ストレスとひきこもり
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ストレスとひきこもり

2020年04月18日(土)3:24 PM




ストレスは外部からの刺激に対する反応です。刺激に対する無意識の防衛手段がストレス反応です。ですから、ストレスに反応しやすいということは、自己防衛力が強いと言いかえることもできます。





アレルギー反応も、自己防衛機能という点ではストレス反応に似ています。アレルギーを引き起こす物資であるアレルゲンから身体を防衛するために、アレルギー反応が起こるのです。





そして、人によって反応するアレルゲンの種類は違います。また、アレルギーの程度も人によって異なります。ストレスも同じで、人によって反応のしかたはさまざまです。





ひきこもりは、コミュニケーション能力の乏しい子どもが、人間関係から身を引くことで、なんとか心身のバランスをとろうとする「防衛機制」であると見ることができます。





だから、ひきこもりを「逃避的手段」としてみるのは誤りです。生きるための防衛手段でもあるのです。また、コミュニケーション能力の乏しい子どもたちが、ストレスから生じる心身の歪みから身を守る手段は、他の形であらわれることもあります。





家庭内暴力や自分自身を傷つける自傷行為という攻撃的な形で出ることもあります。なかには、友人関係から身を守るために勉強に専念するということさえあります。





「ややこしい人間関係に襲われた僕は、勉強という安全地帯に逃げ込んでいたんです」と話してくれた青年がいました。人によって、またストレスの程度や段階によって、防衛機制のあらわれ方は異なるのです。





これをわたしは「心の癖」と呼んでいます。なくて七癖といいます。心も同じで、本人が気がつかないうちに意外と七癖が出るものです。でも、それはストレスから心身を守るための癖なのです。生き延びていくために必要な癖です。





やたらに遠慮深かったり、すぐに愚痴をこぼしたり、急に高飛車になったり、すぐさま相手の弱点をついたりするのは、自分の心身をストレスから守ろうとする心の癖があらわれたものです。





大人も子どもも同じです。むしろ、子どもは言葉を多く知りませんから、大人よりも心の状態が「癖」として出ることが多いと思います。ですから、親としては指しゃぶりをしてみたり、幼児言葉を使ってみたり、というような子ども特有の癖を見抜くことが大切です。





日頃からそうした癖を注意して見ていれば、言葉では伝えられない気持ちを知ることができます。また、心の癖を寛大にとらえることができます。





心の癖にはどんなタイプがあるか





不安や恐れなどのストレスに対して、人は無意識のうちにさまざまな対処をすることで、ストレスから生じる心の歪みを避けようとします。その対処の仕方は、大きく分けると次のように分類できます。心の癖には次にあげるような傾向があります。みなさんはどのタイプに多く当てはまりますか。子どもたちは、どのような行動をとることが多いでしょうか。





「抑圧」





ストレスを無意識の世界に押し込めようとします。気になること、不安なことを意識しないようにします。思い出すだけでも心をかき乱される体験や感情を抱えたとき、わたしたちはそのようなつらい思いを心の奥底に押し込めようとします。そうしないと、心の健康が保てないからです。そう考えると、抑圧は心を守る始まりのような気がします。





「同一化」





子どもたちが、親の真似をしたり、ごっこ遊びをしたり、アイドルなどの真似をしたりすることはないでしょうか。そうすることで、自分の中に抑圧されている欲求を解放しようとしているのです。





「補償」





なにか苦手なもの、不安なものがあるとき、人は他のものに思いを向けることでストレスを軽減しようとします。「勉強が苦手でもスポーツなら自分は誰にも負けない」と思い、自分自身で帳尻を合わせることがあります。





「転換」





抑えこんだ欲求を身体に転換することがこれにあたります。緊張すると武者ぶるいをしたり、貧乏ゆすりをすることはありませんか。不安を言葉にできないとき、突然声が出なくなったりすることがあります。心の痛みを体の痛みに置き換えるしかないこともあるのです。





「反動形成」





小学生のころ、好きな子の悪口をわざと言ったりした経験をもっていませんか。自分の気持ちと反対の態度をとることで、自分の本音を出さずに相手の気持ちを引き出そうとするのです。これも自分が傷つくことが怖いからであり、その態度自体が自分の思いに気づいてほしいという表現にもなっています。





「昇華」





中学や高校の頃、異性に対するあこがれや、性に対するモヤモヤした気持ちをスポーツなどのクラブ活動に打ち込むことで、解消しようとしたことはありませんか。これを昇華といいます。





「合理化」





たとえ自分に否があっても、認めることで自分が崩れてしまうと人はもっともらしい理由付けをして心のバランスをとろうとします。たとえば、希望の学校に入学できなかったとき、「あの学校の入試は重箱の隅をつつくような問題で、学力を公正に評価していない」などと言って、受験の失敗に勝手な言い訳をつけて自分自身を納得させようとします。





「退行」





いわゆる子どもがえりです。おむつがとれた子どもが突然おねしょをし出したり、指しゃぶりをし出すことがあります。ひきこもりを続けている20歳を過ぎた息子でも、母親に甘え、母親の布団に入ったり、膝枕を求めたりしてくることがあります。親の愛情を確認したくて、幼児化することがあるのです。





「攻撃」





手首を切ったり、髪の毛を抜いたり、自分を傷つける自傷行為や自殺、ときには極端な性的なこだわりにも発展するといわれています。ストレスで知らず知らずのうちに自分の髪の毛を引き抜いたり、また最近では自分の手や腕をかみそりで傷つける子どもが増えています。攻撃、自己主張の目標が正しい方向に向かわず、歪んだ形で自分の存在をアピールしようとしているような気がします。





「逃避」





行動としてのひきこもりがこれにあたります。そこまでいかなくても、人と会うのをできるだけ避けて、部屋に閉じこもったり、空想にふけって気持ちをまぎらわすことがあります。誰でも嫌なことから逃げてしまいたいと思うものです。





「投影」





自分の欠点を相手に見い出すことです。虐待が社会問題になっています。そうした行為に及ぶ親が、自分自身の子ども時代に同様の体験をしていることが少なくありません。子どものなかに、自分自身の過去の体験を重ね合わせてしまうという不幸な例もたくさんあります。



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