不登校の子供の依存感情からの苛立ち
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不登校の子供の依存感情からの苛立ち

2020年03月15日(日)10:39 AM





不登校の子供たちの多くが、機械的・器具的・道具的な遊びに没頭する背景には、自分の人間性に触れられたくないという自己防衛があるのですが、一方で、機械的・器具的な遊びや擬人化した遊びをすることで、多少、対人関係に回復の兆しが出てくることがあります。その最初の対人関係の対象は、たいがいが母親です。


それは、同世代の子供より社会的な成長が遅れたという自覚が出てくることから、社会参加や、社会的に大切なことを決定する際に、母親に強く援助を求めようとするからです。自分の意思がないかと思われるほど、大切なことでも自己決定をしません。


母親とは異なる人格を備えなければならない年齢になっても、母親の同意がなければ安心感が得られなかったり、母親が自分の考えに同意してくれないと気がすまなかったりして、イライラすることがしばしばあります。このままでは、子供の自立が困難になってしまいます。


また、子供が少し社会参加をしはじめたとき、母親ではなく、安定感のある優しそうな人や成熟していて受容性の高そうな人に全面的に依存しようとすることがあります。


家族以外の人が丁寧なかかわりを継続的に維持していけば、その子に強い影響力を持ち、心の成長発達課題の獲得が可能になって、母親から離れていくことができるようになります。


このような機会がないと、成人に近づくにしたがっていら立ちが激しくなり、激怒したり抑うつ的になったりの喜怒哀楽の表現が、社会的な許容範囲を超えてしまう可能性があります。


わずかな外部からの刺激に対して過剰な反応を示し、周囲の人々を混乱に引き込むこともあります。これらの反応は、対人関係において同世代間で確認できる社会的な合意が獲得できていないことによる二次的な反応と見ることができます。


このように社会参加への思いが出てくる時期には、子供は自分自身の立場を何とかしなければならないという自覚のみが先行して、気持ちが焦り、無理をしてでも社会に適応していこうとします。例えば、それまでにかかわった人々と、何とかしてよい関係を作りたいという気持ちに支配されて、周囲の要求にこたえ過ぎてしまいます。


また、自分のことを知らない人に過去の自分のふがいなさや恥を知られまいとして無理をしてしまったり、周囲の人々が自分に求めている要求量の見当がつかないために、過剰に頑張ってしまったりします。


批判されたり非難されたりした過去の体験は 二度と味わいたくない、そのためには完ぺきにしておかなければ気がすまないといったようにです。


しかし、過剰な適応は自分自身の能力の限界を超えた努力が維持しきれなくなって、長続きしません。わずかな失敗で、今度は完全に撤退してしまいます。あるいは、完全にできることが確信できなければ、全く手をつけない状態になっていく場合があります。


長期化しているひきこもりの子供の場合には、このような経過をたどってきた子供が多くいます。手をつけたことは完全にやり遂げることを強く要求されてきた過去の体験から、このような二次的な反応を引き起こす場合もあります。


やはり、同世代の人が獲得している社会的な合意が、不登校の子供の場合には極めて狭いために引き起こされる二次的な反応なのです。


こうした反応へのかかわりはかなり困難ですが、その子がかかわる人を受け入れることができ、病気が認められなければ、たとえひきこもりの期間が長期にわたっていても、同世代の人々が獲得している社会的な合意の範囲の獲得はできるようになります。


そのためには、まず、信頼できる性成長した少し年上の人とのかかわりが必要です。次に、中身の薄い対人関係の継続が必要になります。そして、しだいに心の問題に触れていきます。


その際、決して現在起こっている問題に直接触れないことです。触れる課題は、現在起こっている現象の一次的な要因についてです。そのためには、かかわっていく人には本人の苦しみが理解できていなければなりません。


その結果、理解的な受容や共感ができるようになり、本人が求めている援助を発見できるようになります。あとは本人の求める援助を丁寧に二人三脚で実現し、かかわる人の範囲を広げていくことで、社会的な感覚の獲得がなされていきます。



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