ひきこもりのさまざまな行為や症状
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ひきこもりのさまざまな行為や症状

2020年02月18日(火)7:49 PM






もともとこの「ひきこもり」なる呼称は、医学上の病名ではありません。反社会的な行為として刑法上に規定された犯罪名などであるわけはないのはもちろんのことです。





世間でごく俗な日常的な困りごととして、最近目立つ状況なため、また増加の傾向を示し、これはひとつのくくり方でひきこもりと呼称して、社会問題としても取り上げるべきほどの時代の不健康さの現われだということで、いまや教育社会心理学上の、あるいは精神医学上の検討が深まりつつあるといったところです。





実際、家族の心配や迷惑をよそにして年頃の若者が家にこもりきりで、誰とのつながりも絶って、学業放棄やどんな仕事にもつかないままで歳月を過ごすといったひきこもりにも、個々の事例の成り行きを見ると、実にさまざまな様態の違いがあります。ひと口でひきこもりといっても、それに至った経過や原因や状況の違いを見分けることが大切になってきます。





すべてのひきこもりが、単一の精神病的疾患であるわけではありません。精神科神経科の専門領域に委ねるべき重篤な様態もあれば、日常生活の普通市民の精神衛生上の問題の気づき方で対処し得るものも決して少なくはありません。後者のレベルでなおざりになっていることをわたしは伝えたいのです。





ひきこもりの状態がいささか続いているならば、その状況のさなかに親や家族がどう対処すべきかに困る問題は、ざっと取り上げてみれば、次のようなものが見られます。多くのひきこもりは、不登校の延長といったかたちのものが多く、親子関係の亀裂や家庭内暴力や不眠等で昼夜逆転になりがちです。





いろいろな欲求不満を親にぶつける子ども返りの退行現象がともすればひどくもなりがちで、内にこもってやたら神経を痛めていれば、テレビで自分のことを咎めているといった被害関係念慮や、それに伴う幻聴や妄想のレベルにまで神経疲労が高まりがちにもなりかねません。





絶望感がひどく、自殺願望(希死念慮)や循環性気分障害であるうつ状態にはまりこんでいることも多く見られ、何もかも手遅れと焦るばかりで動くことのできない焦燥感にどう対処してやれるのか、途方に暮れて親も心が疲れきってしまいます。





拒食、過食という摂食障害はふつう女の子に多い障害ですが、ひきこもりの男子の中にこれを伴っているものがあり、というよりもそれがあってから徐々にひきこもりの常習に陥る例が見られます。また、誰と接しても気まずいことや後で悔やむことが必ず起きるに違いないという極度の恐れから、対人恐怖の気持ちが激しくなりがちです。





人間関係の一切を拒否するというのが、ひきこもりに落ち込む基本的な、いつの間にそうなってしまったのか、実に徹底的な習い性になってしまっているのです。





自己臭が気になってたまらないから過度に入浴して何度洗っても洗っても体の臭いのことばかり一日中気にしているとか、手を洗う回数が多くなり、家人がもう必要ないと注意すれば注意するほど頻繁に洗っても洗ってもきれいにならないと嘆いて水を出しっぱなしの洗面所に立ち通しで、まったく過度な不潔恐怖とかの気にして繰り返すさまざまな行為の異常反復が見られたりします。





気になることがどうにもこうにも気になる、強迫的な症状が続き、強迫観念のとりこになってしまっている人もいます。心因性のさまざまな異様な行動がひきこもりの経過のうちに、親たちの心を揺さぶります。わたしのカウンセラーとしての経験で言えば、時に精神科医の処方する不安や緊張や興奮を和らげる薬の手助けは効果があり、さらにそれ以上に大切なのは、当人と周りの人たちとの人間関係のあり方の改善なのです。





いわば日常の人間関係を活性化することがなおざりにされて久しいという事例に出会い過ぎます。どこから何を手がかりに、人間関係を活性化することを始めることができるのか。まず、生きた人間のあり方の実例を、生々しく身近に感じることからではないでしょうか。





わたしは、自分の今のカウンセリングの独自な営みをおぼつかなげながらも、とにかく続け得てきたのは、これまで実にさまざまな人々がまぎれもなく身近に存在してくださっているという現実が、わたしの心に力を、エネルギーを吹き込んでくださったが故だと思っています。





わたしは、もはや社会問題の一つとされるほどのひきこもり現象は、社会全体をもう一歩前に進ませるためのきっかけの一つなのだと確信しています。ひきこもりをよく理解し、超克することがより深く広く人間を知るよすがとなるだろうと確信するばかりです。



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