ひきこもる若者たち
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ひきこもる若者たち

2020年04月18日(土)3:16 PM






ひきこもりが話題になって久しいです。この問題についてはさまざまな領域から関心を集めています。ひきこもりは現在、どのように考えられているのでしょうか。今日、ひきこもりについての確立した定義はないといわれています。





しかし、一般に、ひきこもり、あるいは社会的ひきこもりという名称が用いられる事例には、次のような特徴があります。第一に、多くは学校を卒業あるいは中途退学したあと、進学や復学をすることもなく、仕事にも就かないで社会的な役割や社会的人間関係から身を引いていること。





第二に、その状態が長期にわたり継続すること。6ヶ月以上を定義している人もいます。第三に、その状態が思春期ないし青年期に現れたものであること。多くは前記の状態が20歳代後半までに現れるので、そのように定義している人もいます。





第四に、その状態が統合失調症やうつ病などの精神疾患から発しているとは考えられないことです。以上のことから、この「社会的ひきこもり」は、精神病の症状として現れる自閉などとは区別される精神状態と考えられます。





かつては、若者が家にひきこもって対人接触をしなくなっている、あるいは閉じこもっているといえば、統合失調症を疑ったものですが、現代では、いわゆる精神病ではないひきこもりが一般的になっています(しかし、ひきこもりには統合失調症などの症状として生じている場合もあるので、その点の理解を軽視するべきではありません)。





わたしは、ひきこもりの多くは環境面・心理面に原因があって起こる問題、さらにいうと思春期心性に深く根ざした問題であると考えています。





しかし、ひきこもりをどうみるかについては、さまざまな考え方があります。近年、にわかに注目されているのが発達障害との関連です。さて、不登校をひきこもりのなかに含めて議論する立場と、不登校とひきこもりを区別して議論する立場があります。





一般的には第一で示したように、不登校と切り離して考える傾向が強いです。その理由の一つは、不登校には学校という支援の受け皿があり、かろうじて学校という社会とつながっていることです。





これに対し、学校にも所属していない、仕事にも就いていないひきこもりということになると、まさに家族以外につながりがありません。いわば社会でほぼ完全に孤立しているという深刻な状況となります。そこで、その支援を考えるうえでは、ひきこもりには不登校とはまた違った要素が必要になってくるのです。ただし、不登校から長期のひきこもりへと進展していく例も少なくありません。





ひきこもりの背景





では、なぜこのような若者たちが増えたのでしょうか。しばしば、現代の子どもたちや若者たちに対しては、対人関係の学習が不足しているという指摘が見受けられます。





子どもたちは深い対人関係を体験できなくなっているのではないかという指摘です。この問題を考えるキーワードのひとつは「遊び」でしょう。子どもたちは遊びを通して信頼関係を築き、共感性を養っていきます。ところが、この「遊び」が変化しました。今の子どもたちの遊びの主流はいわゆるゲーム、すなわち一人遊びが中心です。





また、最近の小学生はギャング・エイジ(子どもたちは小学校の高学年頃になると、同性同士、すなわち男の子であれば男同士、女の子であれば女同士で親密なグループを形成して、グループでの取り決めや約束事を重要視するようになるといわれています。そういう時期のことをギャング・エイジといいます。この時期に入ると、今まで親の言うことを従順に聞いていた子どもも、親の言うことよりも、グループの取り決めのようなもののほうを重要視するようになるといわれています)を経ない子どもが増えているという指摘があります。





遊びというものが対人関係をトレーニングする場となりにくくなっていると考えることができると思います。現代は、少子化の時代といわれています。昔と違って家庭には一人か二人の子どもがいるだけです。しかも、経済的に豊かになっています。





このような状況のなかで、子どもたちは家族のヒーローやヒロインになっていきます。愛情をふんだんに注がれることはたいへんけっこうなことなのですが、親の期待過剰や子どもとの相互交流を欠いた一方的な親の対応などの場合には、うぬぼれの強い自己愛的な子どもたちが生み出されていきます。





このような子どもたちは自己中心的であるだけでなく、非常に傷つきやすい脆い子どもになりがちです。相手のちょっとした言動でひどく傷つく、また、相手の気持ちを共感する力が乏しいです。





こういう子どもたちが対人関係を避け、閉じこもるようになるのは容易に想像できることです。また、家の構造も変化しました。子どもが自分の個室を持つ家が圧倒的に多くなりました。ひきこもりのケースの多くが閉じこもる部屋を持っているという指摘があります。





個室を持つことが良くないかどうかはさておき、ここで注意しなければならないのは、このような状況だからこそ親子のコミュニケーションやふれあいを大事にする配慮は欠かせないということです。





親の一方的な期待の押しつけや過干渉な態度への抵抗として自室に閉じこもるケースも多々あります。特に親と子どもが相互に触れ合う、自然な気持ちの交流ということが大切になります。



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