ひきこもり・ニートの社会参加について
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ひきこもり・ニートの社会参加について

2020年05月12日(火)7:29 AM

ひきこもりやニートの当事者の社会参加に対しての考え方には、大きく分けると2つあるのではないかと思います。




熱中し、打ち込めるものがない、何をしていいのかわからない、自分探しの状態にあるもので、わたしはそれに「社会派」という名称をつけることにしました。




もうひとつは、心に芯がない、精神状態がばらばらでひとつにまとまらない、心の土台がなくふわふわした状態にいるもので、わたしはこのグループに「心理派」と名称をつけることにしました。




2つに分けましたが、じつは「社会派」にしても「心理派」にしても、実態はひとつのもので、現れ方に個人差があるということではないかと思います。




これを合体させた社会参加の取り組みがあるはずで、個人レベルでは一方のものがより強く意識されて埋め合わせる経験が重なれば、社会参加は可能になるのではないか・・・まだその方法や内容はつかめないけれども、わたしは自分なりに関東自立就労支援センターの活動を通して、そこらあたりまでは近づいていたつもりでした。




こんなふうに考えていたとき、ひきこもりの社会参加について、別の方向から考えるべきテーマが持ち込まれました。




わたしのように、ひきこもり経験者に囲まれて生活していると、わたしの問題意識が明確になる前にあらぬ方向からテーマが設定され、解答を求められることがあります。




関東自立就労支援センターに相談に来るひきこもり本人の年齢は20代後半がピークで、20代前半、10代後半、30代に入った人、となります。




ちなみに最高年齢は56歳でした。ひきこもりの当事者の会は、参加する個人の自由意志を尊重しているため、人間関係や興味・関心によって枝分かれするグループができできます。




2001年の5月ごろにひきこもりの当事者の会の中に、新たに「30歳前後の人の会」ができました。この会を続けるなかで、20代の後半の人には、別の「何かがある」と感じるようになりました。




最初、「職場での人間関係が続くと苦しくなる」というような表現で話し始められるのですが、話を聞いているうちに、人間関係そのものでもないことがわかってきたのです。




あまりうまく表現できないのですが、その人の身体表現の不器用さや仕事への集中のしかたの偏りといったものによって、人間関係がうまくいっていないわけではないけれど、職場の人からある種の違和感を持たれている、というようなところでしょうか。




仕事を辞めた人からは、「仕事が遅いと言われていた」「一緒に働くほかの人とペースが合わない」「いわれてとおりにやっていても、何かが違っている」などの仕事の現場での状況が明らかになってきました。




多く聞かれたことばはてきぱき、ちゃんと、きびきび・・・という動作にかかわることだったように思います。




仕事を辞めたひとが、「人間関係が続くと苦しくなる」というのは、人間関係のところの表現ですが、その背景にはこの仕事のペース、仕事の仕方のところでの落差が関係していることに気づきました。




個人差はありますが、10代や20代前半の人では、「元気を回復して」同世代復帰をし、学校復帰や社会参加を目指すのはいいことだと思います。




しかし、20代後半以上になると、いや10代であっても、むしろ主流は「元気を回復して」とか「てきぱき働けるようになってから」というのではなく、そのままの自分で社会生活ができる道を作っていくしかないのだと感じたのです。




では、ひきこもり経験者への社会参加の道をどうつくればいいのでしょうか。




社会全体がもっと寛容になり、職場が効率第一でない方向に進むことを期待します。しかし、これには当然時間がかかります。当分は無理でしょう。




ひきこもり経験者がそのままの姿で、いわば不器用でスロースペースの仕事ぶりを受容される形での働ける職場を実現していくのがもうひとつの道でしょう。




社会全体のことには関与できませんが、後者であれば、わたしなりにできることはあるように思います。それは「トレーニングを兼ね、収入につながる、会社みたいなもの」の成立を目指すことです。




そこをひとつの訓練の場とし、やがて飛び立っていく場として限定される性格のものではなく、そこに人生をかけていける場にもできることが必要です。




「収入につながる」方向であることも重要です。ひきこもり経験者(や家族)から授業料、指導料などの名目による費用負担をしてもらうやり方では、全体としては彼(女)らの人生を切り開くことにはつながりません。




10代や20代前半のひきこもりやニートの人を対象とするのとでは、そこの意味が違ってきます。



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団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
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理事:
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住所
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TEL
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メール
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活動内容
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 学習 支援、生活訓練
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・教育相談の実施
・各種資格取得支援