思春期の子供について
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思春期の子供について

2019年11月06日(水)8:12 PM







思春期の子供の体について





身長や体重が人生で一番大きく伸びる時期です。個人差が大きいものの、平均的には男子が10歳くらい、女子が8歳くらいから急速な発育が見られます。





それまで1年に5~6センチ伸びていた身長が、もっとも発育する年には男子で10センチ、女子で8センチも伸びます。単に体が大きくなるだけでなく、第二性徴が始まり、性的に成熟してきます。





第一次性徴とは性腺(精巣や卵巣)とそれに付属する内、外性器が男性型であるか女性型であるかということなので、生まれた時点ですでにあらわれています。それに対して、思春期にあらわれる成熟を第二次性徴と呼んでいます。





性毛、射精、初潮、乳房などといった性的変化のほか、女性は皮下脂肪がついてふっくらした体つきになり、男性は骨格や筋肉が発達してがっしりしてきますし、声変わりをして太く低い声になります。





思春期の子供の心





体の性的性徴に伴って、男性ではセックスに対する衝動が高まります。おおかたの子どもはその衝動を理性で克服するわけですが、コントロールできずに暴走して性的逸脱行為に走る子供もいます。





女性には男性のような衝動はありませんが、女性であることを自覚して、男性に対する興味を強く持つようになります。また、この時期の大きな問題は、アイデンティティー(自我同一性)の確立です。





アイデンティティーとは、人格における同一性があり、現在を生き生きと生きているという実感があり、しかも、自分が所属している社会で受け入れられているという感覚を持てることです。それは、「自分とは何者であるか」「自分は何をするために生まれてきたのか」といったことを自分に問い、それに答えることなのです。





長男は親の職業を継ぐもの、女は結婚して子供を産むものというように、社会の求めるものがわかりやすい時代と違って、現在は選択肢が多く生き方も非常に多様化しています。それだけにアイデンティティーの確立は難しくなっていると考えられています。





また、高学歴になり、社会へ出て行く猶予期間(モラトリアム)が長くなったことから、アイデンティティーの確立の時期が遅くなっているといわれています。この猶予期間が居心地よいためにいつまでもアイデンティティーを確立できない人間を、モラトリアム人間と呼んでいます。





思春期にアイデンティティーをしっかり確立できないことと、境界型人格障害、統合失調症、ひきこもり、不登校などとの間には関係があるのではないかといわれています。





最近の思春期の子供の特徴





〇仲間との付き合い方がわからない、傷つくのが怖い





「友達はほしいけど、どうすればつくれるのかわからない」と悩む子供が少なくありません。そこには、コミュニケーションのとり方のノウハウが身についていないことと同時に、もしかしたら拒絶されるのではないかということに対する異常なほどの恐れがあります。





乳幼児期から、会話によってこころを通わせたり、友達とのいさかいやそのあとの関係修復などの経験を積んでいれば、こんなことで悩むことはないでしょう。





最近の思春期の異性関係調査によると、携帯電話やスマホやパソコンのチャットなどで満足してしまい、直接の人間関係を求めない人が増えていると報告されています。異性との直接の付き合いができないことは、セックスの乱れ以上の深刻な問題といえるかもしれません。





〇我慢できず、キレやすい





ちょっとした挫折から回復することができず、ずぐにパニック状態になってしまう傾向があります。傷つくことを過剰に恐れているのかもしれません。今まで、親にしかられた経験や、欲しいものを買ってもらえなかったという経験も少ないのでしょう。このような子供に限って、自分の権利は強く主張しますが、相手の権利を尊重しないものです。





〇興味の幅が狭い





自分の興味のあることには夢中になりますが、興味の対象からはずれると、まったく関心を示しません。したがって、人との付き合いや趣味が広がっていくという展開があまりないようです。このことは人間としての幅の狭さにも通じているように思えます。





〇自己評価が低い





なぜ援助交際をしたのか尋ねられて、「自分の体をどう使おうと勝手でしょ」とあっけらかんと答える子供の姿がテレビの映像で流されることがあります。その姿に大人は唖然としますが、そう答えている子供も、実はそんな自分を情けなく思う気持ちを抱えています。





本当は自分を大切に思ってくれる人と付き合いたいのですが、自分にはそんな価値がないと思い込んでいるのです。どこかの組員にちょっと目をかけられたことを評価されたと思い込み、ヤクザの組織に入ってしまった子供などもいます。それだけ自己評価が低かったということです。





〇学業不振による心の傷が大きい





学業成績だけに高い価値観を抱いている家庭が少なくありません。そのような環境で育った子どもは、勉強ができないと、心に多きな傷を負うことになります。もともと学校は学業成績を最高の価値としている場です。落ちこぼれていくことは、学校での居場所をなくすことにもつながります。落ちこぼれた子供同士が仲間となり、他人をいじめたり、犯罪にはしったりすることが多いのも、ほかに価値あるものを見い出すことができないからだと思われます。





〇表現力が乏しい





感動したときには「すごい」、美しいものでもかわいいものでも「かわいい」、気に食わないことに対しては「ムカツク」、このような単純な表現しかできない子供が増えているようです。その子にも「よくそこまでがんばれたねえ」とか「ダイナミックな動きをしているなあ」などさまざまな感情の動きがあるはずなのですが、こまやかな感情の動きを表現することができずに、すべて「すごい」で表現してしまっているのです。





幼い頃から気持ちや欲求を正確に表現したり、他人に理解されるよう丁寧に表現したりすることがあまりなかったのでしょう。周囲の大人に話をじっくり聞いてもらえなかったということもあるのかもしれません。





子供の心がわからない大人、大人の気持ちを読んでしまう子供





大人はよく、「今の子供は何を考えているのかわからない」と言います。親の注意を「むかつく」と拒否する一方で、携帯電話やスマホの高額な料金を、親に支払わせることに対して、申し訳ないなどという気持ちはさらさらないという子供が多いようです。悩みがありそうなときに助言しようとしても、「うるさい」となかなか受けつけてくれません。





医師が精神科の診療室で、「一人だけで悩んでいないで、どうしてお母さんやお父さんに相談しなかったの?」と聞くと、たいてい「相談しても、どんな返事が返ってくるかわかっちゃうから」と答えます。それは学校の先生についても同様で、子供のほうではどんな問題を相談すれば、大人がどう反応するのかを読んでしまっているのです。ここには、親を筆頭とした大人に対する不信感があります。





子供の心に共感しているか





思春期の子供の特徴をいろいろみてくると、周囲の大人がまっすぐ子供に向き合い、気持ちを十分受け止めてこなかったのではないかと思えてきます。親も教師も「早く」とか、いい成績がとれるように「がんばれ」とは言うけれども、「よくやったね」といっしょに喜んだり、「つらかったんだね」と痛みを共有したりすることは少なかったのではないでしょうか。





また、子供の要求をその家庭なりの経済状態やライフスタイル上の基準に照らして、認める認めないという姿勢をしっかり貫いてきたでしょうか。高いおもちゃをねだられたときなど、面倒になって買い与えていませんでしたか?





幼いときからそのようなことが繰り返されると、子供は高価なものを買ってもらうことが、親の愛情表現だと思い込んでしまうことにもなりかねません。駄目だと言いながら、最終的にはいつも子供の要求をのんでしまっていたのでは、我慢する心も育ちません。





世の中には自分の思い通りにならないものがあるのだということを、思春期になってから学ぶのはたやすいことではありませんが、今からでも学んでいくしかありません。



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