ひきこもり・ニートの反復強迫について
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ひきこもり・ニートの反復強迫について

2020年05月09日(土)8:40 PM

人は一度出来上がってしまった思考・行動のパターンを、なかなか変えることができません。特にひきこもりやニート・不登校の人は、単調な思考・行動パターンにはまり、抜け出せなくなっている人が多いように感じます。




それはひとつには、パターンには、何らかのメリットがあるからです。「これまでうまくいってきたのだから、これからもうまくいくだろう」という考え方にしがみついてしまうのです。しかし、そのうちに、うまくいっていたパターンが必ずしもうまく働かない場面に遭遇します。




いい人を演じてしまう人は、誰に対しても穏やかに接していたのにもかかわらず、「誰の味方なのかわからない」と批判され、決められない人は、常にまわりに対する気配りを忘れなかったのに、「何を考えているのかわからない」と言われ、がんばりすぎる人は、積極的に物事に取り組んでいたのに、「やりすぎだ」と注意を受け、隠れる人は、着実な仕事をしてきたのに、「積極性がない」などと説教されてしまいます。




そうした場面に遭遇したとき、誰でも最初は戸惑いを覚えます。なぜ自分の対応がうまくいかなかったのか理解できないからです。そのため、その後も何度も同じパターンを繰り返し、同じ失敗をまねいてしまいます。このように、過去に失敗した行為を繰り返すことを「反復強迫」といいます。




人は、原因がわからないのにうまくいかないことに不安を覚えます。その不安を解消するために、反復強迫が起き始めると、人は原因探しを始めます。




最初のうちは、自分が何かまずいことをしたのではないかということに焦点を合わせて考えます。しかし、理由は見つかりません。理由がわからないので「これは、何かの間違いだろう」と結論づけます。その結果、「今度はきっとうまくいくだろう」という思いで、同じパターンを続け、同じ失敗を繰り返すことになります。




何度も同じ失敗を繰り返すと、今度は、失敗を予測するようになります。また失敗するのではないかという不安をもちながら行動するので、行動の根底にあるビクビク感、ドウシヨウ感、ネバナラナイ感、アキラメ感は、知らず知らずのうちに強まっていきます。




そのため、それぞれのパターンは、より顕著なものになっていくことが少なくありません。この時期、頭の中を占めているのは、「なぜだ、なぜなんだ」という思いです。




実は、この段階で長期間とどまってしまう人が少なくありません。場合によっては、「自分は、自分のパターンを変えられない」「自分は人間関係がうまくいかない運命にあるのだ」「人はしょせんわかりえないものだ」「誰も自分を受け入れてくれない」といった考えに固執していくようになります。




自分の人間関係がぎくしゃくしたものになっているのは、このようなパターンが原因なのだと気づくことが、反復強迫から抜け出すための第一歩となります。




とはいうものの、どうしたらパターンを変えて、快適な人間関係をつくっていけるのでしょうか。ここでは固定したパターンから抜け出していくメカニズムについて、簡単に触れておきたいと思います。




自分の人間関係において特定のパターンがあることに気づいたとき、たいせつなのは、「そのパターンは理由があってできあがったのだ」ということを理解することです。




人間関係のパターンがうまくいっていないと気づいたとき、そのパターンを全否定しなければだめだ、そうしないと新たなパターンを獲得できない、と思ってしまう人もいます。




しかし、それは誤解です。パターンにはいきすぎた部分もありますが、よいところもあるのです。たとえば、「いい人を演じてしまう」人は寛大で、包容力があり、公平な判断力を備えているので、大勢の意見をとりまとめることができます。




「決められない」人は、心が広く、気配りがあり、献身的に人の世話をしようとするところがあります。「がんばりすぎる」人は、努力家で、論理的であり、責任感が強く、あたえられた仕事は、きちんと結果を出します。




そして「隠れる」人は、忍耐力があり、仕事は着実で、間違いがなく、信頼できる人です。つまり、百八十度パターンを変えるのではなく、行き過ぎた部分を修正し、よいところをいかすという意識を持つことです。




まず最初に、「ビクビク感」「ドウシヨウ感」「ネバナラナイ感」「アキラメ感」などの感情に気づくことです。人間関係において、自分がどんな感情に支配されているのかに注意を向けてみることで、そうした感情に気づくことができます。




次に「そうした感情が生まれてしまうのはなぜだろう」と考えてみましょう。そうすると、「隠れた信念」とでもいうべき心の底の感情に気づくはずです。




この「信念」は「思い込み」と言い換えてもいいかもしれません。たとえば、いい人を演じてしまう人は「他人を受け入れなければ、自分は批判される」、決められない人は「自分の判断は、他人から受け入れられない」、がんばりすぎる人は「徹底的に努力しなければ、まわりから信頼されない」、隠れる人は「しょせん自分は理解されない」といった信念(思い込み)をもっています。




これらのネガティブな信念には、まわりの人々の評価がおおきく影響しています。しかし、その評価自体、必ずしも正確なものではありません。人は、自分の思いを他人に重ね合わせます。




親は自分の期待を子どもに向けるでしょうし、やきもちのような感情をぶつけてくる友人もいるでしょう。そうした思いからゆがんだ人物像を描いたりします。自分の都合のいいように他人を評価する人々は多いのです。




もうひとつ大事なのは、自分の周りにいた人が、すべての人の意見を代表しているわけではないことです。人は誰でも、生まれてからずっと、家族や学校、会社、組織など、何らかのかたちで特定のグループに属しているわけですが、家族、学校、会社や組織ごとに価値観は少しずつ異なります。




同一人物でも、別の価値観で見ると、まったく異なる評価になることも、少なくありません。したがってネガティブな信念は、必ずしも正しいわけではないのです。他人の意思を尊重しすぎた結果、行き過ぎた自己のイメージをつくりあげてしまう、ともいえます。




そこのとに気づき、自分の意思をしっかりと認識し、このネガティブな信念を変えることができれば、人間関係の特定のパターンから抜け出すことができるのです。




とはいうものの、ネガティブな信念を変えることが許されない、あるいは、新たにネガティブな信念を植えつけられてしまう状況もあります。その極端な例が、いじめやパワーハラスメントなどの精神的暴力、すなわちモラルハラスメントです。



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