと感じられるかもしれませんが、大学入試に「浪人」があるように、不登校やひきこもりを「人生の浪人」と考えれば、一年は耐えられる許容範囲の期間だと思います。目的の大学を目指していて、入学できなかったとき、初志を貫きたい人は「もう一度」と考えて浪人します。不登校やひきこもりは、自分がいかに生きるべきか、将来何をしたらいいのか、人生を真剣に考える大事な時期として捉えるのです。

 

周りを見回せば、不登校もひきこもりもせずに、せっせと勉強して一流大学へ進学していく子もいることでしょう。親の言うことをよく聞いて、すいすいと学校を出て仕事につく子もいることでしょう。うらやましい、どうして自分の子だけが・・・・・・という思いにかられるかもしれません。でも、人生はどう変転するか、何が幸いするかわかりません。

 

昔から「ピンチはチャンス」というように、今の四面楚歌が将来の幸運や成功の芽だったという事例は掃いて捨てるほどたくさんあります。人生の跳躍をするためには、一度身を屈めなければならないのです。お子さんの人生は長いのです。人生の浪人として捉えれば、親は気が楽になります。親がそう感じてくれれば、子どもはもっと楽になれるのです。

 

 

子どもを責めないほうが結果がいいことが多い

 

 

人を責めるとき、責める側は「自分は正当だ」と思っているものです。でも人を一方的に責めるのは、効果的ではないだけでなく、相手も自分も不幸になることがほとんどです。親が教育的だと思ってしていることの中にも、実は子どもを一方的に責めていることが多く見受けられます。非行を重ねて少年院に送られたある少年が、テレビ番組のインタビューにこう言っていました。

 

「親が心配している?もっと心配させてやりたいよ。あいつらはもっと苦しめばいいんだ」口やかましく育てた親を子どもが憎んでいるのです。この少年は、小・中学校では優等生だったそうです。

 

少年はずっと母親に従順でしたが、あるとき、成績が下がったことを母親からひどくなじられ、そのストレスから傷害事件を起こしてしまったのです。親は子どもを叱るとき、責めているとは思っていませんが、子どもは親からガミガミ言われると「責められている」ように感じてしまうのです。

 

約束の時間に遅れたとき、誰だって「悪かったな」と思っています。でも、そのことを相手から責められると嫌な気分になります。嫌な気分なときは相手を不快に思います。

 

不快に思うとき、相手の真意はなかなか汲み取れません。不登校からひきこもりになる子と、そうでない子の差を見ていると、親がそのことを責めてしまった場合に、より悪化している傾向があります。

 

親がほとんど責めない子は、そのまま治って再び学校へ行くようになるケースが多く見られます。問題を解決するヒントは、この辺に潜んでいるように思われます。



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