ひきこもりと共依存と母子密着
ホーム > ひきこもりと共依存と母子密着

ひきこもりと共依存と母子密着

2020年06月10日(水)12:15 AM

共依存とは機能不全家族で発生する人間関係のことです。簡単に言えば、機能不全の他人を優先して自分を犠牲にする習慣のことです。共依存の被害者は、自分のバウンダリー(境界線)を失い、他人と自分の感情や考えを区別できなくなります。

 

共依存はもともと、アルコール依存症の男性と暮らす妻や子供たちに見られたことから、70年代のアメリカでは「共アルコール依存症」と呼ばれたこともあります。精神科医のウィットフィールド、共依存専門のカウンセラーであるロバート・サビィは次のように定義しています。

 

「共依存とは、他人の欲求や行動に合わせて苦しんだり、機能不全に陥る状態を意味する。共依存の人たちはある人を中心にした生活を送り、本当の自分を無視する」

 

「共依存とは本当の自分を否定することである」共依存はひきこもりの特徴でもあります。ひきこもりの若者は、子どもの頃から本当の自分を否定しています。

 

彼らは親を満足させるために勉強に励んだり、困っている母親を助けたり、親の負担にならない良い子になっていました。また、欲求不満でイライラしている母親を怒らせないように、母親の言いなりになりました。

 

しかし、親を喜ばせるために自分の人生を失ったと気づくとき、ひきこもりは「親のせいでこんなみじめな状態になった」「俺の人生を返せ」と親を責めるのです。

 

 

ひきこもりと母子密着について

 

 

母子密着は、ひきこもり家庭にもっとも多い共依存です。母親が常に先回りして、子供に口うるさく干渉する姿は、一見、かいがいしく世話するように見えます。

 

しかし、母子密着に走る母親は、結婚生活に不満を抱え、寂しさや欲求不満のために、あるいは自分の人生の空しさを解決するために、子供を支配しています。

 

子育てそのものが一種の依存症と言ってもいいでしょう。ひきこもり体験を持つある男性は、子供の日記を盗み読みする母親を次のように描写しています。

 

「・・・・母には何もないんです。何も表現するものがない。仮に心の中をのぞけたとしても、母の心の中は空ですね。自分というものがないんです。だから、他人の評価がすべてなんです。自分のものさしがないから、近所の評判、学校の先生の評価をよくすることのためだけに生きていく。要するに、親になる資格がないのに世間体だけでお見合い結婚したから、こんなことになってしまったんですね。母の心の中は世間体だけです。」

 

母子密着する母親は、子供を一人の人間としては見ておらず、自分の分身のように子供を動かす傾向があります。こうした母親は、自分の野心を子供に押し付けて、子供を医者にしたり、一流大学に進学させる努力をすることがよくあります。

 

一見、子供のことをよく考えているように見えますが、彼女らは子供の自由な人生を奪い、自分のために利用しているだけです。子供は母親中心の生活を強いられるので、感情のない「指示待ち人間」になるか、気づかないうちに怒りをためていきます。

 

こうした若者の怒りが爆発すると、母親にかなりひどい暴力をふるうことになります。関東自立就労支援センターでは、息子が母親の肋骨を折ったり、殴り倒したり、髪をもって家中を引きずり回したケースがあります。

 

これを外部から見ると、子どもが献身的な母親に暴力をふるっているように見えます。しかし、その背後には、母親に自分の人生を奪われた子供の怒りがあります。

 

ひきこもり家庭に限らず、母子密着には以下のような特徴が見られます。

1、母親が子供に感情的に依存している。

2、子供が異性関係を持つのを邪魔する。

3、過去に生活に干渉するなど、子供が自立できないように育てる。

4、母親はふつう、社会的に孤立しており、夫との感情的つながりがない。

 

わたしはこうした母子密着を「心理的な近親姦」と考えています。性行為はないけれども、母親は子供を自分の恋人のように扱います。子供が男ならばマザコン、女ならば一卵性姉妹になります。こうした子供が成人すると、親密な異性関係を作るのが難しく、結局は母親といっしょに暮らすようになります。

 

母子密着の家庭では、母親が夫と気持ちのつながりがなく、寂しさから無意識に子供に依存します。夫が「会社と結婚」し、母親が「子供と結婚」する日本社会ではよく見られる母子関係です。

 

このような家庭では、父親の居場所がなく、父親が息子や娘に嫉妬することもあります。父が密かに自分を憎んでいると訴える男性の相談者がいます。



メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援