人生の大切な命綱
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人生の大切な命綱

2020年06月05日(金)4:30 PM

人が生きていく上で大切な命綱は、学歴や財産ではありません。孤立しない人間関係の術を獲得しているかどうかです。人と紡ぎあう手立てを失い、孤立したときに「仲間に入れて」と、ひと言が気張らずに言えるかどうか、です。

 

バスジャック事件(平成十二年)を起こした少年は、その育ちの未熟さをインターネットの世界に没入することで、なんとか十七歳まで持ちこたえてきたのでしょう。

 

「ボクはヒッキー(引きこもり)で、現在、昼夜逆転」と、ホームページに書き込んで、人からの声かけを待っていたのでしょう。それは彼が人間関係を能動的に紡ぎ合えない受け身の存在であることを、公言していたことになります。

 

そしてついに「「ヒーヒヒヒヒ」とネットの掲示板に書き込み、犯行をほのめかし「派手なことをして社会にアピール」する思いを募らせていったのだと思います。

 

同時期に、主婦を殺害した愛知県の少年は、「いい子」の仮面をかぶり続け、抑圧的な対立を避ける紡ぎあい方を、やはり十七年続けていたことになります。

 

見た目の明るさとは裏腹に、心の中では「ケンカしても仲直りできる」という確信が持てないまま吐き出したい他人への諸々の感情をためにためこんで「いい子」を取り繕っていたのでしょう。

 

その澱みが妄想を生み、「人間がどういう生き物か、よく知りたい」という思いをつのらせ、殺人にまで走らせたのでしょうか。成績優秀な少年というこの二人の共通点は、心で恨んでも犯行には至らない、そんな感情をどこかで抑止できる人間的なふれあいを、人と持てないまま成人を迎えようとしていたわけです。

 

学歴社会が確実に崩壊しつつある現代にあって、渦中に生きる子供たちは年齢を重ねるごとに成績よりも人間的魅力を自己に問いかけやすくなっています。

 

人間的魅力とは、なにも哲学的なことではなく、人との柔らかな触れ合い方が、期待できるかどうかです。生まれもって「悪い子」になろうとして誕生した子どもはいません。

 

好きこのんで、親や教師、周りの大人たちに悪態をつく子はいません。素直でないと言われて、喜ぶ子どももいません。誰だって、心を開き素直に生きたいに決まっています。幼子がどうして天真爛漫なのか。

 

そして、大人はその無邪気さになぜ心を癒されるのでしょうか?それは、心の底から親や先生に無防備だからです。

 

生まれもって悪い子ではない子供たちが、学校や家庭に「心の居場所」を得られず、つらく、寂しく、心細い思いを背負いながら、いつしか心が荒れていく・・・・。

 

それはなぜなのでしょうか。なぜ、悲しく、切ないことになってしまうのでしょうか。



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