ひきこもりやすい子供とは?
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ひきこもりやすい子供とは?

2019年11月13日(水)5:12 PM






ひきこもる子どもは、幼少期から手のかからない子で、これまでほとんど反抗期というものがなかったとよくいわれます。





また、少し几帳面すぎる傾向があり、強迫症状のあるようなことさえあります。そのような子どもが、大人の目から見ればほんの些細なことであっても、何かでつまずいてしまうと、突然に不登校になるなど急に社会から身を引いてしまいます。





もっと極端になれば、家庭内だけでなく自分の部屋に閉じこもってしまい、食事も部屋に運ばせ、家族とも関係を持たないようになってしまうことさえあります。





そんなひきこもりの子どもは、内面では人一倍自尊心が高い反面、不安や葛藤も相当に強く持っているものです。それだけに、社会の対人関係で少しでも傷つくと、それ以上に傷つくのを恐れ、自己の殻にひきこもってしまうわけです。





つまり、ひきこもることで自己を守るという自己防衛の手段を選んでいるといえます。ただ、考えてみると、どんな人でも多かれ少なかれ外で嫌なことがあったり傷つくと、自分の身を守るために心理的にも物理的にも内にこもることがあるのではないでしょうか。





それがすぐにひきこもりという問題につながるわけではけっしてありませんが、長期間、誰とも人間関係を拒絶するなど、その度合いがひどくなり健康さが損なわれると、ひきこもりを考えなくてはならないでしょう。





ひきこもりの心理





ひきこもっているときの心理状態はといえば、周りの人に引けを取らないかと常に焦りと不安を感じています。また、この事態を打開するために殻を破いて動き出そうとするものの、いま以上に傷つくのが恐く、思うように行動できません。





つまり、そこには大きな葛藤が横たわり、そこにわが身を置くことになります。ひきこもりの生活が長くなればなるほど、よりいっそうの劣等感や自己嫌悪感を持つことになり、自分ではどうすることもできないほどの悪循環の深みにはまってしまいます。





そんな状態を見て、家族や周囲の人たちは、部屋で何もしないでゴロゴロしている彼らを怠け者とか、無気力であると思ってしまうことがあります。





特に、それが成人に近い年齢やそれ以上の歳になると、「いい歳になって、いつまで親のスネをかじっているの。早く働きなさい」と叱咤激励をしてしまいがちです。





しかし、ひきこもっている人は、すでに述べたように周りの人が考えているようにけっして無為の日々を送っているわけではありません。
内面での深い葛藤や焦燥感、不安感と闘い、あれこれと考えあぐね、苦悩の日々を送っているといっても過言ではありません。





「ひきこもっている本人は退屈を知らない」とよくいわれますが、実際のところ、彼らは退屈さを感じるほどの精神的なゆとりがないことも事実です。また、ひきこもりの場合、昼夜逆転の生活をすることもしばしば見られます。





その理由は、昼間は周りの人たちが活動をするときで、いっしょにその時間を過ごすことが自分の劣等感や不安感を刺激させてしまうので、夜間にしか活動できないとも考えられます。





昼間は外に一歩も出られないのに、夜間遅い時間にコンビニだけは行けるというひきこもりの人もいますが、これなども夜間は知っている人に会わないという安心感からくる一種の逃避行動といえます。





また、夜間はいろいろと考え悩むため、どうしても寝つかれず、家族が起きていたり明るいうちにしか安心して眠れないという人もいます。いずれの理由にせよ、昼夜逆転の生活はひきこもる人の心理をよく示しているのではないでしょうか。





ところが、そのような生活を目の当たりにする家族は、昼夜逆転では子どもと生活時間も共有できず、疲労やストレスを招くうえ、彼らとの意思疎通がますますできなくなることに不安を募らせていくのです。





スチューデント・アパシーとひきこもり





ところで、ひきこもりという現象に似た概念として、これまではスチューデント・アパシーというものがありました。スチューデント・アパシーというのは、P・A・ウォルターズが提唱したもので、1970年代にわが国に紹介されました。





それは主に長期にわたって留年している大学生に見られ、無関心、無気力、無感動で自分の目標や生きていく方向性を見失った青年期後期に出現する不適応現象をいい、アイデンティティ(自我同一性)と密接に関係しているものととらえられていました。





このスチューデント・アパシーとひきこもりが共通している部分は多々見られますが、ひきこもりの場合は、内面にかなり大きな不安や劣等感があり、葛藤が重くのしかかっている点が特徴です。





また、ひきこもりの場合には、家庭内暴力や自殺企図というような行動化もしばしば見られます。さらに、スチューデント・アパシーは大学生の年代に限られていますが、ひきこもりは若年層にも現れ、何十年とひきこもっている中年の人も多数いるように、けっして思春期だけの問題ではないともいえます。





確かにひきこもりが思春期の発達課題であるアイデンティティの問題と無関係であるとはいいきれないのですが、この現象をアイデンティティという概念だけでは十分に説明しきれません。





特に、最近はフリーターが一つの職種として認識されたり、転職がそれほど否定的に受けとめられなくなるなどの社会変動もあって、何にアイデンティティを求めるかが曖昧になってきたのではないでしょうか。





また、男性と女性のアイデンティティの区別がなくなりつつあることも重ね合わせると、社会全体がアイデンティティをそれほど問わなくなったといえるかもしれません。





いずれにせよ、現代のひきこもりは人と人との肌触りや居心地という点でのつまずきや傷つきなど、親密性と深く関連する問題としてとらえたほうが理解しやすいかもしれません。





要するに、青年期の課題とともに、かなり積み残された学童期の課題も同時に解決していかなければならないのが、ひきこもりの問題をより複雑にしている要因といえます。



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