不登校やひきこもりに対応できる学校
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不登校やひきこもりに対応できる学校

2020年02月23日(日)4:06 PM


今、多くの教育者も保護者も子どもたちも「できる・できない」の尺度で人間を評価し、その基準で人の値打ちを計る傾向に陥っています。



「世界で一つだけの花」や「みんな違っていい」という言葉が人々の心を動かした背景には、一つの尺度ではかってほしくないという思いが込められているのかもしれません。



人として必要な力とは、どのような力なのでしょうか。学校教育はすべての子どもの教育を受ける権利、学習権を保障する場です。しかし、学力テストが普通に行われている教育の現場ではさまざまな問題が起きています。



不登校やひきこもりの児童生徒、思春期、成人の相談活動をしていて、学校現場を見、子どもたちの未来を思うとき、本当の学力とは、「生きる力」を育むことです。そのために自立する力、解決する方法を模索する力、人とつながる力が必要だと考えます。



不登校を経験している児童生徒はなかなかやる気が起こりません。自信がなく、学校からつぎつぎと課題を突きつけられダメな人間だと思い込まされ、周りからは冷たい視線を感じ、友だちも信じられない、また大人への不信で溢れています。



やればできるという自己効力感、自己肯定感、自尊感情を高め、生きる力をつけるために、「焦らず丁寧に教え、学ぶことの楽しさを感じ、自分のありのままの姿を認めてもらえる学校」でなくてはならないと思います。



しかし、現実はどうでしょうか。発達障害で困っている児童・生徒の困り感に応じた教育的配慮が実現されているでしょうか。こんな話があります。



「例1」



ゆっくりした行動をとる児童に「早くしなさい」と急き立て、「給食の支度が遅い、食べるのが遅い、ノートを写すのに時間がかかる」と怒り、周りの友だちが手助けすると「余計なことをしないように」と友だちを叱ります。



その児童に接するときは、笑顔が出ません。低学年の児童はいつも怒った顔をしていると訴え、頭痛、腹痛、吐き気、発熱といった症状が出てきて不登校になってしまいました。



この先生は、講師という不安定な身分です。子どもの心を理解するゆとりもなく、教育熱心(?)のあまり学力やしつけに厳しく、子どもの心に寄り添うことができなくなっています。



「例2」



各教室にエアコンを設置することになりましたが、特別支援の教室には設置されませんでした。これは何を意味しているのでしょうか。



財政難がすべての児童の快適に学校生活を送る権利を奪うだけでなく、障害のある児童生徒を軽視しています。



「例3」



学力テストが学ぶ権利を奪っています。特別支援学級で学んでいる児童に配布された学力テストのお知らせの文面に、「当日テストを受けるかどうかは自由です」とされていた、そしてこのような扱いに現場の先生は疑問を持たなくなっているという話を聞きました。



「例4」



自分の困り感を理解してもらえずストレスがたまって暴れたら、教師は大声で脅したり、力づくで抑えたり、別の部屋に閉じこめたりしました。



また、他の児童の迷惑になるとばかり連絡帳に書いたり、電話で報告したりします。親を学校に呼んで、子育てについて甘やかしやしつけがきちんとできていないのではないかと担任や生徒指導の担当者が苦情を言います。



このようなことが現実に起こっている事例は後を絶ちません。なぜ、このようなことが続くのでしょうか。そこにはインクルーシブ教育(誰も排除しない教育)の考え方が未熟であるという現実があります。



歴史を紐解いてみますと、日本における「障害の程度や種類を理由にした排除はしない」学校作りは、過去においては与謝の海養護学校がありました。



その学校設立の基本理念は、①すべての子どもに、等しく教育を保障する学校、②学校に子どもを合わせるのではなく、子どもに合った学校、③学校づくりは箱づくりではない、民主的な地域づくりである、ということです。



10年以上にわたる地域運動によってつくられました(1970年開校)。そこではどんな障害の重い子どもも受け止められました。



不登校を考えるとき、このような学校は今こそ必要であると考えます。学校教育は、すべての子どもの教育を受ける権利・学習の場を保障する場です。



「誰も排除しない・排除されない教育=インクルーシブ教育」が求められています。そして誰も排除しないインクルーシブ教育の実現には、既存の教育制度、カリキュラム等の改革が不可欠です。



また財政措置も必要です。不登校やひきこもりに対応できる学校は、経験豊かな指導者と新しい考え方で作り上げる教育カリキュラム、子どもを主体に考える豊かな財政措置が必要です。



「あなたはあなたであってよい」という認め合う気持ちで周囲の人が接すれば、本人の気持ちも非常に楽になります。早期に適切な対応をすれば、不登校を回避することができます。



発達障碍児を持つ親の孤独感、罪悪感、被害者意識、将来への不安等、数えればきりがありません。親が変わるのは並大抵のことではないので、親同士の支え、親の悩みを打ち明けられる話し合い、愚痴で終わるのではなく良くなる方向が見えてくるような経験交流の場が必要です。



個人で悩むのではなく、学校という公教育の場で親同士が支えあうことが大事です。



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