不登校の子供のうつ的な反応
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不登校の子供のうつ的な反応

2020年03月24日(火)7:09 PM





不登校の子供が示す二次的な反応も、休み始めから少したつと、当初の反応とは微妙に違ってきます。当初は、休むきっかけになったことへの反応が目立ちましたが、少し時間が経過すると、自分が休んでいること自体を気にするようになり、そのことによる二次的な反応が目立つようになります。


「病気で休むと言ったのに、一週間も休んでしまったから、みんなは自分の欠席について何かおかしいと思い始めているに違いない。いま学校へ行ったらなんと言われるだろう」「クラス委員になる人がいなかったから、無理をして立候補したのだけれど、みんなが協力してくれないからやっていけなくなった。もう、みんなに自分の無力がわかってしまったのではないか」


「これだけ休んでしまったから、もうあの恥ずかしい出来事がみんなに伝わってしまったに違いない」「こんなに休んだら、進み方が早い数学や英語はとても追いつけないだろう。もう、どんなに努力してもだめだ」こうした「うつ的な反応」が、休み始めてから少し経った頃の二次的な反応です。


こうした「うつ的な反応」は、不登校の一時的な要因である、過去に反復された嫌な体験により、継続的に不安感を抱き、緊張し、疲労した結果引き起こされます。


具体的には、それまで楽しんでいたことに対しても、喜びを失い、興味や関心を持てなくなり、疲れやすく、無気力になっていることに悩みます。たとえ成績がほかの子供より良くても、ほめられても、学習に集中できなくなり、自己評価が低くなって自信が持てず、自分には価値がないと思い込んだり、すべて自分が悪いのだと考えてしまい(罪責感)、将来に希望が持てなくなります(あきらめ)。


日常的に緊張感や疲労感や倦怠感や虚無感があり、死んだほうがましだ(自殺念慮)と考えたり、眠いけれども眠れず、寝てはいけない時に眠くなる状態に悩み、食欲もなくなりイライラすることもあります。これらの反応は、大概の思春期の子供にも多かれ少なかれあることではありますが、不登校の子供にはより強く現れることがあります。


不登校の子供の「うつ的な反応」に対するかかわり



このような状態の子供に、元気を出すように要求したり励ましたりしても、子供の気持ちは疲労するばかりです。それよりは、少しでも本人が満足できる感情を作り出すことができるように協力、援助することが大切です。そのためには、かかわっていく人は、子供が望む「非現実的な願望」をも受けとめることが必要です。


例えば、山奥で独り暮らししたいといった背社会的な希望に対しても、当面は理解を持って受けとめていく必要があります。大切なことは、かかわる人が子供をいたわり癒す立場を何よりも優先することです。本人が希望するなら、本人が満足するだけの時間を与え、安全にいられる居場所を確保し、心から楽しめる遊びや会話やかかわりを提供することです。


これは、本人が自分の能力で「くつろぐ」ことができない場合には、ぜひ必要なことです。進学や進級やテスト等の行事のタイムテーブルに乗せよう等と考えていたのでは、かえって子供の焦りを引き出してしまいます。


つまり、子供の「うつ的な反応」に直接かかわることより、もっと大切なことは、そうしたうつ的な反応が起こってくる一次的な要因や、二次的な反応が継続することで生じた二次的な要因の改善や軽減にこそ心をくだくということです。


一次的要因とは、例えば、「いじめられたこと」「恥を人前にさらされたこと」「人前で嘲笑されたこと」「人と比べて自分が明らかに劣っているとわかってしまった出来事」などです。


これに対しては、「いたわり」「慰め」「癒し」が必要です。二次的な要因は、長く休んだ結果生じてきた諸々の不安によって引き起こされた二次的な反応が定着して生じたものです。


したがって、諸々の不安の克服や軽減・改善が必要となります。そのためには、学校で本人に対して批判や非難や否定する人がいないことを保証する、どんな場合でも失敗はありえない、すべての体験が本人の役に立つことを保証する、本人のことをとても大切にしている友達や教師・親がいることを責任を持って保証する、本人の心身の安全には、援助者がいつでも、どんな状況でも協力することを保証する、本人が社会的に不適格であると思い込んでいることを認めたうえで、適応していった場合、本人の希望(それが非現実的であれ、夢であれ、幻想的であれ)がかなえられることを保証する、といった数々の保証が必要になります。

 



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