子供のストレスと成長
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子供のストレスと成長

2020年03月24日(火)9:41 AM






何年か前から、関東自立就労支援センターに来所する子どもたちの中に、独り言をいう子どもたちが増えてきました。一人遊びも独り言も、弱音を吐けない子どもたちのぎりぎりのサインなのです。





中学2年生の男の子が言いました。「お母さん、気になるかもしれないけれど、『ぶつぶつ』何か言うと僕は気持ちが楽になるんだよ」





どんな形であれ、子どもたちはストレスでつぶれそうな感情を吐き出していいと思います。むしろ、吐き出さないといけないのです。





少子化が子どもたちのストレスを作っているという指摘があります。昔の子だくさんの時代と違い、子どもはいつも親を意識して生活しています。





親も絶えず子どものことを意識しています。意識し過ぎ、かまい過ぎがかえって子どもの緊張感を高めているのではないでしょうか。





少子化の弊害は、子どもたちの居場所を奪うところにあるのだと思います。母ひとり、子ひとりで育ったシンナー依存の少年が、中学を卒業するときに私に言った一言を思い出します。





「いつもとは言わないから、たまには親や先生に子どもの弱点を見逃す努力もしてほしかった。そうすれば、もっとおたがい分かり合えたかもしれない」。子どもたちの様々な心の癖に、寛大になることも今の親たちには必要なことではないでしょうか。





心の癖も成長する





心の癖も、子どもが成長することで少しずつ変化するものではないでしょうか。むしろ心の癖も、年齢を重ねるとともに柔らかくなったり、丸くなったりして成長していくと思います。





なぜなら、いろいろな人間関係を乗り越えて生きているからです。人はストレスで欲求不満状態におかれたとき、自分の欲求を抑圧するか相手に攻撃を仕掛けてストレスを解消しようとします。





特に人間関係がストレスになっている場合に、その傾向が強くなります。こうした抑圧や攻撃は、自分の心身のバランスを保つための防衛機制ですから、本来、非難されるべき性格のものではありません。





もっとも、一口に攻撃行動といっても人によってまた成長の段階によって、あるいはストレスの程度によってその表れ方はさまざまです。





幼少期の行動は、一般的にまとまりがなく、衝動的で反抗的です。この時期の子どもたちは、突然身体的な暴力をふるうことが少なくありません。





殴る、蹴る、かみつく、ひっかくなどの行動に手を焼いた経験はないでしょうか。「泣く子と地頭には勝てない」ということわざではありませんが、この時期の子どものストレス反応はまさに手におえないのが特徴です。





こうした直接的で乱暴な行動も、年齢を重ねるごとに変化していきます。直接的な身体的な攻撃から、口答えをする、悪口を言うなどの言葉を使った攻撃に変化していきます。





母親や父親に向かって、「このくそババア、くそジジイ」と言ったりします。多くの場合、これらの言葉に悪気はありません。「ただ言ってみたかっただけ」という、ストレスを発散させるだけの行動であることが多いわけです。





こうした言語的な攻撃も、親しい関係だからこそ言えるものです。中学、高校、そして大学と進学するにつれて、言葉による攻撃も社会で通用するように成長していきます。





暴言や悪口を一方的に吐き出すことから、相手に向って議論を仕掛ける、相手との間で話し合いを行うというふうにレベルを上げていきます。防衛機制である攻撃の現れ方も、このように社会の中で認められる形で変化し、成長していくわけです。





そして、この成長は、「ケンカして仲直り」「せめぎ合って、折り合って、お互いさま」の関係を経験する中で学習していくものです。





でも、最近の子どもたちにはこうした学習の機会が激減しています。少子化で兄弟姉妹との関係が減り、地域の子どもたちの間で集団活動をする機会も激減しています。





「ぼくはどうして暴力でしか問題を解決できなかったのだろう」と言った高校一年生の男の子がいます。中学生の時から無口な彼は、言葉と暴力やいじめを受け続けました。高校生になると彼には「やられる前にやる」という形で暴力が最大の防御になりました。





いじめる側も、いじめられる側も、暴力でしか問題を解決できないのが、今の子どもたちの状況です。こうした背景があって、「キレる」子どもの多くが、ナイフによる攻撃に出ているのではないでしょうか。





こうした行動は、粗野で、野蛮で、反社会的な攻撃の形で、許されることではありません。でも、こうなる前に子どもたちが、攻撃というどう防衛機制の在り方を成長させる機会を親が与えることはできないのでしょうか。





ナイフや身体的暴力という方法を取らずに、自分自身を表現する方法、ストレスを発散する方法を身につけさせることが必要なのだと思います。そのためには、まず私たち親が、子どもの心の癖を成長させる機会を作ってあげるようにしなければなりません。





そのためには、まず防衛することで何とか人間関係を今日まで維持してきたことを素直に聞いてあげることです。



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