社会的なひきこもり
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社会的なひきこもり

2020年02月27日(木)12:49 PM





精神的なひきこもりの状態が高じると、子供は、同世代の子供が学校や友達同士の社会で活動していることから遠ざかります。いつも悩んでいるために、精神的な疲労感は改善されないし、心の葛藤も強くあります。心の葛藤を解消するためには、豊かな心地よい対人関係が必要です。


しかし、人間関係から離れているために、葛藤を軽減するために、人とのかかわりではなく、機械か道具や人形や動物など人間性にあまり触れないものとの触れ合いによって、葛藤の少ない触れ合いに逃げ込むしかありません。しかし、ものによる葛藤の軽減では、人間関係による感情交流による共感性などの獲得はできません。


人間関係によって獲得できる共感性は、相手の人との間に喜怒哀楽をもたらしますが、ものにより獲得できる共感は、相手との喜びを確認できない一方的な感情で、共感とは言い難いものです。また、本人から見ると、楽しく生活をしているように見える周囲の子供と自分とを比較して、「自分にはやりたいことがない」という悩みも持ってしまいます。


「みんなは生き生きと楽しんでいるのに、自分は何もしてきていないからできない」という気持ちになります。ほかの子供たちが他者との共感関係の中で生きていることをそのように感じてしまうのです。


そして、他者との比較にとらわれ、「何をしても失敗ばかりする」し「何をしてもうまくいかず、満足できそうもない」から、「何もしない」状態に陥り、「何もしたくない」という無気力へと状態が悪循環していきます。人からの評価はもちろん、自分自身でも自分がを行うことに対して低い評価しか確認できなくなってしまいます。


そのことで、自己嫌悪感や自己軽蔑感や自罰的な感情が心の中を占めるようになっていきます。そのような状態になると、子供は家庭でも自分の部屋の中でほとんど一日を過ごし、家族が居間や台所にいなくなると、自分の部屋から出てきて食事をしたり、トイレに行ったり、入浴したりするようになります。


「家族に申し訳ない」気持ちや「こんな自分は家族と一緒に生活する資格がない」という気持ちになってしまいます。社会的なひきこもりをする子供たちの多くは、「役割としての価値(自我)」を自分の中に見出せなければ「役立たずである」と結論してしまいます。社会的な役割はその人間の属性の一つに過ぎず、価値の一つに過ぎないことを理解できません。


つまり、社会的な役割を持っていることが人間の価値のすべてであり、役割がハイレベルなら人間としての存在価値もハイレベルであると勘違いしてしまいます。もちろん、ひきこもりの子供でなくとも、「ただの存在としての価値(自我)」を認めない人は結構いるはずです。そして、社会的なひきこもりを起こす子供たちの周辺には、「無用の用」を認めず「世のため人のためになること」をしてほしいと強く切望する人がいるはずです。


「私があなたとかかわることができるのは、あなたが存在しているからです。それだけで、あなたは私にとって大切な人です」という価値観こそ必要なのです。


誰もが「世のため人のために役立ちたい」と願っているはずですが、その前提としての「いのち(存在)あってこそ」という意識はぜひ欲しいものです。社会的なひきこもり状態にある子供(人)にかかわることは、大切な人間(いのち)としての営みだということを、周囲の人も一度胸に刻みたいものです。



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