不登校・ひきこもりを「困ったこと」と思わない
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不登校・ひきこもりを「困ったこと」と思わない

2020年06月05日(金)12:24 PM

不登校、ひきこもりをどう捉えるか。多くの人は「困った問題」と捉えることでしょう。でも私は、不登校もひきこもりも「悪い事象」とも「困った問題」とも思いません。「子どもの行動エネルギーが低下した状態」という捉え方をしています。エネルギーがないのではなく、低下しているのです。

 

たとえば、いつも元気な子が風邪を引いてけだるそうにしている状態、あるいはガス栓を絞って弱火にしたような状態―を想像していただければよいと思います。

 

成長期の子どもは、内からどんどんエネルギーが湧き出てくるのがふつうです。それがなぜか低レベルの状態になってしまうのです。これには必ずなんらかの理由があります。

 

ひきこもりや不登校の子どもに限らず、人はいろんな心の葛藤を抱えているとき、何か引き金があると、エネルギーがいっぺんに低くなってしまうものです。

 

会社へ行きたくないお父さん、家事にうんざりしているお母さんは、本当に会社へ行きたくないのでも、家事がきらいなのでもなく、心にあるわだかまりが、やる気(行動エネルギー)を奪っているのです。

 

いじめ、先生との関係悪化、画一的な詰め込み教育…日本の教育環境の現状を考えれば、就学年齢の子たちが、学校へいくエネルギーを低下させも、少しも不思議ではありません。

 

不登校もひきこもりも好ましいことではありませんが、これに対処する方法は、いま世間一般に行われてるやり方では、よい解決ができないと思います。では、どんなやり方がよいのでしょうか。

 

それはまず何よりも不登校やひきこもりを「困ったことだ」と思わないことです。たとえば子どもが病気になったとき、親は「なんで病気になるの!」と叱るでしょうか。

 

ふつうはそんなことはしません。まず「その状態を治そう」とするはずです。不登校もひきこもりも、その速やかな解決のためには、親、学校の先生あるいは周囲の人間が子どもの行動を叱ったり、非難したりするのではなく、病気にかかった子どもに接するように対応してあげることが何より大切なのです。

 

人間は誰もがすばらしい能力を持っています。しかし、その能力は一様ではありません。勉強ができる子もいれば、運動の得意な子もいる、絵の上手な子、音楽が得意な子もいます。

 

目に見える能力が見当たらなくても、思いやりがあって人にやさしい子、おとなしい子、人の話をよく聞く子、底抜けに明るくて周囲の人間を楽しくさせる子など、いろいろなタイプがいます。

 

能力は個性といってもいいでしょう。一人一人顔が違うように、子どもの能力も一人一人違っています。しかも、成長期にある子どもは、能力がまだ表に現れてきていません。

 

その能力の特徴、断片などが垣間見えている段階であることがほとんどです。ところがいまの学校教育というのは、ごく限られた狭い範囲の能力(それは大切なことではありますが)を習得させるためにカリキュラムが作られているため、それから外れた能力を持った子どもは違和感を感じてしまうのです。

一口に不登校、ひきこもりといっても、その原因は千差万別です。それを一面的に「困ったこと」と受けとめてしまわず、とにかくお子さんが元気を取り戻すように導いてあげてください。

 

 

父親の精神的不在

 

 

ひきこもりになる人が、年々増加しているようです。一度ひきこもりの状態になってしまうと、3年、5年、10年、またはそれ以上の年月を家や自分の部屋の中で孤独な生活を送ることも珍しくありません。

 

ひきこもりの7割は男子で、女子は圧倒的に少ないのが特徴だと一般的にはいわれています。子どもが何らかの原因によって正常な社会生活を営めなくなったとき、男の子はひきこもり、女の子は摂食障害(拒食症・過食症)になることが多いようです。

 

男性の場合、ひきこもりは「男になれない症候群」だと私は思っています。その理由は子どもの心の中で父親が精神的に不在になっていることが多いからです。

 

男の子は成長過程で「戦う」「守る」「責任を取る」「逃げない」などといった男の役割を身につける必要があります。それを教え込むのは父親の役割だと思います。いまでは、その役目を父親が果たしていないケースが多く見られます。

 

そのために、子どもは男としての基本的な訓練を欠いたまま育ってしまうのです。しかし、成長して世間と関わるようになると、男には「男らしい能力」が求められていることがわかってきます。

 

ですが、自分はそれにうまく対処できません。それで自信がなくなってひきこもりに向かってしまうのです。お子さんにひきこもりの兆候が見られたら、父親が積極的に参加し是正に乗り出す必要があります。

 

「実際にどうやって子どもに接したらいいのかわからない」と訴えるお父さんが大勢いますが、そういうことをあまり意識しないほうがいいでしょう。たとえば、何気なく声をかけるだけでもいいのです。

 

初めは無視されたり反発されるかもしれませんが、根気よく距離を縮めるように努力することが大切です。ひきこもりの子どもは、想像以上に父親からの呼びかけを望んでいます。



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