ひきこもりと精神科
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ひきこもりと精神科

2020年07月01日(水)2:47 PM

 

 

 

ひきこもりは精神科に通う必要があるのか

 

 

 

 

結論から言えば、わたしは必ずしも精神科へ通う必要はないと考えています。たとえば、ひきこもりはじめたときに、ひきこもりを客観的に判断し、そこにあることを認めて、適切な対処行動がとれる両親や第三者がいれば、精神科へ通う必要はないと思われるからです。

 

しかし多くの親は、ひきこもりにとまどい、焦り、原因を追究し、そこからあえて目をそらすか、逆に自分の人生をかけてひきこもりに没入して共依存に陥ります。そして、ひきこもりに対して何をしていいのか、自分の子供でありながら、ひきこもりの子供は何を考えているのか、まったくわからず困惑しています。

 

このような状態になってしまったら、迷わず相談機関を訪れることをお勧めします。そこが、ひきこもりのケースを扱った経験がたくさんあればそれにこしたことはないのですが、たとえ少なくても相談する価値があります。

 

これまで誰にも話すことができなかった親自身の苦悩や不安をさらけ出すだけでも、ずいぶんと気持ちが軽くなるものです。それらが軽くなれば、気持ちにも余裕が生まれ、ひきこもりに巻き込まれることなく、比較的客観的な判断ができるようになります。

 

親は、相談機関を訪れることをためらいがちです。というのも、親はひきこもりは精神的な病気とは思えないのに相談できるのか、あるいは、大切な自分の子供を精神病に仕立てることはしのびないし、家族の恥ずかしい部分をたとえ専門家であっても、話す気にはなれないと考えたりするからです。

 

しかしこうやって迷っているうちに、時間はどんどん過ぎていってしまいます。相談に訪れれば、すべてのことがたちどころに解決するなどということはけっしてありません。しかし、現状のまま時間が過ぎれば過ぎるほど、ひきこもりの長期化を招くことは確実です。

 

どうか親はできるだけ早期に相談機関を訪れてください。相談機関としては、親としてプレッシャーが少ないメンタルクリニックか精神保健福祉センターがお勧めです。

 

最近、都市部や都市近郊においてメンタルクリニックが増加しています。比較的若い年齢層の精神科医が開業していることが多く、思春期の問題に積極的に取り組んでいたり、カウンセリングに力を注いでいます。

 

このようなクリニックに、とりあえずひきこもりの問題に応ずることができるか問い合わせてはいかがでしょうか。また、都道府県および政令指定都市の精神保健福祉センターは、ひきこもりについての対応のノウハウを持っているはずです。

 

センターは、電話での相談にも応じてくれるところが多いので、まず電話で相談してください。ひきこもりの人が、自分から医療機関を受診することはほとんどありません。

 

ひきこもりの人は通常、自分の殻に閉じこもって他人を信用することができなくなっていて、精神科などというところへは行けないということが多いのです。

 

あまりしつこく親が勧めると、さらに殻に閉じこもったり、暴力に発展したりします。だから、いずれはひきこもり本人が受診することが望ましいとしても、当座は親だけでも受診をすべきです。親が通院することで親自身も変化し、必ずひきこもりに好影響を与えるはずです。

 

現在でも、ひきこもりに対する理解が低く、親だけの相談に乗ってくれないところもあります。「本人を連れてこなければ仕方がない」「親だけ通院していても意味がない」などと言われることもあります。

 

たしかに、こういう面もあるかもしれません。しかし、ことひきこもりに関しては親だけの通院も効果が期待できることは、いまさら言うまでもありません。

 

まず電話をして、親だけの相談に応じてくれるのかをたずねてみてください。また、家の近くにこのような精神科がないときには、管轄の精神保健福祉センターに相談してください。

 

家族が受診を継続した後、ようやく本人が受診できたときに、「どうして、ひきこもっていたのか」という理由を最初に聞く医師は、ひきこもりを理解していないと言わざるを得ません。

 

ひきこもりの人はやっとの思いで受診しているのです。医師はまず「受診できたこと」をねぎらうことが必要です。そして、受診が開始された後も、本人の主観的体験を尊重しなければいけません。ひきこもりの人の思考パターンは、長期間ひきこもっていることによって、かなり偏ったものになっています。

 

たとえば、他人は自分に対して攻撃的で批判的であるとか、世間は冷たくて、自分の才能を理解することができないとか、親の育て方や家庭環境が悪かったからこうなってしまったなどがあります。

 

これらはもちろん真実ではないのですが、ひきこもりの人にとっては現実なので、否定されたり、異議を唱えられたら、医師に対して不信を抱くことになります。そうなれば、せっかく受診したにもかかわらず、治療が途切れてしまいます。

 

初回の面接では、受診したことをねぎらうこと、その後の面接では、主観的体験を尊重しながら、より現実的な方向へと導いてくれる医師を探しましょう。

 

さらに、カウンセリングではきちんと経験を積んだ心理士はそのような面接が出来るはずですし、カウンセリングはどちらかといえば、忙しすぎる精神科医よりも時間をかけることもできます。したがって、カウンセリングができる医療機関はより望ましいと考えられます。



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