家庭における権威の不在
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家庭における権威の不在

2020年06月03日(水)9:17 PM

父親もしくは家族の中心的な人に、子供を社会の一般的なルールにしたがって行動させる力が弱いと、問題行動は黙認されてしまいます。

 

起きてしまった問題に対しては、家族の誰かが多少のストレスを引き受けてでも、改善しようと試みることが大切です。困った状態への対応力が弱く、改善努力の見られない場では、いとも簡単に問題が日常化してしまいます。

 

A子さんは母親と弟の三人家族です。郊外の団地に二年前に引っ越してきました。中学に入って、それまで仲のよかった友達が転校してしまったこともあって、部活にも参加せず、つまらない日々を過ごしていました。そんなときにコンビ二で知り合った少女たちと言葉を交わすようになり、やがてA子さんの家に遊びに来るようになりました。

 

母親は昼間、勤めに出ていますから顔を合わせたことはありません。気になったのは、ある時から家の中にタバコの匂いがするようになったことです。

 

しかし吸殻があるわけでも、A子さんがタバコを持っていたわけでもありません。しばらくするとその女の子たちが、土日や祝日にも顔を見せるようになりました。

 

ある日曜日、A子さんがいとこ達と出かけて留守の時のことです。顔見知りの子も含めた四、五人の少女が訪ねてきました。A子さんは留守だと言うと、前に来たときに忘れ物をしたので取りに来たと言います。

 

そして勝手知ったる他人の家、さっさとA子さんの部屋に上がりこんでしまいました。その夜、母親は帰宅したA子さんに昼間の話をしました。するともっと驚くべき事実がわかったのです。

 

子供たちには家の合鍵を作って持たせてあります。ところがその合鍵で、さらにいくつかの合鍵を作って、あの少女たちが持っているというのです。

 

母親が不在の昼間、A子さんの帰宅が遅いときには、彼女たちは勝手に合鍵で部屋に入っているらしいのです。これには母親もあきれてものが言えなかったといいます。次の日、A子さんに少女たち全員を呼ぶようにいいました。そんな事をしたら、もう友達づきあいしてくれないかもしれないと不安がる彼女に、そんな問題ではないとキッパリ言ったそうです。

 

やって来た少女たちに、母親は鍵を出すように言いました。そして「今後も仲良くやってほしいけれども、我が家には我が家のルールがある」と切り出しました。

 

そして来訪は娘のいる時に限ること、我が家は禁酒、禁煙であること等を伝えました。後日、A子さんは「あんなふうに言ってくれてありがとう」と言ったそうです。

 

ときどきたまり場になりやすい家や場所が話題になります。そういうところでは、管理者(親)が原則を明らかにして言うべきことを言う決断が、先延ばしにされている場合が多いのです。

 

法律や校則の管轄範囲よりもっと生活に近い場所で、あやふやな妥協を許さず、常識的判断に基づいて実行させる力が親には求められています。



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