不登校の子どもの不安・緊張を取り除く
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不登校の子どもの不安・緊張を取り除く

2019年11月10日(日)8:13 PM






不登校は、不快な場面を避ける行動です。





不快な場面を避けるとき、その場面に対する不安や緊張があると考えてよいでしょう。





たとえば、「遊び・非行型」の不登校でも、学校場面に何らかの不快な場面を予測し、不安や緊張を感じています。





学校の場面を想像するときには、このタイプの子どもも、不安や緊張を感じるはずです。





不安や緊張がなければ、学校を避ける必要はないはずだからです。





それは教師の叱責があったり、学業がわからず皆から置いていかれる感覚であったり、学校に適応している仲間からは相手にはされないことなどから生じるものです。





つまり、登校している非行少年とはその点でニュアンスが異なると考えてよいでしょう。





もちろん、比較の問題として、「遊び・非行型」の不登校は、他のタイプに比べて、学校場面への不安や緊張の程度は小さいです。





そして、当然のことながら、いわゆる「学校恐怖症」や「神経症的不登校」と呼ばれるタイプでは、不安や緊張はずっと強烈です。





実際に、文部科学省の分類で言う「情緒の混乱」タイプだと自己分析した不登校体験者は、不登校のときに不安・緊張の症状と関連の強い「自我防衛」の行動・意識状態が強く見られました。





また、「学校生活の問題」タイプの不登校体験者の場合も、同程度に「自我防衛」の行動・意識状態が強いです。





このため学校生活で不快な体験をしたがゆえに、不安や緊張が強くなるのです。





このことは、不安や緊張の形成メカニズムからいって当然のことだと言えます。





そして、不安や緊張の問題がある場合には、その不安や緊張の軽減から手をつけます。それが原則です。





人間への不安・緊張の軽減
不登校では、人間関係の不調が契機となる場合が多いです。





そのため、人に対する不安や緊張を感じる事例は少なくありません。





対人場面で不快感を味わえば、人に対して不安や緊張を感じるようになることや、人を避けようとするのはごく自然な防衛反応です。





快適にせよ、不快にせよ、不安や緊張などの情動が強められるときには、「二つの法則」が存在します。





第一の法則は、「繰り返せば繰り返すほど、そこで感じる情動が強くなる」点です。





つまり、特定の場面で心地よい情動が繰り返されれば、その場面をますます心地よく感じられるようになります。





そして、第二の法則としては、「ある特定の情動を感じている場面や状況で、別の場面や状況が同時に加えられると、別の新しい場面や状況でも同じような情動が起きやすくなる」ことです。





このことは、特定の場面での不安や緊張が軽くなると、他の場面での不安や緊張も軽くなることを示しています。





このメカニズムに従えば、不安や緊張を感じそうな場面で、「予想外に大丈夫だった」「安心していられた」とか、「心地よい思いをした」と感じられると、不安や緊張が減少することを示しています。





このようなメカニズムから、不安や緊張が消える現象を、脱感作と呼びます。





人間に対する不安や緊張の場合で考えると、誰かと人間関係をもち、その人間関係の中で、「安心していられた」とか、「心地よい思いをした」という体験を重ねれば、不安や緊張は消えることになります。





人間に対する不安や緊張は、その不安や緊張を上回る安心感や心地よさを、人間関係の中で繰り返し味わえばよいのです。





これが、対人不安や対人緊張を取り除く際の原則になります。





実は、カウンセリングには、不安や緊張を解除するメカニズムが組み込まれています。





カウンセラーとの話し合いの中で、クライエントは不快に感じる場面を語ります。





カウンセラーとクライエントの援助・被援助関係の中で、カウンセラーは安心感を与えます。





不安や緊張感を上回る安心感が与えられると、クライエントの不安や緊張は軽くなります。





そして、カウンセリングでは、週に一度、または二週間に一度のペースでこれが繰り返されます。





クライエントは、さまざまな不快感について語り、その場でカウンセラーから安心感が与えられ続けます。





その結果、不安・緊張が弱まり、不安や緊張を感じる場面が少なくなっていきます。





カウンセリング関係を継続するだけで、不安や緊張が全般的に軽いものになっていくのは、このメカニズムによるところが大きいです。





しかし、そこで語られる不安や緊張などの不快感が、援助・被援助関係がもたらす安心感以上に強ければ、クライエントの不安や緊張は減少しません。





むしろ、カウンセラーに対して、不快に感じるようになるのです。





辛い体験や問題の根深いところを語った次の面接回に、カウンセリングを休むことや中断する事例はよくあります。





このような場合は、語ったときに感じたさまざまな感情、特に不快感をカウンセラーが緩和しきれなかったことによることが多いです。





特に、PTSDのような症状、たとえば、虐待体験や教師による体罰、いじめられ体験などで、強い心理的な外傷を負った場合は、カウンセリングの技法で与える安心感ではなかなか太刀打ちできません。





場面への不安・緊張の軽減





次に、特定の場面や空間への不安や緊張の問題を取り上げましょう。





不登校とは、学校という特定の場面や空間に不安や緊張を感じているのが普通です。





前述の不安・緊張を減少させる原則に従えば、少々の不安や緊張を感じる場でそれを上回る安心感や心地よさを味わえばよいことになります。





場面への不安や緊張は、ソーシャル・サポートを広げる関わりや、子どもの生活空間を広げることも密接に関連します。





最初は、それほど負担に感じない場面、比較的楽でいられる場所への外出から始め、その外出先で快適な体験をします。





そして、困難に感じない場面での抵抗感が減った後で、別の場面へと体験の場を広げていきます。





もちろん、ただ外出すればよいのではありません。





外出しないよりは外出したほうがいいのですが、外出した甲斐があることが大事です。





外出した結果、その外出体験を意味あるものにしたいところです。





そして、外出体験先で心地よい体験、楽でいられる体験、快適な体験が得られることが大事です。



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