ひきこもりと父性
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ひきこもりと父性

2020年04月27日(月)7:05 AM

人は誰かに弱音をはけると、未来が開けてくることがあります。なぜならネガティブな自分の感情に気づけたからであり、そんな自分を受け入れようとしている人を目の前に確認するからです。




無力でふがいない自分を、心の底から、あきらめでもなく、なぐさめでもなく、「それでいいんですよ。しかたがなかったんですよ」と口にしなくても、かけがえのない人間としてまるごと受け止めてもらえているからです。




コミュニケーションへの意欲はまさにこのとき獲得できる肯定感あってのことです。




そしてその弱音こそ、本音にほかなりません。安心して自分のもろさ、弱点をさらけだせる空間、思い出、人を、わたしは「還る家」と呼んでいます。




ひとまず誰かに、あるがままの自分を肯定されたい、それは、人の切なる願いです。




そんな肯定感に満ちた「還る家」があるからこそ、人は旅のつらさに耐えていけるのだと思います。わたしは関東自立就労支援センターの相談室が、そんな場の一つでありたいと切望しています。




あなたは自分自身の「還る家」を持っていますか。誰だってつらさ、悲しみを抱え、人はひきこもります。心がひきこもれば、口も心もかわいてしまいます。それは別に若者だけの悩みではありません。




ただそんなコミュニケーションの断絶した孤独な状況を何年も続けられるほど人は強くありません。




どこかでふたたび人間関係をつむぎあおうとします。即物的に言えば、食べるために、生き延びるためにコミュニケーションをとろうとします。




でも、そのためにはコミュニケーションの能力が必要だし、とっかかりを具体的にイメージできなければ難しいです。




ひきこもりになる今の若者は、そこが経験的に希薄なのです。そして、その学びを父親たちに求めています。それはもっとも厳しい人間関係である「企業社会」を泳いでいる父親を見るからです。




そこで「還る家」を、ひきこもる青年期の子どもたちは父親に求めていくのです。ひきこもり状態にあっても、まだ「父性性」は健在です。それだけ「男らしさ」に縛られてもいます。




さて、無我夢中で働いてきた父親たちですが、高度経済成長期が一段落して、ふと自らを振り返ったとき、自分には「還る家」がなく、目の前にあるのは「老い」ばかり・・・・。




定年後、穏やかな日々を心待ちにしていたのでしょうが、ひそかに苦悩している父親は、けっして少なくないでしょう。



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理事長:
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住所
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活動内容
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・教育相談の実施
・各種資格取得支援