不登校の閉じた環
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不登校の閉じた環

2020年04月18日(土)4:49 AM




不登校の一般的な経過を見いだす努力がなされていますが、その経過は研究者によってさまざまです。





はじめは頭痛、腹痛などの身体症状の出る時期で「心気症期」とよばれます。





そのあとにつづくのは、いらいらして不安定となり、不登校に加えて家庭内暴力などの逸脱行動の起きる時期で、これが「不穏期」です。





その嵐のような時期を過ぎると外出もせず、自室に閉じこもり、昼夜逆転の生活を送る「無為期」と呼ばれる時期となります。





そうしているうちに、自室から出てきて自発的な行動が増えてくる「回復期」となり、最後に学校への登校に向かう「登校期」に至るというものです。





しかし、90 年代に入って以降、不登校の経過を各期に分ける新たな研究努力はほとんどなされなくなりました。





「不登校はどの子にも起こりうる」(平成4年・厚生労働省)という状況になってしまった以上、改めて分類や経過を整理してもしかたないことかもしれません。





「後戻りの発想」





おそらくそうした研究努力を押し止めてしまった真の理由は、こうした経過の組み立てそのものにあるのではないでしょうか。





すなわち、今まで不登校に関して考えられてきた経過は、いずれも最後が「回復期」から「登校期」までで終わっています。





これはどういう発想かというと、不登校の状態になる前には登校していた時があったはずなのだから、そこまで引き戻せば問題が解消するという、いわば後戻りの発想です。





すなわち、最初の出発地点である「学校(登校)」に戻るのが不登校のゴールであるというわけです。





実際には、不登校のその先には「登校」以外のさまざまな選択肢があります。





先に進んでいったその向うに学校(登校)があるならそれでいいのですが、ひょっとしたらそこには学校(登校)というゴールがないかもしれません。





それなのに、何が何でも最後に「登校」というものを位置づけようとしたのが、そもそもの間違いだったのです。





これからの不登校の援助のためには、自ら閉じてしまったこの円環を、開いて考えるようにしていかなくてはなりません。



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