ひきこもりの相談を受けてくれるところには、どんなところがあるか
ひきこもりの状態をまず整理しておきましょうひきこもりと同じ言葉で表現される現象でも、一人ひとりの状態は大きく異なります。相談をする前に、ひきこもりの状態について整理しておくことが大切です。整理しておく内容は、
①いつからひきこもるようになったのか
②ひきこもるきっかけになった出来事で、思い当たることはあるのか
③ひきこもり以外に、気になる行動はないのかどうか(家庭内暴力、独り言、自傷行為など)
④毎日の生活はどのようになっているのか(何時ころ起きて、何をして、何時ころ寝るのか)
⑤相談をしようと決意した理由は何か
などです。たくさん話したいことがあると思いますが、ひきこもりがどのような状態なのかを判断するために必要な情報ですので、相談機関に連絡したり、出向く前にぜひ整理しておきたい点です。
早い段階での相談が望ましい
ひきこもりが始まったのかどうか判断するのに少なくとも1ヶ月近くはかかります。体の調子が悪いのか、何か不都合なことがあったのか、あれこれ考えて対応策をとり、さまざまな方法を試みているうちに時間があっという間に過ぎていきます。
「これはどうもひきこもりではないか」と考えるようになったら、できるだけ早い機会に相談をすることが望ましいと考えます。そう頻繁にあることではありませんが、ひきこもっている当人が、「どこかに相談に行くところがないか」ということを言いだすこともあります。
そのようなときには、「どうしようか」などと悩まず、直ちに相談に出向くことが必要です。とりあえず親だけでも相談に行きましょう。
相談機関に行こうとしても、本人がどうしても「行きたくない」と断ることがよくあります。
一般的にいって、本人が相談機関に最初から出向くことのほうが少ないと思います。ひきこもっているのですから、家から外に出かけたくないことは当然ですし、また、どのような人がいるのかわからない相談機関に出かけるのは普通の状態でも気が重いのですから、ひきこもっている人にとってはますます腰が上がらないことは当然のことだと思います。
そのような場合には、親だけでも相談機関に出向くことをお勧めします。本人が「自分のことだから親が行くことはない」などと言って親が相談に出向くことを嫌がったり、制止したりする場合もありますが、本人に内密であっても親だけでも相談に出向くことがよいようです。
というのは、ひきこもった子どもと家庭の中で向かい合っていると、気持ちが落ち込んだり、先行きを考えて暗澹とした気持ちになったりして、物事を前向きに考える力が衰えてきて親自身が「ひきこもっている」という心理状態になることがあるからです。
そうなれば、親と子が「ひきこもり」の悪循環に陥り、現実検討力を欠いたとしか思えない「おかしな解決策」を考え出し、ひきこもり状態が恒常化する原因にもなることがあります。
次のような相談機関があります
それでは、どのような相談機関があるのでしょうか。ひきこもりについては、本人の年齢や状態によって相談する機関が異なってきます。年齢による区別としては、まず、①義務教育期間かどうか、②18歳未満かどうかが一つの分かれ目になるでしょう。
義務教育期間であれば、各地域の教育委員会や教育相談所等の相談施設に連絡することが多いようです。そこから適切な相談機関を紹介してくれることもあります。
義務教育を終了していても、18歳未満であれば、児童相談所が相談に乗ってくれます。それ以上になると、保健所や市役所等の福祉課に相談して、適切な相談機関を紹介してもらうことがよいでしょう。
また、本人の状態によっては最初から精神科クリニックや病院を選択することもあります。ひきこもりには身体疾患が関わっている場合もありますので、病院を選択することも望ましい選択となります。
「ひきこもりは精神的な問題であるから、病院に行くとすれば精神科でなければならないという固定観念にとらわれずに、行きやすいところにまず出かけるという姿勢が望ましいといえます。そこで、必要なことは、「本人の状態をできるだけ客観的に伝える」ことと、相談者のたいへんさをきちんと伝えることです。
そうすることで、相談を受けた人は自分が相談に応じられるのか、それとも他の相談機関を紹介することが望ましいのかを判断し、相談者にとってもっとも望ましい方法を考えてくれます。
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