不登校と親の孤立
ホーム > 不登校と親の孤立

不登校と親の孤立

2019年12月14日(土)10:18 PM





子どもの不登校の始まりは、家族にとって非常にショックな出来事です。





早い段階で子どもが心配していることなどがわかれば、学校と何度も話し合っていくことによって、登校しぶりの段階で問題を解決できる例もありますが、はっきりとした理由はわからず、強く登校を促し続けても、まったく登校できる様子がない、身体症状が出始めたり、表情が暗くなってイライラし、家族に当たったりするなどの経過をたどって長期化してくると、家族の無力感や焦りはひとしおです。





1992年、文部科学省が不登校を「だれにでも起こりうる」という見解を打ち出して以来、不登校を特別視する見方は薄らいできましたが、当事者にとってはたいへんなことであり、家族を追いつめないことが重要です。





不登校の「原因探し」にこだわり続けると、1.子どもを「怠けている」と見て「なぜ学校に行かないのか」と責め続ける、2.学校や教師、友だちに原因があると批判的な対応をして、学校との間に距離ができてしまう、3.自分の養育態度を責めて落ち込み、自信を喪失してしまったり、家族同士で責任転嫁をしてしまったりする、といった状況に陥ることが考えられます。





家族の気持ちを十分に聴きながら、家族といっしょに子どもを支援していくこと、必要があれば学校やほかの相談機関とも連携・協議・家族との調整などが可能なことを伝えて家族が安心できる相談活動を進めていくことが重要です。





家族は不登校の子どもとの関係に多大なエネルギーを使うわけですが、そのほかにも学校との関係や、祖父母や親戚に子どもの状態をどう理解してもらうかなどさまざまなことに取り組まねばなりません。





特に子どもが不安定な時期は一時的な退行状態を起こし、母親に攻撃的になったり、べったり依存したりすることがありますが、これは不登校の経過の中で、学校に行けない状況から二次的に生じる現象です。





ここだけとらえて「親の過保護」だと誤解されたり、家族の協力が得られなかったりして全部ひとりで抱えないといけなくなると、バーンアウトしてしまうこともあります。





また、不安・葛藤の強いタイプの不登校の子どもの場合は、本人が相談機関に行こうと決心しても、あるいは家族が懸命に勧めてもなかなか一歩が踏み出せない場合も少なくありません。





病院の受診歴はあっても中断している場合や適応指導教室などにチャレンジしていても、困難な場合など家族が行き詰まり(閉塞感)を感じることがあり、新たな相談の場として家族を支援することが必要です。





親を支える





1.不登校・ひきこもりの子どもを抱えた家族(親たち)も孤独感や孤立感でひとりで自問自答しながら苦しんでいることが多いと言えます。





2.不登校・ひきこもりの子どもを抱えた親たちへの支援は、まず彼らの話を聴いてあげることです。余計なアドバイスはかえって親たちを苦しめることが多いと言えます。





3.不登校・ひきこもりの子どもを抱えた親たちの心の余裕から生まれる笑顔が、不登校・ひきこもりという困難な状況を打開する糸口になることがあります。





不登校・ひきこもりという問題を考えるとき、当然のことながら、多くの人たちの関心は、当事者である子どもたちに向けられます。





「どうやったらあの子は学校に行けるようになるのか?」「あの子はどうして不登校になってしまったのか?」「どうやったらひきこもりから抜け出せるのか?」そういった周囲の関心事からどうしても漏れてしまいがちなのが、その子を抱えた親たちの問題です。





実は、不登校・ひきこもりのことを相談できずに、苦しんでいることが非常に多いのです。不登校・ひきこもりの子どもを抱えた親には二重の孤独感があります。一つ目の孤独感は「言ってはいけない」というルールからくる孤独感です。





不登校やひきこもりの問題を扱った専門書や解説本の多くには、「学校に行きなさい」「いつまでもブラブラしているな!」というような親から子への叱咤激励をしてはいけないと書かれています。結果、多くの親たちは、子どもに対して思ったことを口にできなくて孤独感や焦燥感を抱いていることがあります。





二つ目の孤独感は、周囲からの断絶です。不登校・ひきこもりという問題を恥ずかしいものと考えてしまっている親の多くは、近所で自分の子どもの問題を語ることがなかなかできません。





本当は、学校の先生や同級生の親にも相談したいのですが、「あなたの子育てが間違っているのよ!」と言われてしまいそうで、なかなか周囲に相談できずにいます。





場合によっては子育てのことはすべて母親に任せ、父親は子育てに参加せず、夫婦の間でも子どもの問題が共有されずに、孤独に陥っている母親も多くいます。誰にも自分の子どものことを相談できない親たちは、ひとりで自分の問題と向き合い自問自答していることが多くあります。





自問自答だけならよいのですが、ひとりで苦しい問題と向き合っていると、ときにさまざまな強迫観念に苦しんでしまうことがあります。





「ひきこもっている息子が、ナイフで人を切りつけてしまうのではないか」「不登校の我が子が、マンションから飛び降りてしまうのではないか」といった考えにとりつかれてしまうと、なかなか自分ではこの強迫観念を取り払うのが難しくなってしまいます。



メニュー

過去の記事

団体概要
団体名
関東自立就労支援センター
理事長:
大橋秀太
理事:
大畑健太
理事:
杉下真理
住所
東京都東久留米市浅間町1-12-9
TEL
042-424-7855
メール
ki6jt7@bma.biglobe.ne.jp
活動内容
・若年者の就労支援、
 学習 支援、生活訓練
・共同生活寮の運営
・教育相談の実施
・各種資格取得支援