ひきこもりにつながる不登校
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ひきこもりにつながる不登校

2020年05月12日(火)8:09 AM

「ひきこもり」の人がひきこもるようになったきっかけとして最も多いのは、不登校といわれています。




では、不登校になったきっかけはなにかと問えば、よくわからないというケースが大部分であり、不登校から「ひきこもり」へと至るケースも、本人にひきこもるようになったきっかけはなにかと問えば、よくわからないと答えることがほとんどです。




不登校以外のきっかけとしては、学業不振、失恋、仕事上の対人関係のトラブル、仕事上の失敗、友人関係のトラブル、交通事故、骨折による入院などおそらく誰もが経験するような出来事ばかりです。




これらの出来事の後に生じる「ひきこもり」という未曾有の事態に対して、あまりにも些細な出来事である印象はぬぐえません。




しかし、「ひきこもり」の人の多くはどうして自分がこのような状態になったのかはわからないと話す一方で、きっかけとなった出来事に長くこだわりつづけます。




「あのとき、自分はああすればこんなふうにはならなかったのではないか」とか、「自分が『ひきこもり』から抜け出しても同じ失敗をくりかえしてしまうのではないか」と考えつづけます。




このこだわりは、「ひきこもり」の人にとって一種のブレーキとなって脱出の足を引っ張っています。何度もくりかえしますが、きっかけとなった出来事はあくまで「偶然の産物」であってその後の「ひきこもり」の原因ではありません。




そのことにこだわりつづけることは百害あって一利なしです。きっかけにとらわれることなく、まず現在の自分を見つめてこれからのことを考えるようにしていきましょう。




「ひきこもり」の人の多くは、対人関係において非常に過敏です。とくに自分自身に対する評価に対して過敏であり、臆病と言ってもいいぐらいです。




そして、この過敏さが「ひきこもり」を長期化させている一因といってもいいでしょう。したがって、この過敏さにどのように対処していくのかが重要な問題となります。




私としては、この対処方法に王道はなく、「慣れること」しかないと考えています。




脱感作と呼ばれる方法で、たとえば、何かの物質に対してアレルギーがある人に少量のアレルギーの原因物質を投与しつづけることによって、そのアレルギーを克服していくという方法です。




脱感作は、アレルギー物質の投与を中止すれば再び物質へのアレルギーが復活し、中止期間が長くなれば完全にもとの状態に戻ってしまいます。




これとまったく同じことが、「ひきこもり」の人の対人過敏にもあてはまります。つまり、対人過敏を克服する方法として、少しずつ対人接触を試み、短時間であっても人の存在する空間に出て行くことが大切なのです。




「ひきこもり」が長期にわたっていれば、おのずと他人の目が気になり、現実にあるものより自分に関係性を見出しやすくなっているかもしれません。




「ひきこもり」の人は先ほどからお話ししているように、まずは自分自身を見つめなおして、次のステップアップとして本当に少しずつでいいから、対人過敏というアレルギー反応を脱感作して、過敏さを克服してほしいと思います。




具体的には、どのような方法が考えられるでしょうか。いわゆる「人慣れ」の方法としては、次のようなものがあります。




私の知り合いの「ひきこもり」の人がとった方法です。彼は自分の対人過敏を克服するために毎日、スターバックスに通いました。なぜ、そこが彼にとってよかったかといえば、彼の対人過敏に由来します。




それは、彼はすれ違う人が自分を見ているとか、他人同士が会話している内容が自分に関連していると思えてくるというものであったためです。




ところが、スターバックスは彼と同じように一人で入店する人が多くて、彼としても店に入りやすく、何度も行っているうちに他の人たちは自分に全く注意を払わなかったことが理解でき、また、この店は席と席の間が比較的狭いために他の客の会話が聞こえてきたが、自分に関する話題はなかったことが体験できたのです。




そして、この経験を踏まえて、彼はしだいに行動範囲を広げていくことに成功したのです。




これと同じような方法で対人過敏を克服したケースとしては「ひきこもり」の女性のケースがあり、彼女は化粧品のディスカウントストアに通い続けることによってそれを達成しました。




これらのケースは非常にうまくいったケースであって、もちろんすべての人の「ひきこもり」の人に該当するわけではありません。




しかし、「ひきこもり」の人にとって対人過敏を克服することは、「ひきこもり」からの脱出のために最も重要な課題であることもまちがいのないことなのです。




ひきこもりの人が、今の膠着状態からなかなか抜け出せなくて苦悩することも多々あると思います。そのときはもう一度、周囲を見回して、自分のために何か役立つ資源はないか探してみましょう。




たとえば、これまで自分がひきこもりになったのは親のせいだと思っていて、親を恨んでいる自分がいたとしても、今度は、自分自身が引きこもりから脱出するために親を再利用することを考えましょう。




具体的には、親に自分以外のひきこもりやその親の話を聞いてもらって、ひきこもりの人がひきこもりから脱出した方法やそのときの親の対応を取り入れましょう。




それで、脱出の可能性が格段に向上すると思います。どうしても両親では信用できないという人は、叔父さんや叔母さんなどの自分のことを以前から知っている人に頼みましょう。




また、近年のひきこもりの増加は社会的背景が考えられていますが、それに比してひきこもりのための社会資源は貧弱といわざるをえません。




しかし、実際にひきこもりとなって苦しんでいるのはひきこもりの人自身なのです。だから、少ないながらも存在するひきこもりのための公的資源を利用しましょう。



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