夜更かしする子どもへの対応
ホーム > 夜更かしする子どもへの対応

夜更かしする子どもへの対応

2020年04月09日(木)1:33 PM




最近の子どもたちは、昔以上に夜更かしが増えているようです。夜遅くまで起きていて、朝なかなか起きられないので、朝食もとらずいつもギリギリで学校に駆け込む子どもたちを見かけます。





小学生の場合は、就寝時間などの生活習慣について、まだ親の言うことを聞きます。ですから、親が注意や配慮を怠らなければ生活リズムの改善は比較的容易です。ただ、中学2、3年生くらいになってくると、夜遅くまで起きていることが楽しくなります。





小学生のころは「夜の10時までには寝なさい」と親も言い続けていましたが、子どもから「勉強をしているんだよ」という大義名分をもちだされると、親もそれほどうるさく言えなくなります。





夜中まで起きていることで、ちょっぴり大人になったような気分になる年頃なのかもしれません。昔から若者はこぞってラジオの深夜番組を聴いたりしていました。





それが翌日の話題になったりするものです。ですから、学校へ行くのを特に嫌がる様子がなく、学校生活が楽しそうであればそれほど神経質にならなくてもいいと思います。





この時期は身体もどんどん成長している時期なので、本人はとても眠いはずです。どうしても眠ければ自然と本人が早く寝る日をつくったりするものです。





ただ、朝食は規則的にとらせたほうがいいでしょう。健康のこともありますが、親子のコミュニケーションのうえでも朝食はとても大切なものです。なぜなら、登校、出勤前に今日の不安や迷いを吐き出して、誰かに共感しておいてほしいからです。それが外出後の支えになるのです。





わたしは朝食時こそ「弱音が吐ければ未来が開ける」ときだと思います。夕食は家族がなかなか揃いません。せめて、朝食だけは全員そろいたいと願う家庭でありたいところです。





毎朝子どもの顔を見て、子どもと会話を交わす。その何気ないやりとりから子どもや働く親の調子がわかるものです。極端な話をすれば、少々学校に遅れても朝食をとる時間をつくる、弱音や愚痴をこぼす時間をつくる、それくらいでよいとわたしは思っています。





夜更かしを続けて学校へ行くのを嫌がっているとき





問題は学校へ行くのを嫌がっている場合です。この場合には放っておくとだんだん夜更かしの時間が長くなります。当然、朝起きることができません。遅刻しがちになり、やがては学校に行きたくなくなります。そして、昼夜逆転の生活が始まります。





不登校になった子どものほとんどは、この昼夜逆転の生活に馴染んでいきます。夜中は起きていて、昼間寝ているというパターンです。「起立性調節障害」の子どもが不登校を併発していると指摘される理由は、このようなところにあるのだと思います。





そうした子どもに対して、生活リズムをしっかりしよう、と呼びかけるだけではこの問題は解決しません。なぜそうなるのか、その理由を考える必要があります。わたしが相談にのってきた多くのケースでは、子どもたちは「夜になると、不安で眠れない」という思いを語ります。





夜、真っ暗な中にひとりでいると、いろいろなことを思い出して悩んでしまうと言います。いじめにあっていること、成績が上がらないこと、自分がわからないこと、将来が見えないことなど、いろいろな不安がぐるぐると頭の中を駆け巡り、悪いほうへ悪いほうへと考えてしまうのです。





そんな気持ちを子どもたちは吐き出します。わたしたち大人でも、不安感や心配事は夜に襲ってきます。昼間はたいして不安に感じないことも、夜になると急に不安になるという経験は誰でも持っているものです。





不安になった子どもたちは、夜中にゲームやパソコンに夢中になっています。集中することで不安感もまぎれます。だから、ゲームがやりたいからだけで夜更かししているのではありません。たまらない不安から逃れたいためにゲームに没頭しなければいられないのです。この子どもの気持ちを思いやってほしいと思います。





また、ぐっすり眠っている親をたたき起こして「夜中の面接」を強要する子どももいますが、それも同じでしょう。ゲームが好きで夜更かししているのなら、放っておいても治ります。





ゲームの面白さより、睡魔という人間の生理的欲求のほうが勝るからです。でも、さまざまなストレスから起こる不安や悩みは、睡魔に勝るほど人間にとってはつらいものです。事実、楽しいことが翌日に予定されていたりすると、意外にも早めに寝たりするものです。





もし、夜更かしがエスカレートして、遅刻が多くなっているようでしたら、夜の時間を一緒に過ごすようにしてあげてください。そしていっぱい弱音を聴いて、愚痴を吐いてもらうのです。





そしてその弱音を励まして返すのではなく、ただ受けとめ、「聞き流す」ことに努力してください。さらに、決して「孤室」に追いやってはいけません。同じ部屋に寝るようにしてもいいでしょうし、布団に入るギリギリまで話をしてあげてもいいでしょう。「赤ちゃん返り」を勧めます。





学校や勉強の話はできるだけ避けてください。好きな歌手や趣味などの話がいいと思います。テレビを一緒に見たり、おやつをいっしょに食べたり、そんなことで子どもの不安はずいぶんとやわらぐものです。





「自分は一人ではないんだ。いつもそばに家族がいてくれる」という安心感が子どもにとって心強い味方になるのです。隣に寝ている母親の寝息を聞くだけで、子どもの心は休まります。不安感は少しずつ小さくなっていきます。





家庭内暴力や引きこもりへと事態を深刻化させるか否かの分かれ道がこの時期です。親が子どもの気持ちを察する手間をかけないで、ガミガミ注意したり、変に突き放したり励ましたため、心を閉ざしてしまうケースをわたしも数多く見てきました。





心を閉ざし、昼夜逆転の生活に入ると、父親はもちろん母親に対しても心を開かなくなってしまいます。そして、いよいよ事態が深刻になったとき、「あのとき、どうして助けてくれなかったんだ」と子どもたちは悲痛な叫びをあげます。





「それなら、どうしてもっと早く言わなかったんだ」と親は思います。でも、それは親の理屈です。子どもたちはそれまでの間、さまざまなサインを出していたのです。





それに気がつかなかったのは、むしろ親が「いい子」にあぐらをかいていたことになります。言いようのない不安感を察して聴いてあげるのが親のつとめです。子どもの心は理屈でははかれないということを心得ておきましょう。



メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援